SUBARUの魅力大研究【3】SUBARU 現行モデル技術解説&データ一覧

車種別・最新情報 [2021.06.18 UP]

SUBARUの魅力大研究【3】SUBARU 現行モデル技術解説&データ一覧

他社とは異なる技術の多いスバルには、知っておくべき独自の用語がいくつかある。特に重要な語句をジャンルごとに解説。最後に、価格とボクサーエンジンに着目し、車種ごとの個別情報ではなくブランド全体をまとめて数字で俯瞰する。

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【パワートレーン】ボクサーエンジン/e-BOXER/リニアトロニック

エンジンレイアウトもミッションも、ほかではあまり見られない独自機構

 水平対向エンジンは「ボクサー」と呼ばれるが、これは向かい合うシリンダー(逆側バンク)と同位相、つまり互いに近付いたり離れたりするようにピストンが動くため。動的なバランスに優れている半面、フロントサスやフレームとの干渉のためピストンストロークを長くしにくいのが難点だった。しかし実用型エンジンのFB型やレヴォーグのCB18型ではロングストロークとすることに成功し、燃費とドライバビリティを改善。一方、先代BRZやWRX S4に搭載されているFA20型はボア×ストロークが等しいスクエア型、次期BRZに搭載されるFA24型はボアを8mm拡大してオーバースクエア型としている。求める性能によってボア×ストロークを変更するのは最近のスバルの特徴のひとつ。e-BOXERはロングストロークのFB20型をベースに開発されたパラレル式ハイブリッドである。

 CVTもスバル独自と言っていい。一般的にはスチールベルトを構成する駒を押すことで駆動力を伝達するが、スバルはチェーンを引く力によって伝達。スチールベルト式に比べると小半径での損失が少なく、副変速機なしで変速幅を拡げられるのも特徴である。

【ボクサーエンジン】

ハイパワーターボのEJ20型が舞台を去り、現行型は3タイプ。FA24型が近日登場する。

【e-BOXER】

FB20エンジンにモーターを組み合わせてハイブリッド化。

【リニアトロニック】

大トルクにも対応する無段変速機。写真中央に縦に見えるのが駆動伝達用のチェーン。

【4WDシステム】シンメトリカルAWD/X-MODE

重量配分に優れるレイアウトを活かし、緻密な4輪制御で駆動力を最適化する

 スバルのセールスポイントのひとつとなっているシンメトリカルAWDは、縦置きFFをベースにしたレイアウトの特徴を言い表したもの。横置きFFでは片側にミッション等のドライブトレーンがあるため、パワートレーンは車体に対して左右非対称レイアウトになるが、水平対向エンジンを縦置きに積むスバル車はパワートレーンも含めてほぼ左右対称となり、低重心エンジンとともに動的な効率に優れたレイアウトを成す。その半面、フロントオーバーハング重量が大きくなる傾向にあるが、エンジンの後方配置化やエンジン長の短縮と重心の後方移動(例:CB18型)などにより、そうした弱点の改善が進んでいる。

 4WDシステムは、AT車では多板クラッチの締結力で後輪への駆動力伝達を制御する電子制御型を採用する。このタイプは現在の電子制御4WDでは一般的なものだが、悪路向けに4WDとVDCを統合制御して効率的に空転を抑制し、接地輪に効率的に駆動力を配分するのがXモードだ。突き出すようにトルクを掛けたり、ベテランの悪路走行テクニックを思わせる制御も行うなど、勘所を押さえた制御が見所である。

【シンメトリカル AWD】

軽量・コンパクト・低重心なボクサーエンジンと車体重心近くに配置したトランスミッションによって合理的で優れた重量バランスを生む。

【X-MODE】

エンジン/トランスミッション/4WD/VDCを統合制御して走破性をさらに高める。

【アクティブトルクスプリットAWD】

前60:後40を基本にリアルタイムでトルク配分を制御。悪路に限らずコーナリングでも効果を発揮する。

【プラットフォーム】スバルグローバルプラットフォーム(SGP)

