車のニュース
更新日:2018.12.02 / 掲載日:2014.01.24
昨年2013年を話題のニュースと話題の車で振り返る 日本の中古車 総決算

巷では「景気回復」という言葉がつぶやかれるようになったものの、はたして自動車業界の景気は良くなったのだろうか。今回の特集では、2013年の総括をしながら、話題に挙がった自動車関連ニュースやクルマを振り返ってみようではないか。
2013年話題のクルマ
先代型 中古車相場:69万~168万円
どんなクルマ?
低床設計による広い室内スペースや優れた低燃費性能などが特徴のコンパクトカー。9月にフルモデルチェンジした現行型では、ハイブリッドモデルにデュアル・クラッチ・トランスミッションを搭載している。現行型 中古車相場:100万~240万円
中古車市場はどうなった?
現行型は早くも中古車市場に出回り始めているが、納車が遅かったハイブリッドのタマ数はまだ少ない。2010年に追加された先代型のハイブリッドはちょうど最初の車検を迎える時期で、今が買い時といえる。
ニューストピック1
続々ニューモデルが参戦!ハイブリッドカー群雄割拠
現行型プリウスがデビューした09年以降、ハイブリッドカー人気は上昇の一途をたどり、車種も増え続けている。その影響は中古車市場にも波及し、2013年にはプリウスやインサイトなどのお買い得な物件も多く市場に出回った。
ニューストピック2
景気は回復したのか? ~結果、自動車業界はどうなった~
自動車経済評論家が日本の景気を優しく解説
ズバリ、日本の景気は回復したのだろうか!?
答えは「少し回復した」。
「私の景気は良くなっていない!」という反論が返ってきそうだ。というか、私自身収入は増えていない。ええ、私の景気も良くなっていないです(笑)。でも、景気は確かに少し回復した。これは、GDPや物価指数のデータから明らかだ。
なかでも自動車業界は、最も恩恵を受けている。なにしろ、1年前に比べて、円が20%以上下落したのだ(対ドル相場)。つまり、クルマを輸出する場合、海外での売値が据え置きならば、2割多くの円がもらえるようになった。これは劇的な収益の改善をもたらした。赤字に苦しんで自動車経済評論家が日本の景気を優しく解説いたスバルやマツダも、大黒字に転換した。ボーナスは満額回答が連発され、期間工も増えている。従業員の収入が増えることすなわち、景気回復の最終的な成果だ。
中古車業界は、新車業界の(川でいう)下流に位置するので、景気回復の恩恵が行きわたるのには時間がかかる。が、まずは上流の超高級中古車市場から回復が現れ、それが徐々に河口へと広がっている。すべてこの1年間の出来事だ。つい1年前まで、景気回復などギャグでしかなかったのに、なぜこうなったのか?
空気が変わったのだ。実際に景気が回復している分野というのはごく一部だけれど、それを見て全体の空気が変わった。「まだ空気が変わっただけ」とも言えるが、これがすべてを変えた。
「クルマを買い替えよう」という空気になってきた
きっかけは、安倍総理が大胆な金融緩和行うと宣言したことだ。お金をバンバン刷ると言った。お金を刷れば、お金の価値は下がる。つまり円は下がる。円が下がれば輸出産業は潤い、物価も上がる。経済法則上、そういうことになる。
この風向きの変化に真っ先に対応したのが、外国人投資家だった。ガイジンが一斉に日本株に投資を始めた。2012年末8000円台だった日経平均株価は、15000円を突破した。2倍近い急騰だ。ガイジンにすれば、円が2割安くなっても、6割の儲けである。
多くのマスコミがアベノミクスを嘲笑したにもかかわらず、嵐のような円安・株高がやってきた。儲けることだけが目的のガイジンが、日本株を買っている。つまり外部が評価している。自分はぜんぜんダメだと思っているのに、先生が急にホメ出した。そんな感じだ。
えっ、そんなことってあるの?ひょっとしてこれから本当に景気は回復するのかな?自分の収入はまだちっとも増えていないけど、これから良くなるのかもしれない。そういう期待感が急速に広まった。
