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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

試乗館 最新車に乗りました ディーゼルよし! ガソリンよし! マツダCX-5すこぶるヨシ!

ディーゼルエンジン搭載車を試乗報告

【本記事は2012年5月にベストカーに掲載された記事となります。】CX-5の販売が好調だ。3月14日段階の累計受注台数は8000台。月間販売計画の、実に8カ月ぶんの受注を集めている。山内社長も「あの『赤いファミリア』以来の反響」と表現するほどの人気ぶりだ。その受注のうちディーゼルを選んでいる人は73%。42.8kgmという強烈なトルクと、エコカー減税で取得税、重量税が100%免税となることを考えればその人気も納得だが、そのディーゼルエンジン搭載車を含む公道試乗会がようやく行なわれたので、報告させていただく。

ディーゼルとガソリンで走りの違いはあるの?

ディーゼル:■エンジンタイプ SKYACTIV-D 2.2 ■エンジン SH-VPTS型 2188cc ■最高出力 175ps/4500rpm ■最大トルク 42.8kgm/2000rpm ■JC08モード燃費 18.6km/L(XD/2WD) クリーンディーゼルエンジンゆえ、新しいエコカー減税でも100%免税措置が受けられる。4WDのJC08モード燃費は18.0km/L。充分立派といえる燃費だ

ディーゼル:■エンジンタイプ SKYACTIV-D 2.2 ■エンジン SH-VPTS型 2188cc ■最高出力 175ps/4500rpm ■最大トルク 42.8kgm/2000rpm ■JC08モード燃費 18.6km/L(XD/2WD) クリーンディーゼルエンジンゆえ、新しいエコカー減税でも100%免税措置が受けられる。4WDのJC08モード燃費は18.0km/L。充分立派といえる燃費だ

ディーゼルとガソリンで走りの違いはあるの?先の受注比率でもわかるように、現段階での人気はディーゼルに集中。なんかこの段階ではガソリンエンジン搭載グレードはオマケのような印象すらある。が、はたしてその人気の差は、クルマの性能と比例するのか。今回はそこに焦点を絞って乗り比べてみた。まずは人気のディーゼルから。ディーゼルエンジン搭載モデルの魅力といえば、なんといっても太いトルクによる余裕の加速。むろん、このCX-5も例外ではない。’90年代なら3Lツインターボスポーツ級のトルクの恩恵で、本当にアクセルに軽く足を乗せているだけでグイグイと加速していく。伊豆スカイラインのようなタイトなワインディングの上りでも、その強力なトルクゆえ、コーナー脱出でもたつくことは皆無。「ディーゼルは走らない」という通説が完全に過去のものであることを感じさせてくれた。また、その静粛性も特筆もの。同乗したカメラマンが、冗談でなくガソリンエンジンと勘違いしたほど、車内は静か。X-トレイルにディーゼルが設定されてから約3年半。ディーゼルはまたひとつ上のステージに上がったと認識させられた。

ガソリンエンジン?

ガソリン:■エンジンタイプ SKYACTIV-G 2.0 ■エンジン PE-VPS型 1997cc ■最高出力 155ps/6000rpm ■最大トルク 20.0kgm/4000rpm ■JC08モード燃費 16.0km/L(20S/2WD) 平成27年度燃費基準達成&平成17年基準排出ガス75%低減レベルなので、新しいエコカー減税にも対応している。20S 4WDのJC08モード燃費は15.6km/L。コチラも悪くない数値だ

ガソリン:■エンジンタイプ SKYACTIV-G 2.0 ■エンジン PE-VPS型 1997cc ■最高出力 155ps/6000rpm ■最大トルク 20.0kgm/4000rpm ■JC08モード燃費 16.0km/L(20S/2WD) 平成27年度燃費基準達成&平成17年基準排出ガス75%低減レベルなので、新しいエコカー減税にも対応している。20S 4WDのJC08モード燃費は15.6km/L。コチラも悪くない数値だ

で、いっぽうのガソリンエンジンはというと、まるでクルマが小さくなったかと感じるほど、軽快さが目立つ性格。ディーゼルの最大トルク42.8kgmに対し、ガソリンは20.0kgm。22.8kgmのトルク差はあるが、装備差の少ないガソリン20SとディーゼルXDを比較すると、ガソリンのほうが70kg軽く、アクセルに対するレスポンスもわずかにガソリン有利ということもあり、なんというか、気持ちいいのだ。特に伊豆スカイラインのようなアクセルとブレーキを頻繁に操作するような場所では、そう感じさせられる。ハンドリングも同様。フロントの軽いガソリンはやはりノーズも軽く入る。対するディーゼルは、タイトなワインディングではどうしてもフロントの重さを感じる部分があった。ガソリン車のハンドリングはかなり気持ちいい。正直、驚きだ。

結局ガソリンとディーゼルどっちが買い?

