車の最新技術
更新日:2019.02.26 / 掲載日:2018.11.05

日産が誇る衝突回避システム、エマージェンシーブレーキとは?搭載車種一覧も

ブレーキランプ

近年、日産の広告やCMで「エマージェンシーブレーキ」が話題になっています。その名の通り安全性能に関するシステムですが、具体的にどのような技術なのでしょうか。今回は、毎日のドライビングに安心感をプラスする「エマージェンシーブレーキ」に関する情報をまとめました。

自動ブレーキシステムで衝突を防止。日産の「エマージェンシーブレーキ」とは?

「エマージェンシーブレーキ」とは、日産が開発した衝突回避支援システムの名称です。衝突の危険を検知するシステムは、車両のフロントガラス上部に設置されています。

衝突回避支援システムが作動する流れは、以下のとおりです。

1.車両のフロントガラス上部の検知システムが、車や歩行者などの物体を検知。
2.検知した対象までの距離を測り、ディスプレイ表示やブザーでドライバーに警告。
3.警告後、検知対象との距離が狭まった場合、システムが自動で減速。
4.減速をしてもドライバーの操作が間に合わず、緊急回避の必要が生じた場合、システムによる緊急ブレーキ作動。

「エマージェンシーブレーキ」はあくまでも「衝突回避を支援するシステム」なので、必ずしも衝突が避けられるとは限りません。しかし、衝突回避率の向上や衝突時のダメージ軽減を図ることができるため、いざという時にあると助かるシステムです。

「エマージェンシーブレーキ」には「レーダー方式」「カメラ方式」「赤外線方式」の3種類の検知方式が用意されています。それぞれ特徴は違いますが、作動に至る流れはどの方式もほぼ同じです。

検知方式別に見るエマージェンシーブレーキの特徴

ここでは「エマージェンシーブレーキ」の3種類の検知方式について、具体的な特徴を紹介します。

レーダー方式

「レーダー方式」とは、ミリ波レーダーを使って検知をする方式です。レーダーなので、夜間や雨天などの悪条件下でも検知がしやすく、カメラ方式より長距離まで視認することができますが歩行者を検知できない点がデメリットです。

カメラ方式

「カメラ方式」は、単眼カメラによるシンプルな検知方式です。車だけではなく、歩行者を検知することもできます。視認可能距離は昼間で70m程度です。仕組みがシンプルなので、コストも低めに抑えられています。ただし肉眼と同様で、夜間や悪天候時の視認性はかなり下がります。

赤外線方式

「赤外線方式」は、赤外線レーザーレーダーで対象物を検知する方式です。視認距離は最大でも30m程度までしかない上に、歩行者を検知することができません。コストが最も低いことから、商用車や軽自動車を中心に搭載されています。

エマージェンシーブレーキに関する注意点

「エマージェンシーブレーキ」は非常時に役立つ自動ブレーキシステムですが、必ずしも作動するわけではありません。そのため「エマージェンシーブレーキ」に頼った運転は危険です。

例えば、歩行者の検知も可能なカメラ方式ですが「子供や背の低い人物、自転車、動物などは検知できない」と公式サイトで注意が呼びかけられています。カメラの前方のフロントガラスに汚れやホコリの付着があると検知力が落ちるので、カメラ前方は常にきれいにしておくようにしましょう。また、悪天候やでこぼこ道、トンネルなど、走行時の状況次第でシステムが作動しない場合がある点にも注意が必要です。

「エマージェンシーブレーキ」の基本的な作動域は、およそ10~80km/hです。ただし60km/h以上のスピードで走っている時は、停止車両や歩行者を検知することができません。

上記説明はあくまでも「エマージェンシーブレーキ」の基本的な注意点なので、採用している方式や車種によっては違う特徴を持っていることもあります。詳細は、店頭または公式サイトなどで確認をするようにしましょう。

エマージェンシーブレーキ搭載車種一覧

現在「エマージェンシーブレーキ」を搭載している日産車は、以下のとおりです。

レーダー方式

上記3車種とも、約5km/h以上から「エマージェンシーブレーキ」が作動します。メーカーの公式発表によると、スカイラインとフーガは60km/h以下から衝突の回避が可能のようです。

スカイラインのカタログ情報はコチラ♪

フーガのカタログ情報はコチラ♪

NV350キャラバンのカタログ情報はコチラ♪

カメラ方式

最も採用車種が多い方式が、カメラ方式です。現在、ノート、リーフ、エクストレイル、セレナ、ティアナは全グレードで「エマージェンシーブレーキ」を標準装備しています。ジュークはNISMOシリーズのみ「エマージェンシーブレーキ」非搭載です。

商用バンの中では、NV150 ADがカメラ方式を採用しています。以前は赤外線方式だったデイズとデイズルークスですが、2018年5月の仕様変更でカメラ方式に変わりました。

ノートのカタログ情報はコチラ♪

リーフのカタログ情報はコチラ♪

エクストレイルのカタログ情報はコチラ♪

セレナのカタログ情報はコチラ♪

ティアナのカタログ情報はコチラ♪

ジュークのカタログ情報はコチラ♪

デイズのカタログ情報はコチラ♪

デイズルークスのカタログ情報はコチラ♪

NV150 ADのカタログ情報はコチラ♪

赤外線方式

赤外線方式を採用している日産の車種は、2018年時点でNV100クリッパーとNV100クリッパーリオのみです。

NV100クリッパーバンのカタログ情報はコチラ♪

NV100クリッパーリオのカタログ情報はコチラ♪

日産では、国内の死亡・重傷者数実質ゼロを目指す「Vision ZERO」という目標を掲げています。その取り組みのひとつとして重要な位置を占めているシステムが、今回紹介をした「エマージェンシーブレーキ」です。

「エマージェンシーブレーキ」は、多くの車種に採用されていますが、全車種への搭載が可能な状態にはまだ至っていません。事故のない安全な社会実現のためにも、今後の日産の取り組みに期待しましょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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