中古車購入
更新日:2018.12.02 / 掲載日:2014.12.19

自動車業界を大予想!!

軽自動車税、グリーン化税制etc・・・ 2015年はどうなる!? 自動車業界を大予想!!

消費税が5%から8%へ上昇したことや、ガソリン代の高騰が続いていることもあり、例年に比べて中古車市場における活気は停滞気味となってしまった2014年。そして2015年。消費税10%へのアップこそ2年後に見送られそうだが、景気動向が良くなっていくかは微妙なところ。それも含めて新しい1年がどんな年になっていくのかを予想していくが、ターニングポイントになりそうなことや、時節柄を抑えたキーワードを交えながら、2015年に注目したいクルマなども合わせて紹介していこう!

2015年を予測するキーワード 5割増となる軽自動車税 求められる高い安全性 市場を牽引するクルマ 2015年の中古車市場 どう変わる?エコカー減税

2015年はどう変わっていきそう? 自動車市場Q&A

2014年は消費税が8%にアップされた影響を受け、自動車業界全体は活気の乏しい年だったという印象があるが、果たして実際にはどうだったのか?そして気になる2015年は業界全体がどう変わっていくのか?さらには、自動車ユーザーや、これから中古車購入を考えているユーザーが、疑問に感じることや、知っておきたいことなども踏まえて、自動車業界の動向を細部にわたって研究している現代文化研究所の白木研究員に伺ってみた。

自動車マーケティングのエキスパートに話を聞く!

  • 今回お話を伺ったのは 現代文化研究所 主席研究員・白木節生さん

    現代文化研究所 主席研究員・白木節生さん

  • 今回お話を伺ったのは 現代文化研究所 主席研究員・白木節生さん

    自動車メーカーなどのマーケティング支援業務から、自動車販売協会が発行する「自動車ディーラービジョン」の策定や、自動車業界に関わる調査、研究など幅広く行う現代文化研究所。そして主席研究員でもある白木節生氏は、自動車業界の情報を知り尽くすスペシャリストでもある。

    現代文化研究所

Q1 2014年は自動車業界にとって活気の乏しい年でしたが 増税による影響はまだ続いて行くのでしょうか?

A 2015年での再増税はないので落ち込むことはなさそう

2015年での再増税はないので落ち込むことはなさそう

自動車業界にとっても増税延期はちょっと嬉しいニュースだ。

消費税が8%になったことで、「節約するとき」という感覚が消費の停滞を産んでしまい、この流れが自動車業界にも及んでしまったと感じます。ただ、メーカー側としては、1月~3月は増税前の駆け込み需要と、増税後の4月以降は下降気味となるという流れは当然想定していたことなので、数字に対しては大きな不安はないと考えます。来年ですが、増税が無くなったこともあり、景気が今より下がるということも考えにくいと思います。

Q2 日本の中古車は海外で評価が高く、円安の流れもあり 需要がさらに伸びていますがその傾向はさらに強くなりそうですか?

A 海外需要は相変わらず高いが、国内需要とのバランスを考えて大きく変化していくことはない。

海外需要は相変わらず高いが、国内需要とのバランスを考えて大きく変化していくことはない。

クオリティが評価される日本車は中古車でも海外人気が高い。

少子高齢化が進む日本では、徐々に自動車に対する需要が減少傾向に転じていきますが、それに対して成長に期待がかかる新興国のマーケットは魅力があります。さらに円安傾向の流れもあるので、国産中古車の輸出傾向はさらに伸びていくと思います。ただ、海外ばかりに目を向けてしまうと国内需要に対してのバランスを崩し、ひいては価格高騰を招いてしまう恐れもあるので、その点は中古車業界もバランスを考えて進めると思いますね。

Q3 新車、中古車を問わず自動車需要は巻き返せるのか?

A 需要減は考えにくいが、人気車種とそうでないものの格差はより進む。 また、商用車やトラックの需要は高い数値を維持していく。

需要減は考えにくいが、人気車種とそうでないものの格差はより進む。また、商用車やトラックの需要は高い数値を維持していく。

会社で使用されるバンやトラックなどの商用車需要は非常に高い。

景気低迷、ガソリン価格高騰で自動車需要が減っていると言われますが、それは都市部の話であり、交通の便が良くない地方では、絶対的な「足」であることに変わりはありません。よって、急激に需要が減るということはないし、バンやトラックと言った商用車の業績は好調であったりします。乗用車では、コンパクトカーミニバンといった人気分野と、そうでない種別との格差がどんどん広がっていくことが予想されますね。

Q4 相変わらず高値での推移が続くガソリン価格の将来展望は?

