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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
レクサス入門HV「CT」の凄い中身
レクサス初のハッチバック

CT200hバージョンC 375万円:レクサス入門車といえども質感、素材感の高さは3台中一番
【本記事は2011年2月にベストカーに掲載された記事となります。】レクサスがBMW1シリーズやアウディA3の対抗馬として開発したレクサス初のハッチバック、CT200hが1月12日、ついにデビューする。発表前のため(12月25日現在)、本誌が独自調査した内容を紹介しよう。これまで日本車メーカーは幾度となく、欧州Cセグメント(ゴルフを始めとするプレミアムコンパクト)に挑んできたが、抜き去るまでにはいたらなかった。そこへレクサスが万全を期して投入したのが、このレクサスCT200hだ
価格とグレード体系

左からバージョンLに標準、バージョンCにメーカーオプション設定される215/45R17&17インチアルミ、中央がバージョンCに標準の205/55R16&16インチアルミ、右がベースグレードに標準の195/65R15&15インチアルミ
すでに昨年11月から予約受注を始めており、12月中旬までに全国で1万台の受注を獲得しており絶好調。この勢いだと今年はレクサス車の半分をしめる様相になってきた。価格とグレード体系は、ベースグレードは355万円。次に16インチアルミ、クルーズコントロールなど装備充実の“バージョンC”が375万円。17インチアルミ、本革シートなど豪華仕様の“バージョンL”が430万円。そして専用のチューニングサスペンションを装備した走りのグレード、“Fスポーツ”が405万円。これまで最も安いレクサスのハイブリッドはHS250hの395万円だったので、一気に40万円も下がり、買いやすくなった(まだ高いが)。
ボディサイズ

ボディサイズは全長4320×全幅1765×全高1460mmプリウスよりも全長が140mmコンパクト!! ほかのレクサス車とほぼデザインはを継承。スタイルのCD値は0.28。リアはL字型テールランプが特徴
ボディサイズは全長4320×全幅1765×全高1460mmと、プリウスよりも全長が140mm短く、全幅が20mmワイド、全高が30mm低い。ホイールベースも100mm短いので意外にコンパクトだ!
ハイブリッドシステム

ドライブモードセレクタスイッチ:ドライブモードセレクトスイッチは通常のノーマル状態から左に回すとECOモード、右に回すとSPORTモード
心臓部のハイブリッドシステムは、基本的には現行プリウスと同じ1.8L直4アトキンソンサイクル(99ps/14.5kgm)+2個のモーター(60kW/21.1kgm)を組み合わせたTHS IIだ。しかし、CT200hという車名からもわかるとおり、CT200hには2L級のパフォーマンスを備えるという意味が込められ、プリウスとはまったく違うセッティングがされている。その最たるものが走行モード切り替えスイッチとパドルシフト。燃費よりも走りにこだわっているのだ。思わず嬉しくなる。走行モードは、パワーと低燃費をバランスさせたノーマルモード、ゆったりした加速を行なう低燃費運転のECOモードに加え、SPORTモード、モーターだけで走行するEVモードがある。注目すべきはSPORTモード。加速フィールが向上し、電動パワステは、よりステアリングの手応えを感じるように制御。横滑り防止装置も、よりアンダーステアを抑える制御に変更され、スポーティな走りを引き出すようにセッティング。
10・15モード燃費

レクサスCT200h10・15モード燃費=33.0km/L エンジン=1.8L直4DOHC エンジン最高出力=73kW(99ps)/5200rpm エンジン最大トルク=14.5kgm/4000rpm モーター最高出力=60kW(82ps) モーター最大トルク=21.1kgmシステム最高出力/100kW(136ps)
パドルシフトもSレンジに切り替えればシフトを固定することができるので、高いエンジン回転数での走行やブレーキからアクセルに組み替えた時の加速レスポンスが向上。さらに足回りは、プリウスのトーションビームに対して、CT200hはHS250hと同じダブルウィッシュボーン。それに加えてレクサスの市販車として初めてヤマハ製のパフォーマンスダンパーを前後サスペンション取り付け部付近に装着している。パフォーマンスダンパーは、STIがコンプリートカーに装着していることでも有名。コーナリング時のボディのねじれやたわみを抑えると同時にあらゆる微振動を吸収して、乗り味にも貢献している。10・15モード燃費はこうした違いもあって、プリウスの38.0km/Lに対し、レクサスCT200hは5km/Lダウンの33.0kmとなっている。
これがレクサスの入門ハイブリッドか

