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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

対決7/2月勃発i クリーンディーゼル対決 マツダCX-5vs日産X-トレイルGT

X-トレイルを撃墜できるか?

MAZDA CX-5 vs NISSAN X-トレイルGT

MAZDA CX-5 vs NISSAN X-トレイルGT

【本記事は2012年2月にベストカーに掲載された記事となります。】絶滅しかかっていた日本の乗用モデル用ディーゼル。それを復活させたのが’08年9月に登場したX-トレイルGTだ。その後、パジェロにもクリーンディーゼルモデルが登場したが、ミドルクラスはX-トレイルの独壇場状態が続いた。

MAZDA CX-5 vs NISSAN X-トレイルGT

MAZDA CX-5 vs NISSAN X-トレイルGT

その状況に待ったをかけるべく登場するのが、2月に発表されるマツダのCX-5。自慢のSKYACTIV技術が採用されたディーゼルエンジンによる走りはかなり高次元と思われるが、はたしてX-トレイルを撃墜できるか? 判定は片岡英明氏だ。

動力性能対決

MAZDA CX-5ディーゼル:最高出力=175ps/4500rpm 最大トルク=42.8kgm/2000rpm 10・15モード燃費=20.0km/L JC08モード燃費=18.6km/L

MAZDA CX-5ディーゼル:最高出力=175ps/4500rpm 最大トルク=42.8kgm/2000rpm 10・15モード燃費=20.0km/L JC08モード燃費=18.6km/L

■動力性能対決X-トレイルのM9R型直列4気筒DOHCディーゼルターボは、マツダCX-5のディーゼルターボより200cc小さい2Lエンジンだが、軽快なパワーフィーリングだ。4500回転までストレスなく回り、レスポンスも鋭い。ただし、アイドリングと加速騒音はCX-5のディーゼルよりちょっとノイジーだ。CX-5はアイドリングストップシステムを採用していることもあり、信号待ちなどでも静かに保たれている。加速フィールはCX-5がX-トレイルの一歩上をいく。2ステージターボは軽快な吹け上がりを見せ、高回転までリニアに気持ちよく回り切る。応答レスポンス、高回転の伸びも一歩上の印象だ。4Lクラスを上回る、ぶ厚い42.8kgmというトルクだから、X-トレイルをもってしても引き離される。

ハンドリング対決

NISSAN X-トレイルGT:最高出力=173ps/3750rpm 最大トルク=36.7kgm/2000rpm 10・15モード燃費=14.2km/L JC08モード燃費=13.8km/L

NISSAN X-トレイルGT:最高出力=173ps/3750rpm 最大トルク=36.7kgm/2000rpm 10・15モード燃費=14.2km/L JC08モード燃費=13.8km/L

■ハンドリング対決X-トレイルはオンロードだけでなく、オフロードもきちんと走るようにセッティングされている。オフロード性能はクロカン4WD並みの実力だ。高速道路やワインディングもソツなくこなすが、ホットに攻めるとアンダーステアが強めに出るし、グラッとしたロールの挙動も顔を出すようになる。マツダCX-5は今風のクロスオーバーSUVだ。オンロードを重視してセットアップされているからハンドリングとフットワークは冴えている。鼻先は重いはずだが、それを感じさせない。アンダーステアを上手に抑え込み、適度な軽快感と落ち着きのある上質な走りを実現した。オン重視ならCX-5だ。

居住性対決

NISSAN X-トレイルGT:いっぽう謎なのがディーゼルには防水シートが採用されないこと。ディーゼルモデルこそアウトドアでガンガン使えるべき

NISSAN X-トレイルGT:いっぽう謎なのがディーゼルには防水シートが採用されないこと。ディーゼルモデルこそアウトドアでガンガン使えるべき

■居住性対決キャビンはボディの絞り込みを抑え、正統派のSUV的なルックスとしたX-トレイルのほうが広いし、視覚的にも広さを感じさせる。X-トレイルはボディサイドの面を立て、フロントピラーも意識して立てた。しかもアップライトなパッケージだから開放感があり、広々感だけでなく実際に座っても居心地がいい。後席もきちんと座れ、前席の下に足も無理なく入る。

