中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

次世代技術の本命ついに発売!! プリウスPHV、JC08モード燃費61km/L

プリウスプラグインハイブリッドが、ついに市販スタート

リチウムイオンバッテリーを使ったハイブリッドシステムが搭載される。従来法人向けに販売されていたプリウスPHVに比べバッテリー容積が小型化され、ラゲッジルームも標準プリウスと変わらない広さを実現している

リチウムイオンバッテリーを使ったハイブリッドシステムが搭載される。従来法人向けに販売されていたプリウスPHVに比べバッテリー容積が小型化され、ラゲッジルームも標準プリウスと変わらない広さを実現している

【本記事は2012年1月にベストカーに掲載された記事となります。】「我々が考える、次世代技術の本命」と、トヨタの技術開発担当副社長、内山田竹志氏は本誌記者に語った。その「本命」たるプリウスプラグインハイブリッドが、ついに市販スタート。11月29日より予約受注を開始し、1月30日から発売となる。外観はほとんど標準プリウスと変わらないが、最大の特徴は載するバッテリー量と超省燃費性能。新開発のリチウムイオンバッテリーを搭載することでEV走行可能距離は(標準プリウスは2kmだが)26.4km。EV走行用バッテリーが尽きるとその先はハイブリッド走行となり、その場合の燃費は31.6km/Lをマーク。フル充電で走り出した場合のJC08モード燃費を換算すると61.0km/Lという凄まじい燃費性能を持つことになる(ガソリンタンク容量は45Lなのでフル充電&ガソリン満タンだと連続航続距離は2745kmに!)。ちょっとした買い物や駅までの送迎などはEVとして使用でき、遠出のさいにはハイブリッドカーとして使用できる。

EV/HV走行切り替えボタンの設置

EV走行ボタンが付き、任意のタイミングでEV走行が選べる

EV走行ボタンが付き、任意のタイミングでEV走行が選べる

これまでプリウスPHVは試験的に法人向けにリース販売されていたが、今回新たに刷新して個人向け販売を開始。そこでポイントとなるのが「EV/HV走行切り替えボタン」の設置だ。前モデルは「EV走行可能距離」が続くかぎりは強制的にEVで走り、それが尽きたら強制的にHV走行に切り替わっていた。しかし今回発売される新型は任意に切り替え可能。たとえばパワフルに走りたい登り坂ではEVからHVに切り替え、静かに走りたい住宅地などはEVに切り替えることがドライバーの意志で自由にできるのは大進化といえよう。

PHVは普及するのか?

システムは標準プリウスのバッテリーを容量約2倍にしてリチウムイオン化したものだと考えればOK。果たしてPHVはこれからの主流になるか??

システムは標準プリウスのバッテリーを容量約2倍にしてリチウムイオン化したものだと考えればOK。果たしてPHVはこれからの主流になるか??

気になる価格は最量販グレードの「S」で320万円。リーフやi-MiEVと同じく経産省からの購入補助金を受けることができ、45万円支給される。つまり実質負担額は275万円となる。これは同程度の装備を持つノーマルプリウスのSグレードと比較すると43万円高。「浮いたガソリン代でこの差を埋めようと思うと何十年も乗り続けなくてはならないので実質的には不可能。この価格ではなかなか普及しないのでは」と国沢光宏氏は指摘する。いっぽうでトヨタが計画する年間販売台数は国内3万5000~4万台(月販平均で3000台以上)と強気。家庭用充電施設の工事はトヨタホームが請負い、住宅整備とともに積極的にPRしていく。「航続距離への不安は大きく、1台で多くの役割を担う日本の自動車事情においては、現状のEVよりもPHVのほうが適していると考える」とはプリウスPHV開発者。

PHVドライブサポートに入会出来る

充電口はボディ左側(助手席側)のフェンダー後ろにある(ガソリン給油口が従来のプリウスと同じ)。100Vと200V電源両方使用可能

充電口はボディ左側(助手席側)のフェンダー後ろにある(ガソリン給油口が従来のプリウスと同じ)。100Vと200V電源両方使用可能

このクルマのオーナーは3年間年会費無料で「PHVドライブサポート」という会員サービスに入会できる。これはスマートフォンで電池容量を確認できたりトヨタディーラーで1時間無料で200V電源を利用できたりするサービス。「トヨタフレンズ」と呼ばれるツイッター形式のソーシャルネットワークサービスにも加入でき、他のPHVオーナーと交流も楽しめる。さてこのプリウスPHV、トヨタの思惑どおり普及していくのか? 売れゆきが楽しみだ。

標準プリウスもMC

2万~12万円の値上げ!

2万~12万円の値上げ!

標準プリウスもMC本家プリスもマイナーチェンジ。フロントバンパーとグリル形状が若干変更される。燃費は変更なしで10・15モード燃費でSとGは35.5km/L、Lは38.0km/L。今回のマイチェン最大の特徴は値上げ。グレードによって2万~12万円値上げされている。原因は装備の見直しやサスペンション取りつけ部の強化など商品力の向上もあるが、レアメタルなどの原材料高騰も大きい。現在プリウスの納車待ちは3カ月程度で順調に推移しているが、今回のマイチェンでさらに納期は延びるもよう。「PHVが発売されたことで標準プリウスの注目度もまた上がるはずです。本来なら安さをアピールしたいところですが、今回の値上げでそれができないのが痛いと各販売店は嘆いています。サスペンション取り付け部強化などはボディ補強に効いており、走行安定性などがかなり向上しているようです」とは遠藤徹氏。超売れ筋モデルのプリウスは値上げしても売れると判断しての値上げであり、同じレアメタルを使っている他のハイブリッドカーは値上げなし。トヨタの戦略は吉と出るか凶と出るか?

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