周囲を見れば、質素倹約の空気を慮っていた富裕層がまず、高額商品を買い始めているらしい。「高いものが売れている!」「嬉しい悲鳴!」そんな報道があふれてきた。ひょっとして自分も少しはゼイタクしてもいいのかもしれない。欲しいものを買ってもいいのかもしれない。だって、みんな買い始めているみたいだから!クルマもそろそろ買い替えようか?お隣も買い替えたみたいだし。そういう空気になったのだ。
みんなが節約を始めれば、それだけで景気は落ち込み、みんながお金を使い始めれば、それだけで景気は回復する。それが経済の法則だ。
ここ16年間は、ずっと後者の状態が続いていた。節約のために、老後に備えるためにと、みんながお金を使わないから、自分の会社の売り上げも減って、自分の給料が下がって、かえって生活が苦しくなる。そういう悪循環だ。
大胆な金融緩和宣言をきっかけに、その流れが変わり、みんなが少しづつお金を使い始めた。みんながお金を使えば、自分の会社の売り上げも増えて、自分の給料も上がる。給料が上がれば、もっとお金を使う。おかげでもっと給料が上がる。そういう好循環である。
この流れが続けば、2014年はもっといい年になる。心配なのは、4月からの消費税率アップだが。
2013年の軌跡 話題の自動車ニュースと話題のクルマをピックアップ!
1月~4月 2012年からの好調な販売を受け新車も中古車も市場が活況に!
大不況から立ち直り、おおむね景気の立ち上がりを見せた2012年を経て、税金と燃料代という課題を残しつつも、為替が円安に動くなど自動車業界にとって追い風が吹いてきた。
2012年末、日本自動車工業会会長の豊田章男氏は、「日本の製造業は依然として苦況にある」と発言した。しかし、2011年末に登場したアクアの台頭などでハイブリッドカーの普及は本格化しており、軽自動車市場においてもホンダのNシリーズが登場するなど、すでに日本の自動車業界は復活へ向けた地殻変動が始まっている状況であった。
また2013年になると、年頭から景気は上昇の兆しをみせる。円相場が2年半ぶりに1ドル87円を記録するなど、輸出産業にとって明るいニュースが入ってきたのだ。その先駆けとして、トヨタは2012年の米国での新車販売が前年比26.6%増と、5年ぶりに前年実積を上回ったことを発表。同様に、ホンダや日産なども米国での新車販売が新記録を打ち出すほど好調で、業界全体に景気の光明が見え始めた。
さらにこの動きは、中古車にも好影響を及ぼす。日本自動車販売協会連合会によれば、2012年の中古車登録台数は、前年比6.4%増となり、12年ぶりに前年を上回ったのだ。要因は新車販売が好調に推移したことで、下取り車が増え、中古車の流通量も増加したためである。
その一方で、2012年から懸念されていた自動車諸税の改正案についても年頭から動きがあった。自動車関係団体は自動車取得税と自動車重量税の廃止を求めていたが、道路財源と位置づけることで、政府は重量税の廃止を見送った。自動車取得税については、2段階で引き下げ、消費税が10%となる時点で廃止するという方針を発表している。
この頃、もうひとつユーザーの注目を集めたニュースといえば、ガソリン価格の高騰だ。原油価格の上昇と円安の進行などから、ガソリンの小売価格が上昇傾向にあったのだ。しかし、いくつか懸念されるニュースはあったものの、おおむね自動車業界全体としては幸先のいいスタートを切った2013年であった。
話題のニュース 新車販売が4年ぶりに500万台突破と回復傾向
自販連(日本自動車販売協会連合会)と全国軽自動車協会連合会が年明けに発表したデータによると、2012年の新車販売台数は前年比27.5%増となる536万9721台になった。これは2008年以来の500万台超えとなる数字で、まさに景気の上向きを示す数字となった。
話題のニュース 国産メーカー6社の海外生産が過去最高に!
