マツダ、新コンパクトSUV「CX-30」を発表し予約受け付けを開始

「Sleek＆Bold」のデザインコンセプトをベースに、エクステリアは伸びやかなクーペの美しさと大胆なSUVの力強さを両立させ、端正で精悍なフロントマスク、絞り込まれたキャビン後半から大きく張り出したリヤフェンダー＆アーチ状のくびれ造形のリフトゲートで艶めかしくも迫力のあるリヤエンドとともに、書道の筆づかいの動きである「溜めと払い」から着想を得た、フロントフェンダーからリヤタイヤへとスピード感のある弧を描いたショルダー部の下のボディ面は、クルマの動きとともに周囲の景色がS字型に揺らめきながら映り込む「移ろい」を表現している。ホイールは、「20S」系グレード、「XD」系グレードがシルバーメタリック塗装の18インチアルミホイール、「X」系グレードが高輝度ダーク塗装の18インチアルミホイールを採用し、「20S」の2WD車にダーク塗装の16インチアルミホイールをメーカーオプションとして用意している。

インテリアは、表示機器、操作スイッチなどを左右対称に配置し、3連メーターの左右メーターや8.8インチセンターディスプレイをドライバーの方向へ見えやすいように角度を持たせたドライバー中心の心地よい「包まれ感」のあるコックピットとともに、インパネはメーターフードを起点に助手席側のドアトリムまで美しくカーブを描くウイング状のフード造形とすることで、視覚的な広がり感によるすっきりとした居心地のいい室内空間となっている。さらに、ウイングの縁部分にステッチ、末端部にメッキ加飾、新型マツダ3で導入した2層成形技術を進化させた光の移ろいで表情を変化させるシフトパネルなど、上質さも演出している。シートは、人間の体が持っているバランス保持能力を最大限活用できる運転環境を作り出す新世代車両構造技術「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」を取り入れ、骨盤が立ち脊柱のS字カーブを維持できる構造とともに、座面、シートバックの形状、シートのバネ定数を最適化して、人間の歩行時のように無意識に骨盤や脊柱を動かして体の重心のバランスを取りながら、自然と頭部を安定させることができるようになっている。

ボディは、超高張力鋼板を約30％、強度と軽量化を両立する新構造を取り入れたBピラー、蛇腹状に変形するリヤサイドフレームなどを採用したプラットフォームにより、軽量、高剛性、安全性を実現し、ボディサイズは都市部などでも取り回ししやすい長さと、一般的な全高1550mmまでの立体駐車場に対応した高さを持った、全長4395×全幅1795×全高1540mmとなっている。

パワートレーンは、「20S」系グレードが2.0L直4DOHC直噴ガソリンエンジン（スカイアクティブ-G 2.0）、「XD」系グレードが1.8L直4DOHC直噴クリーンディーゼルターボエンジン（スカイアクティブ-D 1.8）、「X」系グレードが2.0L新世代ガソリンエンジン（スカイアクティブ-X 2.0）＋モーター（マイルドハイブリッドシステム「M Hybrid」）を搭載する。トランスミッションは、「20S」系グレード、「X」系グレードが6速オートマチックトランスミッション（スカイアクティブ ドライブ・6EC-AT）、6速マニュアルトランスミッション（スカイアクティブ エムティー・6MT）、「XD」系グレードが6速オートマチックトランスミッション（スカイアクティブ ドライブ・6EC-AT）を組み合わせる。

足回りは、新世代車両構造技術「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」のもと、フロントはマクファーソンストラット式、リヤはトーションビーム式のサスペンションを搭載し、新型マツダ3で新採用している球面形のブッシュの内部構造、サスペンションジオメトリー、中央と外側で径を変えたセンタービームなどを取り入れるとともに、高めの車高に合わせてロアアームの角度やロールセンター高を最適化することで、マツダがこれまでに追求してきた「意のままのコントロール性」を、より精密に、自然に楽しめる操縦安定性を実現している。

4WDシステム「i-ACTIV AWD」は、車両の姿勢や挙動を安定させる「G-ベクタリング コントロール プラス（GVC Plus）」との協調制御を新たに採用し、より安定したコーナリングを実現することができる。さらに、4WD車には、悪路の走破性を高めることができる新開発の「オフロード トラクション アシスト」の機能を搭載した。