A 様々な要因が影響するため大きな改善は望めない

ガソリン価格についてですが、基となる原油価格は世界的な変動要因(供給側、需要側、投機的投資等)が複雑に作用しており、最近は供給過剰やドル高などから急激に低下しています。しかし、国内のガソリン価格は、円安による原油の輸入価格上昇、8%の消費税の影響、新興国での需要増加等もあり、130円台まで下がるようなことは望みにくいと思われます。

様々な要因が影響するため大きな改善は望めない

ここ最近のガソリン価格の動向。若干だが下降傾向である。

Q5 エコカー減税は今後どうなる? その内容とエコカー減税がもたらす効果は?

A より環境に良いクルマがどんどん増えていく傾向へ

より環境に良いクルマがどんどん増えていく傾向へ

エコカー減税の内容に合わせ、トラックのクリーン化も進む。

排出ガス性能や燃費性能に優れた自動車に対し、それらの性能に応じて自動車重量税と自動車取得税を免税・軽減するエコカー減税ですが、年明けに予定される税制改正で、基準を見直して恒久化する方針が示される見込みです。今年度も取得税・重量税が一部拡充されましたが、達成基準は厳しくなる一方、達成車の優遇率は拡充されるでしょう。そのため環境に良い車の開発競争はより加速すると見られます。

より環境に良いクルマがどんどん増えていく傾向へ

基準値も高くなったがその分で優遇措置の内容も広がった。

Q6 お得感が減ってきたETC割引ですが 来年は目玉になりそうな動きはありますか?

A 来年は、目玉となる動きやキャンペーンは乏しそう

来年は、目玉となる動きやキャンペーンは乏しそう

ETC需要活性化のためにも新たな割引策を期待したいところ。

休日特別割引で加入者数が増加しましたが、終了後の増加率は緩やかなものになっています。NEXCO3社としても、予算をインフラ整備に回す必要性があることから、以前のような大規模割引策は来年も期待できないでしょう。但し、その先ではETC2.0という渋滞緩和等に有効な車載器への料金優遇が検討されています。

Q7 自動車メーカーに期待したい点はどんなことがありますか?

A 何よりもヒット商品となるクルマを生み出して欲しい

何よりもヒット商品となるクルマを生み出して欲しい

売り上げが停滞していたスズキにとって起死回生となったハスラー。

各社それぞれの方向性があるので、一概にひとまとめでは言えませんが、期待したい点の一つとして「ヒット商品」を生み出して欲しいということです。例えば「ハスラー」ですが、これはスズキにとって起死回生の一台となりましたが、大ヒットカーの存在は業界全体の起爆剤にもなると思います。また、別の面から期待する点として、エコカー減税基準を満たすクルマが増えることを望みたいです。高い目標値をクリアするには、より高い技術力も求められることになり、それによって業界全体の技術力がアップするからです。

Q8 充電スタンドは随分普及してきましたが電気自動車自体の伸びはどうなんでしょう?

A 爆発的な伸びはまだ期待出来ないのでまずは公共施設などで利用して評価を上げたい。

爆発的な伸びはまだ期待出来ないのでまずは公共施設などで利用して評価を上げたい。

高速道路のPAや、各種駐車場などに充電スポットが増加中だ!

電気自動車自体の価格がまだまだ高価であることと、1度の充電での走行距離が決して長くないこともあり、一般的な使用頻度となる、年間1万キロ程度乗る場合のユーザーが使うには心持たない部分も強いと感じます。まずは役所や公共施設と連動し、短い距離で使いながら便利さをアピールして行くといいと思いますね。

Q9 ズバリ、2015年における中古車販売業の展開はどんな感じですか

A 新車も一緒に売る形態がより増加。 登録済み未使用車など新車に近い中古車の供給が多く、ユーザーの選択肢が広がっていくでしょう。

新車も一緒に売る形態がより増加。

生産台数重視策が生み出す登録済み未使用車。状態的には新車と同じである。

新車、中古車の両方を扱う店が、もっと増えてくると思います。ユーザーの中には、必ずしも新車、中古のどちらでいくか決めていない人もいますので、店に行ってから判断出来る並列店という存在は、今後増えていくと予想されます。また、メーカー側の生産台数重視策が生み出す「登録済み未使用車」は増えており、新車を短期で買い替えるローンの下取り車も増える見込みです。ユーザー側としては、新車に近い中古車の選択肢が広がる面もあるでしょう。

※情報については2014年11月時点のものです

軽自動車税、グリーン化税制etc・・・ 2015年はどうなる!? 自動車業界を大予想!!