国内メーカー各社が発表した2013年1月の海外生産台数の合計は、138万6258台。マツダとスバル以外の6社が過去最高の数字となった。ここから、各社の海外現地生産強化の戦略が見て取れると同時に、今後の成長戦略のビジョンをかいま見ることができる。
話題のニュース 歩行者用エアバッグが初めて実用化される
話題のクルマ
先代型 中古車相場:158万~367万円
どんなクルマ?
日本を代表するラグジュアリーサルーン。2012年末に登場した新型は、強烈な印象の大型フロントグリルを装着した。相変わらず乗り心地や静粛性は世界でもトップクラス。現行型 中古車相場:320万~530万円
中古車市場はどうなった?
法人需要が多く、モデルチェンジ後に乗り換えが一気に進むのがこのクルマの特徴であるため、先代モデルの中古車のタマ数も年明け以降に増加傾向となっている。
先代型(パレット) 中古車相場:67万~130万円
どんなクルマ?
パレットが室内寸法、燃費性能などを大幅に進化させて「スペーシア」へと改名。広大な室内を誇り、アイドリングストップ機能は全車標準装備される。現行型 中古車相場:100万~200万円
中古車市場はどうなった?
パレットも必要十分な室内スペースをもっており、デザインイメージも大きく変更されなかったことから、中古車市場では相変わらず人気が高いまま。
5月~8月 各社がモータースポーツやEVでも積極的な活動を開始
2013年12月にデビューから3年目を迎えるリーフだが、EVの中古車市場も活性化されるインフラの普及や制度がスタート。そんななか、ハイブリッドカーにも注目モデルが続々とデビューしている。
5月に入ると、日本の自動車メーカーが元気を取り戻したことを象徴するニュースがあった。ホンダが、2015年からF1に復帰すると発表したのだ。今回はかつての盟友であるマクラーレン・チームに、エンジンおよびエネルギー回生システムを供給しての共同参戦。2015年にビートの後継車や次期型NSXを登場させる予定のホンダだけに、かつてのスポーツカー王国復活となるか、ファンの注目が集まる。
6月には、日産がEV(電気自動車)であるリーフ用のバッテリー保証制度を発表。これはリーフのバッテリー容量計が9セグメント(初期は12セグメント)を割り込んだ場合に、5年または10万kmの範囲でバッテリーを無償修理または交換するというもの。中古でリーフを買った人や、これから買おうという人にとっては朗報だ。さらに翌月には、リー フの認定中古車制度のスタートも発表している。今後、日産が定めた厳しい認定基準をクリアした良質な車両に、認定車特典が付加されて販売されることになる。
さらに7月にもEVやPHEV(プラグイン・ハイブリッド)にとって嬉しいニュースがあった。トヨタ、日産、ホンダ、三菱の4社が、EV用充電器の設置活動を共同で推進することに合意したのだ。現在日本のEV用充電器の普及状況をみると、急速充電器が1700基、普通充電器は3000基強と、まだ不十分。複数ある充電サービスの連携も不十分なため、不安を覚えるユーザーも少なからずいるなか、この動きが、中古でEVやPHEVを狙うきっかけとなるかもしれない。
この時期の注目車種としては、下記で挙げている車種のほか、5月にレクサスIS、6月にはスバルXVハイブリッドが登場している。前者は、レクサス共通のスピンドルグリルや8速ATなどを採用し、ハイブリッドグレードも設定。後者は水平対向エンジンにハイブリッドシステムを組み合わせ、駆動方式は4WDのみという硬派なモデルだ。
話題のニュース 上半期の新車販売はプリウスが僅差で1位
2013年も上半期を終えたところで、新車販売ランキングはプリウスが13万2472台で首位を獲得した。アクアはわずか136台の差で2位となっている。軽では、ホンダのN BOXシリーズが11万8303台を記録し、1位を獲得。同車の累計販売台数は33万台を超えた。
話題のニュース ピンク色のクラウン!?限定受注が開始される