フロントシートは、乗員間の間隔をCX-5と同等の740mmとし、幅広のセンターアームレスト＆ドアアームレストを採用することで、窮屈さを感じないで楽に座ることができる。6:4分割可倒式のリヤシートは、フロントシートとの着座位置間を長めに取るとともに、着座位置とフロアを低く設計することで、大きな体格の方でも余裕を持って座れるゆとりのあるスペースを実現している。さらに、全シートの着座位置を最適化したことで、乗員同士の顔が見えやすく、会話のしやすい室内空間になっている。

ラゲッジは、ベビーカー、キャリーオンバッグなどを同時に積載できる430L（標準オーディオ仕様で、サブトランクを含めた社内測定値）の容量を備え、開口幅1020mm、開口下部の高さを地上から731mmに設計して、荷物の積み降ろしをしやすくするとともに、ワンタッチでリヤゲートの開閉をすることができるパワーリフトゲートを、「20S」を除いた全車に標準装備した。このパワーリフトゲートは、リヤゲートを開閉するダンパーのギヤとケースを、従来のマツダ車で採用していた金属製から樹脂製に変更することで、滑らかな動きと静かな作動音を実現している。

先進安全装備は、自転車も検知する「スマート ブレーキ サポート（SBS）」、わき見や居眠りを検知し警告してくれる「ドライバー モニタリング」、高速道路の渋滞時などに運転をサポートしてくれる「クルージング＆トラフィック サポート（CTS）など、最新のマツダの安全技術「アイ アクティブセンス」を採用している。

エンターテインメント装備は、8.8インチセンターディスプレイ、各スピーカーの位置と方向を刷新して、必要な音だけが心地よく耳に届くオーディオシステム「マツダ ハーモニック アコースティックス（8スピーカー）」を全車に標準装備し、マツダ車ではおなじみのBoseサウンドシステム（12スピーカー）をメーカーオプション（「20S」を除く）として用意する。さらに、DCM（車載通信機）を標準装備し、マツダエマージェンシーコール、マツダアドバイスコール、スマホアプリ「マイ マツダ」で車両を確認＆遠隔操作などのコネクティッドサービスを利用することができる。

内装色は、「20S Lパッケージ」「XD Lパッケージ」「X Lパッケージ」にはシックなリッチブラウン、他のグレードにはモダンなネイビーブルーを採用し、シートはリッチブラウンがブラック／チャコール（パーフォレーションの穴の断面はブラウン）、ピュアホワイトの本革シート、ネイビーブルーがブラック、グレージュのファブリックシート（「20S」はブラックのみ）を設定している。

※はメーカーオプション、価格（消費税10％込み）は※1が3万3000円、※2が5万5000円、※3が6万6000円。

CX-30の展示イベントを、9月27日から順次、全国の6か所の会場にて開催する。展示イベントの詳細は特設サイト（https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/event/exhibition/ ）にて。

20S
●全長×全幅×全高（mm）：4395×1795×1540●ホイールベース（mm）：2655●車両重量（kg）：1400『1380』＜1480『1460』＞●駆動方式：FF／4WD●パワートレーン：1997cc直4DOHC直噴ガソリンエンジン（156PS／20.3kg・m）●トランスミッション：6EC-AT／6MT●WLTCモード燃費 （km/L）：15.4『16.2』＜14.8『15.6』＞●燃料タンク容量（L）：51＜48＞[レギュラー]●最小回転半径（m）:5.3

XD プロアクティブ ツーリング セレクション
●全長×全幅×全高（mm）：4395×1795×1540●ホイールベース（mm）：2655●車両重量（kg）：1460＜1530＞●駆動方式：FF／4WD●パワートレーン：1756cc直4DOHC直噴クリーンディーゼルターボエンジン（116PS／27.5kg・m）●トランスミッション：6EC-AT●WLTCモード燃費 （km/L）：19.2＜18.4＞●燃料タンク容量（L）：51＜48＞[軽油]●最小回転半径（m）:5.3

X Lパッケージ
●全長×全幅×全高（mm）：4395×1795×1540●ホイールベース（mm）：2655●駆動方式：FF／4WD●パワートレーン：2.0L新世代ガソリンエンジン（スペックは未定）＋モーター（スペックは未定）●トランスミッション：6EC-AT／6MT

※『』の数値は6MT車、＜＞の数値は4WD車。