2015年はココに期待してほしい! 各メーカー別動向予測

ハイブリッドカーに負けじとガソリン車の進化も進み、さらなる低燃費が実現し、安全装備に対する開発競争も激化する時代に突入。このように技術的には大きく飛躍しているものの、景気の先行き不安、ガソリン価格の高騰により、中古車の販売を含めた自動車業界全体は停滞気味に終わってしまった2014年。しかし各メーカーとも、この状況に黙っている訳ではない。ビジョンを練り直し、さらなる技術力で自社ブランドの魅力をアピールし、巻き返しを狙っている。そこで各メーカーの注目新型モデルと、2015年の動き、期待できる点を紹介していこう。

トヨタ

業績を伸ばすトヨタは新型プリウスでさらに前へ

業績を伸ばすトヨタは新型プリウスでさらに前へ

円安傾向が進んだことで黒字幅を大きくアップさせたトヨタ自動車。しかし経営陣は冷静に分析しており、現状におごりを持つのではなく、逆に危機感さえ持って新しい年を迎えようとしている。そして2015年の注目と言えば、新型プリウスの登場が予測されているが、満を持して新型が登場するHV界の王者が、新車だけではなく中古車市場の流れも大きく変えそうだ。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? プリウス

プリウス(6月頃発売予定)
人気だけではなく、ハイブリッドの技術面でも大きな影響を与えたプリウスの新型がついに登場する。注目の燃費面はJC08モードで40km/Lに達するとも言われており、さらに電池やモーターなどのHVシステムの軽量化も進むと見られている。

日産

期待のコンパクトカーはついにハイブリット化?

期待のコンパクトカーはついにハイブリット化?

業績的には芳しい結果を得られなかった日産自動車だが、自動運転技術の開発に積極的に取り組み、高級車だけではなく軽自動車やコンパクトカーなどの大衆車にも順次導入したことは高く評価できるポイント。そして2015年に期待したい新型としては、現時点でも人気が高いマーチ。次のモデルチェンジで5代目となるこのクルマが逆襲のきっかけになることを期待したい。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? マーチ

マーチ(5月頃発売予定)
5月頃をめどに発売が予定されている新型マーチだが、これまでの丸みを帯びた形から欧州的なデザインに変化すると予想されている。また、全車ハイブリッドとなるかは不明だが、ハイブリッドタイプも導入されることが噂されている。

ホンダ

待望のスーパーカー復活がホンダの起爆剤となる?

待望のスーパーカー復活がホンダの起爆剤となる?

売上高で日産に続く3位のホンダだが、2015年は人気車種であるフリードフィットシャトルの新型が、3月をめどに登場予定となっており、ここからが勝負どころとなってくる。そして何よりも「挑戦するホンダ」のイメージ復活だけではなく、いろいろな意味を含めて起爆剤となりそうなのが、国産スーパーカー・NSXの復活であり、大きな楽しみの一つになってくるはず。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? NSX

NSX(発売予定は未定)
2013年1月、デトロイトで行われたモーターショーで、「次期NSX」が近年登場とリリースされたが、2015年末にはその次期モデルが登場しそうであり、気になるスペックはフェラーリレベルの性能に、ポルシェ911と同等程度の価格と予測されている。

マツダ

好調を維持するマツダはより低燃費とクリーン化へ

好調を維持するマツダはより低燃費とクリーン化へ

スカイアクティブ、クリーンディーゼルエンジンを旗印に、低燃費化とクリーン化を実現し、販売台数を伸ばすことに成功したマツダは、2015年も好調な流れを維持していきそうだ。また、シェア競争が激化するミニバンカテゴリーでは、ビアンテに同様の技術を導入した新型を夏前には投入する見込み。そしてSUVではCX-5より一回り小さいサイズも登場するようだ。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? ビアンテ

ビアンテ(5月頃発売予定)
今回はフルモデルチェンジが予想されているビアンテだが、当然ながらこのタイプも他のクルマ同様にスカイアクティブ仕様のエンジン搭載で、他社から出ている同サイズのミニバンよりも燃費面で高い数値になると予想される。

スバル

新型アウトバックで国内販売の躍進を期待

新型アウトバックで国内販売の躍進を期待

2014年は海外で高い評価を受けて業績を伸ばしたが、そのきっかけとなったアウトバックとフォレスターの新型を14年末に登場させ、これらを武器に2015年は国内市場での巻き返しを計画する。そしてもうひとつの注目だが、衝突を回避する技術の「アイサイト」の進化である。Ver.3で「走る」「止まる」だけから、「曲がる」という部分まで踏み込んだが、この次はどうなるだろうか?

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? エクシーガ

エクシーガ(7月頃発売予定)
アウトバック、フォレスターという2大看板の新型が、2014年末に登場するが、国内での巻き返しを図るために、2015年7月をめどにエクシーガの新型も登場予定。ミニバンとSUVが融合したクロスオーバータイプになりそうだ。

三菱

次世代エコカーの開発で活路を見出したい!

次世代エコカーの開発で活路を見出したい!