以前から登場を噂されていたピンクのクラウンの期間限定販売が、7月に正式発表された。この特別仕様車は、外観が大胆なピンクのボディカラーで塗装され、インテリアもホワイトにピンクをあしらった仕様となっている。生産開始は2013年12月で、納車開始のタイミングはそれより後。中古車市場に登場するのは2014年以降と予想される。
話題のクルマ
日産 デイズ

中古車相場:79万~159万円
どんなクルマ?
日産と三菱の合弁会社「NMKV」が開発した新型軽自動車。日産としては初めて開発から関わった軽自動車で、高い商品性能と上質なデザインが特徴となっている。スポーティなエアログレードの「ハイウェイスター」も設定される。
三菱 eKワゴン

どんなクルマ?
デイズの共同開発車で、フロントデザインや装備、グレード体系などが異なる三菱バージョン。先代モデルまで「eKスポーツ」として販売されていたスポーティモデルは、「eKカスタム」と名称変更されている。
中古車市場はどうなった?
日産には先代eKワゴンのOEM車としてオッティがあったが、このデイズの登場を機に販売終了となった。先代モデルは両車とも20万円以下で見つけることができるが、現行型の中古車はまだ新車とあまり変わらない相場となっている。
トヨタ カローラアクシオ/フィールダー ハイブリッド

カローラアクシオ 中古車相場:124万~182万円 カローラフィールダー 中古車相場:131万~187万円
どんなクルマ?
日本を代表するスタンダードモデルで、セダンの「アクシオ」とワゴンの「フィールダー」を設定。2012年に現行型へモデルチェンジしたが、2013年8月に満を持してハイブリッドグレードが両車に追加された。
ホンダ アコードハイブリッド

中古車相場:365万~390万円
どんなクルマ?
ミドルクラスのスポーティサルーン。9代目となる現行型は、ハイブリッド専用車として登場。プラグインハイブリッドシステム搭載の「アコードプラグインハイブリッド」も同時に発売されている。
中古車市場はどうなった?
両車とも本格的ハイブリッドシステムを搭載した最新モデルということで、まだ新車から20万円落ち程度の高値相場。アコードはハイブリッド専用車となったことで新車価格自体が高価になっており、先代とは別ものととらえるべき。
9月~12月 TMS前後に注目のモデルが続々とモデルチェンジを発表!
2013年は東京モーターショーの開催年ということで、11月末の開催を前に期待が高まるなか、フィットがフルモデルチェンジを敢行。ショー会場でも数多くの新型モデルがお披露目された。
秋以降に自動車業界で最も注目されたニュースといえば、ベストセラーモデルのホンダ フィットがフルモデルチェンジしたことが挙げられる。先代型同様、ハイブリッドモデルも設定され、燃費(JC08モード)は36.4km/Lを記録。発売約1ヵ月の受注台数も6万2000台という驚異的な数字を残している。新車販売の構成比は、ガソリンモデルが30%、ハイブリッドモデルが70%と、ハイブリッドの方が多くなっており、今後の中古車市場のハイブリッド比率を高めるのは間違いないだろう。
コンパクトカーのスタンダードがフィットなら、軽のスタンダードはワゴンRである。スズキは、93年の発売から20年目となるこの9月に、同車の国内累計販売台数が400万台に到達すると発表した。ワゴンRはトールワゴンタイプ軽の先駆けとして登場し、軽自動車界を牽引してきた。中古車市場でも歴代モデルすべてが人気で、5代目となる現行型も程度のいい物件は店頭に並ぶとすぐに売れてしまうほど。同車を狙っている人にとっては、流通量が多いことは喜ばしいことだろう。
一方、近年の軽自動車界をリードしているのが、広大な室内スペースを確保したダイハツ タントだ。同車が10月にフルモデルチェンジをしている。親しみやすい外観デザインはキープコンセプトとし、Bピラーをドア内に備えた「ミラクルオープンドア」の使い勝手を向上させたほか、ダイハツ自ら「軽ナンバーワン!」と自負する室内スペースをさらに拡大。低燃費と低価格もウリにしている。まだ中古車の流通量は少ないものの、見つかれば魅力的な一台であることは間違いない。
また、11月には新型スカイラインも発表されている。販売が開始されるのは2014年の2月とまだ先の話だが、この新型登場のニュースは旧来のスカイラインファンやクルマ好きたちを驚かせた。ハイブリッド専用車になることはともかく、賛否が分かれたのは、インフィニティのエンブレムが採用され、日産エンブレムが付かないということ。果たしてスカイラインファンはこのアメリカナイズされたニューモデルをどう捉えるのか、そしてもしこの新型が不人気であれば中古車市場で現行型の相場が上がる可能性さえある。2013年2月の登場が待たれる。
そんななか、2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤーの第一次選考会が開催され、全38台のノミネート車の中から、上位10台の「10ベストカー」が発表された。国産車と輸入車の選出台数が5台づつというなかで、トヨタ クラウン、ホンダ フィット、マツダ アテンザ、三菱 アウトランダーPHEV、スバル XVハイブリッドらが選ばれた。11月末に東京ビッグサイトで開催された東京モーターショーの会場で最終選考発表会が行われ、2013年を代表するイヤーカーが決定した。
話題のニュース 首位の座は譲らない!アクアが世界最高燃費