結局ガソリンとディーゼルどっちが買い?これが非常に困る。というのも今回の試乗でわかったのは、ディーゼルとガソリンで、まったく違うキャラクターを持っているということだからだ。長距離移動が多いオーナーなら迷うことなくディーゼルだ。太いトルクで踏んだ以上に前に出る感覚は、ロングドライブでの疲労を軽減してくれる。が、ロングドライブがそんなに多くないユーザーはというと? う~む、担当個人的には「ガソリンエンジン車もいいよ」といいたくてしようがない部分がある。ディーゼルのCX-5はいい。が、ガソリンのCX-5もやはりいいのだ。というわけでCX-5購入を考えている人には大いに悩んでいただきたいのだが、もし担当が買うとしたら、やはりディーゼルを選ぶかもしれない。ここまでさんざんガソリンもいいよ、といっておきながらなんだが、CX-5を買うのにディーゼルを選択肢から外すのは、なんか勇気がいる気がするのだ。初期受注のディーゼル比率には、そんな事情もある、気がする。

ディーゼル ガソリン 加速力&静粛性対決

ディーゼルはガバッと踏むよりジワッと踏んだほうがトルク感を味わえる

ディーゼルはガバッと踏むよりジワッと踏んだほうがトルク感を味わえる

ディーゼル ガソリン 加速力&静粛性対決加速力対決さて、人間の感覚はある種、異様に鋭く、ある種非常に騙されやすい。ディーゼルとガソリン車のエンジンフィールを感性で語った後は、無情なる数字で比較してみたいと思う。計測したのは30~60km/hと50~80km/hの中間加速。メーター読み&ストップウォッチによる計測で誤差が考えられるため、それぞれ10回計測し、最速タイムと最遅タイムを除外したうえで平均タイムを算出してみた。ちなみに両車とも2WDで計測している。結果は下表のとおり。低い速度域の加速ではガソリンが有利で、速度域が上がるとディーゼルが有利といえると思う。この数値は担当のフィーリングとも一致している。低い速度域ではアクセル操作に対し瞬時に出力を発生するガソリンが有利。それが速度域の低いタイトなワインディングでの気持ちのいい走りにつながったのだろう。速度域が上がってくると、加速に利くトルクが大きいほうが有利になるのは当然。今回0.6秒の差が出たが、これくらいの差になると、ディーゼルのほうが加速がいいのが体感できる。この太いトルクを活用して高い速度域でも鋭い加速が得られるという性格は、高速道路などで有利になると思われる。つまり数字でもディーゼルは高速を使うようなロングドライブ向きという結論が導きだせるわけだ。なんだ、意外とオレの感覚、鋭いじゃないか。

静粛性対決

数字ではアイドリング時に音量差があるが、実際はほぼ体感できず

数字ではアイドリング時に音量差があるが、実際はほぼ体感できず

静粛性対決お次は静粛性対決。ディーゼルに乗った時は「えらい静かだな」と思わされたが、結果は下表のように、やはりガソリンと比べるとガソリンのほうが有利といえる結果になった。なんだ、オレの感覚、ダメだな。が、それでもCX-5のディーゼルは静かだといいたい。そう感じる原因はエンジン音。これまでのモデルは、新世代ディーゼルといっても、やはりアイドリング時からカラカラ音がしていたが、CX-5はその耳障りな音がしない。まるでガソリンのもののような音なのだ。開発者の方によると、これは圧縮比が14と低く、さらにピエゾインジェクタの多段噴射によるものだという。要はいっぺんに多く噴いてドカンと爆発させるのではなく、1回の燃焼の間に細かく燃料を噴くことで実現しているとのことだった。また、ガチンコのライバルといえるX-トレイルディーゼルは過去の計測で、アイドリング時の室内騒音が50dBで、エンジン近接騒音が59.3dB、排気音量(車外)が59.8dBという結果。この結果からもCX-5のディーゼルはやっぱり静かと断言していいだろう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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