レクサス入門車とは思えないクオリティの高さ
インテリアは「これがレクサスの入門ハイブリッドか」と溜め息が出るほど。水平に広がるインパネと人を包み込むようにせり上がるコンソール、助手席前のオーナメントパネルにはブラック、アッシュパール(本木目)、バンブー(本木目)が用意され、赤やアイボリーのシートカラーなど豪華さだけでなく若々しさも感じるインテリアだ。
ハイブリッド車らしい演出

ノーマル/ECO/EVドライブモード時のブルー照明。左側はHVシステムインジケーター
ハイブリッド車らしい演出も忘れない。ドライブモードがノーマル/ECO/EVではメーターの時には、ブルー照明でメーター左側にはハイブリッドインジケーター(チャージ/エコ/パワー)を表示。スポーツモードに切り替えると照明はレッドになり、なんとメーター左側にはタコメーターが表示されるのだ。なんとも心にくい演出だ。室内空間は、ハイブリッドであることを感じさせない充分なスペースを確保。ハイブリッドのバッテリーを低い位置に搭載することで、リアシートの足元空間、ラゲッジスペースもフラットになっている。燃費よりも走り重視のCT200h。CR-Zとはまた違う世界をみせてくれそうだ。
“走り”のFスポーツも設定価格は405万円

エクステリアはメッシュタイプの専用フロントグリル、ボディサイドのFスポーツのオーナメント、専用17インチアルミホイール&215/45R17タイヤを装備。エアロバンパーはメーカーオプション
ISに設定されているスポーティグレードのFスポーツがCT200hにも設定されている。エクステリアは専用のメッシュグリルとボディサイドのオーナメント、17インチアルミホイールを装着。エクステリアではノーマルと大きな差はないが、足回りは専用のスポーツサスペンションにより、ステアリングフィールはよりダイレクトに、コーナリングにおけるフラット感や路面の追従性が磨きあげられているという。
対BMW1シリーズ、アウディA3欧州プレミアムコンパクト対決

CT200hのライバルとなるのがプレミアムコンパクトと呼ばれるクラス。そのなかでもガチンコ勝負となるのがBMW120i(364万円)とアウディA3スポーツバック1.8TFSI(365万円)。この2台はCT200hのベースグレード(355万円)とバージョンC(375万円)のちょうど中間の価格帯。装備面をCT200hバージョンCとほかの2台を比較すると、運転席&助手席ニーエアバッグを装備するCTに対し他の2台は未装着だが、逆に後席サイドエアバッグはA3が標準装備。最も大きいのがナビ。CTは標準だがほかの2台はメーカーオプションでナビの遠隔操作デバイスも他の2台はつかない。CT200hはハイブリッドであることを除いてもほかの2台よりも40万円以上安い。エンジンは1.8Lエンジン+モーターでシステム最高出力136psのCT200hに対し、BMW120iは170psの2L直4、アウディA3は160psの1.8L直4。CT200hのプロトタイプに試乗した国沢氏によれば、「動力性能はほかの2台のほうが上だが、少なくとも130km/hまでの加速性能はCT200hの少し負けにしておく。俊敏性、走りの楽しさという面ではFRのBMW120iが優位ながらFFのA3とはいい勝負。操安性はややCT200hのほうが上か。乗り心地はFスポーツはゴツゴツ感があるがコーナリング性能はいい。16インチのグレードが静か&滑らかでレクサスの味が出せている」最後に室内の居住性。頭上空間は前席が圧倒的に広いのはCT200h、後席は広いほうから120i、A3、CT200hの順番だ。