2013年の新車販売台数ランキングではプリウスに一位の座を譲ったアクアだったが、2013年度(2012年4月~2013年3月)では首位を奪還している。また、9月に登場した新型フィットに一時燃費トップの座を奪われたものの、12月のマイナーチェンジで世界トップとなる37.0km/L(JC08モード)の低燃費を実現し、再度1位の座を取り戻した。
話題のニュース ホンダのNシリーズが軽自動車界を席巻!

近年の軽自動車市場といえばモアスペース系モデルが人気だったが、2011年末に登場したN BOXは登場以来新車販売をリード。これは、2013年にスペーシアや新型タントが登場しても不動であった(11月現在)。2014年はこれにN-WGNも加わるので、ホンダの天下は揺るぎないだろう。
話題のニュース 「自動ブレーキ」事故どうして起きたのか?

11月、試乗中に自動ブレーキ機能が作動せずに衝突する事故が発生。操作ミスか構造上の欠陥か、現在原因を調査中だが、場合によっては新しい安全技術として期待された自動ブレーキの普及に待ったがかかるかもしれない。
話題のニュース エコカーだけじゃない展示で東京モーターショー大盛況!
マツダ アクセラ
マツダ アクセラ(新型)
トヨタ ハリアー
トヨタ ハリアー(新型)
ホンダ N-WGN
日産 エクストレイル
日産 エクストレイル(新型)