MAZDA CX-5ディーゼル:外観デザインに優れるが、そのぶんやや居住性ではX-トレイルに劣るという評価。外観と居住性、ユーザーはどちらを取るか

MAZDA CX-5ディーゼル:外観デザインに優れるが、そのぶんやや居住性ではX-トレイルに劣るという評価。外観と居住性、ユーザーはどちらを取るか

マツダCX-5も不満のない広さを確保しているが、頭上の余裕は今一歩にとどまるし、ドライビングポジションとぺダルなどの位置関係も、ちょっとアンバランスな印象を受けた。後席の広々感と開放感もX-トレイルに及ばない。また、充分な最低地上高を確保したため、乗降性もあまりいいとはいえない居住性はX-トレイルだ。

ユーティリティ対決

MAZDA CX-5ディーゼル:黒基調でスポーティな印象のインパネまわり。デザイン自体は非常にオーソドックスで幅広い層に受け入れられるものだが、クルマの外観を考えると、もう少し遊んでもよかったかも

MAZDA CX-5ディーゼル:黒基調でスポーティな印象のインパネまわり。デザイン自体は非常にオーソドックスで幅広い層に受け入れられるものだが、クルマの外観を考えると、もう少し遊んでもよかったかも

■ユーティリティ対決インテリアのデザインや装備内容を見ても、マツダCX-5はセダンライクだと感じる。サーキットで乗ったプロトタイプは、インテリアの質感が今一歩だったし、装備も必要最小限だった。だが、マツダの戦略モデルだし、最新モデルであるから、ユーティリティには気を配っているはず。後発だけにそのへんは抜かりをなくして登場するだろう。

NISSAN X-トレイルGT:もはや見慣れた感のあるX-トレイルのインパネ。先代に設定されていたポップアップハンドルは廃止されたが、もともと使っている人が少なかったという話もあるので問題ではない

NISSAN X-トレイルGT:もはや見慣れた感のあるX-トレイルのインパネ。先代に設定されていたポップアップハンドルは廃止されたが、もともと使っている人が少なかったという話もあるので問題ではない

X-トレイルはオールモード4×4iを主役の座につけ、ヒルスタートアシストとヒルディセントコントロール、4WDのロックモードを装備した。先代にあったポップアップステアリングはなくなったが、アンダートレイを備えた丸洗い可能なラゲッジルームも実用的で使い勝手がいい。ただし、アイドリングストップは未搭載だ。ここは引き分けとしておきたい。

総合性能

NISSAN X-トレイルGT:X-トレイルご自慢のウォッシャブルラゲッジ。X-トレイルの強さはこういうタフネスイメージの演出にもあると思われる

NISSAN X-トレイルGT:X-トレイルご自慢のウォッシャブルラゲッジ。X-トレイルの強さはこういうタフネスイメージの演出にもあると思われる

■総合性能X-トレイルは、非日常の楽しさを重視したクロスオーバーSUVである。ルックスを見てもわかるように、クロカン4WDのテイストを色濃く残し、4WDモデルを主役の座に据えた。ロックモードを装備するなど、4WDシステムも凝っている。マニュアル車を設定しているのもクロカン的だ。

MAZDA CX-5ディーゼル:分割可倒式のリアシートを倒せばフラットな荷室が出現。特に防水仕様というような仕掛けはなく、都会派SUVということがわかる

MAZDA CX-5ディーゼル:分割可倒式のリアシートを倒せばフラットな荷室が出現。特に防水仕様というような仕掛けはなく、都会派SUVということがわかる

これに対しマツダCX-5はスポーティさを前面に押し出したクロスオーバーSUV。4WDも用意されているが、主役は2WD。軽快感や気持ちいいハンドリングなど、マツダのスポーツDNAが息づくスポーティな性格が際立つクロスオーバーSUVといっていいだろう。そのためエンジンの気持ちよさや爽快なハンドリング、しなやかな走りなど、走りに関してはX-トレイルの上をいく。また燃費に関しても、4WDモデルの数値がまだ発表されていないものの、X-トレイルを上回るのは確実とされている。それらを総合的に判断すると、優勢なのはCX-5だ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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