安全性からドライバビリティまで、現代的な要件を満たしつつ進化

 現行インプレッサから採用されたスバルの新世代プラットフォームがSGP(スバルグローバルプラットフォーム)だ。衝突時の衝撃吸収と生存空間の確保、コーナリング等の負荷が掛かった時のフレームの変形抑制、それらを確保した上での軽量化を達成するために骨格等のレイアウトや形状を見直し、合理的にまとめ上げているのが特徴だ。現在のスバルFF/4WDラインナップはすべてSGPを採用。ちなみに全長は異なるがホイールベースはいずれも2670mmとなっている。

 このように述べるとSGP全車が同じ基本フレームのように錯覚しそうだが、レヴォーグではSGPにプラスしてフルインナーフレームを採用。これは骨格構造そのものを変更するのではなく、製作工程を見直し、フレーム周りの溶接部位の増加等による剛的な連続性を高めているのが特徴である。要するにフレーム剛性の向上が狙いなのだが、骨格設計の変更や補強材なしで剛性向上が図れるのが大きなメリットである。従来車の基本車体設計がベースと目される次期BRZだが、フルインナーフレームを採用すればシャシー性能の大幅向上も期待できるというわけだ。

【SGP】

高い剛性を達成し、安全性能、静粛性や快適性、ステアリングレスポンスなどを向上させる。

【フルインナーフレーム構造】

SGPの性能をさらに高めるためにレヴォーグが採用。SGPの元々の強固な骨格に加え、外板パネルの溶接により、ボディ剛性が格段に向上する。

【先進運転支援システム】アイサイト

国産メーカーとして先陣を切り、全車標準装備で安全・安心を提供

 国産車の先進運転支援システムの普及はアイサイトから始まったといっても過言ではないだろう。ステレオカメラによる測距や対象物検知により、衝突回避やACC、LKA機能を実現。最近はカメラ/レーダー併用型も増えているが、アイサイトの最新仕様の機能は現在でもトップレベルだ。

 現行モデルに採用されるシステムはカメラの広角化やカラー化により認識精度を向上。衝突回避能力や走行ライン制御機能を高めた「ver.3」が基本だ。採用時期はモデルによって異なるが、前走車追従走行ライン維持などを加えたツーリングアシストもアイサイトのコアテクノロジーに含まれている。

 そこからさらに進化したのが、レヴォーグのEX系に採用されたアイサイトXである。このシステムでは3D詳細地図情報から高速道路での料金所やカーブでの自動速度制御、渋滞時のハンズオフ自動操舵、車線変更アシストなどの高度な運転支援を実現した。

 もうひとつ大切なのは、スバルが開発したモデルは全車アイサイト標準装備ということ。AT車に限定されるが、次期BRZにもスポーツカー専用に設計されたアイサイトが標準採用される。

【アイサイト ツーリングアシスト】

区画線と先行車の両方を認識し、優れたレーンキープ性能を実現

【運転支援システム体系】

【アイサイトXのおもな機能】

SUBARUデータブック

最後に、車種ごとの個別情報ではなくブランド全体をまとめて数字で俯瞰してみよう。今回は価格とボクサーエンジンに着目してみた。

【現行SUBARU オールラインナップ価格分布】

5月中旬現在、販売中のSUBARU車はすべてSGPを採用。搭載エンジンは4タイプ、5車種展開となっている。SGPモデルの登場をざっと振り返ると、まずインプレッサがデビュー、次にスバルXV、続いてフォレスターがフルチェンしてe-BOXERを設定、インプレッサとXVにe-BOXER追加、レヴォーグが登場、フォレスターに1.8Lターボを追加、となる。

【主なパワートレーン一覧(国内)】

*:6AT車。6MT車は207PS/7000rpm、21.6kg・m/6400~6800rpm。

国内モデルに搭載される主なSUBARU ボクサーエンジンをまとめた。現行車種に加え、参考としてWRXやBRZなどの生産終了モデルや発売間近の次期BRZも掲載してある。

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●文:川島茂夫

提供元:月刊自家用車

内外出版/月刊自家用車

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