前回を上回る総入場者数で
2013年の自動車業界の盛り上がりを体現!
「2年に一度のクルマの祭典」である第43回東京モーターショーが、11月22日から12月1日までの10日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。有明で開催されるのは2回目で、84万人を集めた2011年の前回同様、今回も開催前から多くの入場者が予想された。
世界12カ国から計178社・181ブランドが出展した今回の東京モーターショーのテーマは「世界にまだない未来を競え。」。もちろんテーマに沿った未来のコンセプトモデルや次世代エコカーも数多く出展されたが、2013年から数年以内に発売される予定の市販前提車もたくさん見られた。なかでも上記の4台については、モーターショー会期中かそのすぐ後に発売されるということで、会場内でも特に大きな人だかりができていた。
ちなみに、モーターショー終了後に発表された会期中の総来場者数は、90万2800人。予想どおり前回のショーを上回る数字となり、大盛況のなか閉幕している。
話題のクルマ
先代型 中古車相場:231万~425万円
どんなクルマ?
クラウンの派生車でその上位に位置するトヨタ・ブランドのフラッグシップサルーン。6代目となる現行型は大型グリルを装着し、V6エンジンベースのハイブリッド専用車となった。現行型 中古車相場:610万~670万円
中古車市場はどうなった?
法人需要が多く乗り換えが多いことから、先代モデルの市場流通量は増えている。しかし今回廃止となったV8エンジン搭載モデルのファンは多く、こちらの相場は大きく下がっていない。
先代型 中古車相場:152万~259万円
どんなクルマ?
ミニバンブームの立役者ともいえる5ドアミニバン。新型は5代目となり、3代目以来引き継ぐ低床プラットフォームや、押し出しの強いフロントデザインが特徴となっている。現行型 中古車相場:252万~366万円
中古車市場はどうなった?
先代型の末期モデルはほとんどタマ数がなく、相場も高値を維持している。程度のいい先代型を探しているというなら、予算をアップして現行型を狙うというのもアリだろう。
※すべての価格は参考価格です

イヤーモデルのライバルを狙え!
2013年の日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下、COTY)で見事イヤーカーに輝いたのは、フォルクスワーゲン ゴルフであった。下馬評ではホンダ フィットが有利と見られており、また過去に輸入車がCOTYを獲得した前例がなかったため、最終選考発表会の会場となった東京ビッグサイトは驚きにつつまれた。
受賞理由を見ると、「正確なハンドリングと上質な乗り心地を両立したシャシー。環境性能と安全性能を高めた数々の新技術の採用。運転する楽しさをいつでも味わうことができる」などが挙げられている。そこで本誌では、これらの魅力を味わうことができる国産の中古車をピックアップ。より手頃な価格で手に入る同クラス車を紹介していこう。
見事COTYを獲得したのはフォルクスワーゲン ゴルフ
前ページで紹介した2013年の東京モーターショーは大盛況のうちに終わったが、同会場で選出された2013年を代表するイヤーモデルは、フォルクスワーゲンのゴルフとなった。では、この最新欧州コンパクトに匹敵する魅力を持つモデルを、中古で買える国産車でピックアップしてみよう。
フォルクスワーゲン ゴルフ

中古車相場:220万~358万円
「世界のスタンダード」と言われるミドルサイズハッチバックモデル。2013年6月に登場した現行型は、低燃費性能や世界トップレベルの安全性能、精悍なフォルムを獲得している。
トヨタ オーリス

中古車相場:124万~153万円
2代目となる現行型は2012年に登場。エッジの効いたスタイルが特徴で、1.8Lエンジンを搭載するスポーティなRSグレードもラインナップされる。
ゴルフに勝る部分
強烈な印象を与えるシャープなスタイリングが好きな人にとっては魅力的。オレンジメタリックのボディカラー設定も個性的だ。先代モデルと違い、あまり流通台数が多くないことが残念。稀少車となってしまうため、相場もあまり低くなっていない。
スバル インプレッサスポーツ

中古車相場:137万~204万円
インプレッサのハッチバックは「スポーツ」という名称で2011年に登場。水平対向の1.6&2.0Lエンジンを搭載し、5速MTモデルも設定される。
ゴルフに勝る部分
5速MTの設定。低重心でほどよいサイズのボディを軽快に操ることができる。質感の高いボクサーエンジンもほかでは味わえない魅力。残念ながらあまり中古車流通量は多くない。その中でさらに希少なMTモデルを捜すのは少々骨が折れるかもしれない。
レクサス CT200h
ゴルフに勝る部分
ハイブリッドシステムが実現するトップクラスの低燃費性能と、レクサス自慢の上質な雰囲気を持つ室内空間。静粛性もかなり高い。エントリーモデルとはいえやはりレクサス。とにかく相場が高い。ただし2011年モデルが最初の車検を迎える2014年は狙い目。
ホンダ シビック
ゴルフに勝る部分
気持ちよく回る2.0L直4のi-VTECエンジンと6速MTとの組み合わせ。並みのハッチバックでは味わえない過激な走りが一番の魅力だ。限定生産された超希少モデルだけに価格は高値安定。特に程度の優れた物件は新車とほぼ変わらない価格となっている。
トヨタ ブレイド
ゴルフに勝る部分
2.5L&3.5Lの大排気量エンジンを搭載し、上質なインテリアと相まって、プレミアム感を味わえる乗り味に仕上がっているのが特徴。2009年以降の後期モデルは流通量が非常に少ない。狙い目は流通量の多い2007年式だがコンディションをよく見極めたい。
日産 ティーダ
ゴルフに勝る部分
オリジナリティのある内外装デザインや、リアシートのロングスライドにより生まれる広いニースペースは「おもてなし」の極地。長年に渡って販売されていたモデルで、初期型は非常に手頃な価格になっている。過走行車や内装のヤレた物件には注意したい。
プロが選んだ2013年のベスト中古車
1年を振り返ったところで、2013年のベスト中古車を選んでみたい。今回は4名の「クルマのプロ」に、それぞれの審美眼でいまこそ中古で買うべきモデルを選出してもらった。
日産 先代エクストレイル 20GT(6速MT)

中古車相場:121万~316万円
自動車ライター 清水草一
自動車ライター 清水草一
狙いはCX-5にはない6速MTで決まり!
希少なクリーンディーゼルモデルということで、ずっと価格が高止まりしていたが、CX-5の登場でようやくこなれて、ついに200万円を切ってきた。抜群の耐久性を誇るディーゼル車なので、10万km未満なら新車みたいなもの。しかも6速MTはCX-5にはない。新型エクストレイルからはディーゼルの設定が消え、今後は値落ちも止まるのではないだろうか。
トヨタ 先代&現行プリウス

中古車相場:74万~259万円
自動車評論家 松下 宏

2代目もお買い得だし3代目も捨てがたい!
普通すぎてつまらないかも知れないが、プリウスは外せない。中古車市場で圧倒的な流通量があるので選びやすさで随一となるクルマであり、クルマそのものも燃費の良さを中心に魅力十分だ。予算重視で選ぶなら2代目を選べば良いし、品質や買ってから長く乗ることを考えるなら3代目を選べば良い。今後も引き続きイチ推しにできるクルマだと思う。
スバル XV

中古車相場:195万~219万円
輸入中古車研究家 伊達軍曹
アイサイトだって付いてて色もいい!
私は日本車を愛するがゆえに「日本車はデザインがダメ!」と苦言を呈してきた。しかし、夜明けはやってきた。スバルXVである。内装はちと弱いが、外観はデザイン大国イタリアの民にも自慢したいほどだ。相場的にまだ割安とは言えないが、超名色「デザートカーキ」のアイサイト付き低走行物件が200万円ちょいなのだから、これはもうイクしかない。
トヨタ 先々代クラウン

中古車相場:46万~199万円
モータージャーナリスト 岡本 幸一郎
モータージャーナリスト 岡本 幸一郎
アスリートでも年式にこだわらなければ激安!
人気の高いクラウンシリーズの「ゼロクラウン」は、ずっと相場も高値を維持していた。それは先代モデルがいまいち軟弱だったせいもある。ところが2012年末に評判が上々な現行型が登場すると、2世代前のゼロクラウンの古さが一気に目立ってきた感あり。100万円前期型ならアスリートでも100万円以下で豊富に探せるようになってきた。ゼロクラウンは今こそ狙いどきだ。
※すべての価格は参考価格です