海外市場では一定以上の評価を受け、業績面でも好調であった三菱自動車だが、国内市場では低迷が続いてしまっている。しかし、アウトランダーは安全性評価で高い数値を記録し、さらにプラグインハイブリッドモデルを投入するなど、技術力でブランド力をアピール。そして2015年は、これらの技術力を活かしつつ、電気自動車分野の開発にも力を入れて行く方針である。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? パジェロ

パジェロ(9月頃発売予定?)
現在の形になったのが2006年であり、2015年で9年が経過することになるのだが、昨年行われた東京モーターショーでも、次期モデルを予感させる試作モデルが登場していたこともあり、15年こそ新型登場に期待がもてそうな感は強い。

スズキ

ハスラー人気の後に続け!意欲的新作で攻勢に出る

ハスラー人気の後に続け!意欲的新作で攻勢に出る

2014年のスズキといえば、なんといってもハスラーの大ヒットが印象深いのだが、2015年にこれと同様な大ヒットカーが産まれるのかが大きな注目となってくる。アルトスイフトの新型などの登場も予定されているようだが、注目なのはエスクードの次期モデル。フランクフルトで行われたモーターショーでお披露目されたものが市場に登場する日が待ち遠しいところだ。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? エスクード

エスクード(10月頃発売予定)
2013年にフランクフルトで行われたモーターショーで登場したこのコンセプトカーこそ、2015年の秋に登場すると言われている、エスクードの次期モデルのベースとなってくるのだが、最終的なデザインはどうなってくるだろうか?

ダイハツ

熾烈なシェア争いがさらなる高品質を生み出す

熾烈なシェア争いがさらなる高品質を生み出す

軽自動車界において、スズキと激しいシェア争いを繰り広げているダイハツタントの新型投入を筆頭に、マイナーチェンジを含めて次々と「新しいもの」を提供してくれているが、このシェア争いがいい意味で軽自動車の進化を進めてくれている。さて2015年も、ライバル社との商品力競争が続くが、その中でも低燃費がウリのミライースの新作が目玉になりそうだ。

2015年注目の新型は?

2015年注目の新型は? ミライース

ミライース(夏頃発売予定)
ガソリン車でありながら、HVカーと同等の低燃費を実現させたミライースの次期モデルが登場しそうである。ライバルとなる、トヨタ・プリウスのモデルチェンジに合わせての登場が予想されており、燃費の方はこちらも40km/Lが目安となりそうだ。

2015年4月1日より軽自動車税が値上げ! 優遇されて来た軽自動車界に、変革の時がやってきてしまう?

普通自動車に比べ割安だった軽自動車税がこれから変わっていく

市町村税である軽自動車税は税収アップのために狙い撃ちされた感も強いと言える。

市町村税である軽自動車税は税収アップのために狙い撃ちされた感も強いと言える。

自動車ユーザーは自動車税、自動車取得税、自動車重量税の3つの税を負担するが、総額は安い額ではない。その中の一つである自動車税を見ると、普通車で最小の1.0L以下タイプが29500円であるのに対し、軽自動車は7200円とかなり割安。このように、税制面で優遇されている軽自動車だからこそ、シェア率を伸ばして来たのだが、2015年4月1日以降の登録車から、10800円に値上げされることが決定済みである。確かに、普通車に比べれば値上がりしても、まだ半額以下であることに変わりはないのだが、今回の値上げは5割増であり、値上げ幅としては小さい物ではない。

2015年の軽自動車業界とこれから先の展望とは?

新車だけではなく、平成28年度以降からは経年車も増税となるので注意したい。

新車だけではなく、平成28年度以降からは経年車も増税となるので注意したい。

今回の額に至るには「普通車税額との差を考慮し、税率を上げるべき」との声や、全米自動車政策評議会からの軽自動車優遇措置廃止要望もあり、税額を2万円程度まで引き上げては?という意見も出ていた。だが、自動車業界やユーザーからの反発もあり、この額になったが、今後に向けて値上げがないとは言いきれない。このように、優遇策がどこまで継続するか不透明な軽自動車界だが、2015年1月から3月は値上げ前もあり、売上高は前年比に対して140%程度といった活発な動きが予想されている。また、値上げが実施されても大きな落ち込みは無く、前年比を下回る時期も少ないと見られている。しかし、2017年に控える増税や景気の先行き不安もあることを考えれば、軽自動車・中古車販売業界にとって2015年は勝負の年となっていくはずだ。

2015年の自動車税制キーワードは「エコカー優遇」 エコカーへの優遇措置が進み、旧式車の維持費はかさむ方向へ

エコカー減税の恒久化により税負担が減るケースも増加

消費税10%は2年後の2017年に予定という形に軌道修正され、2015年における自動車に関する税金は、軽自動車税がアップする程度にとどまった。これにより、直接的な影響が消えた普通自動車は、税負担が増えることは無くなったが、27年3月まで延長されていたエコカー減税の恒久化見込みにより、今度は減る可能性もうまれた。このエコカー減税だが、新車に適用されるものだと思っている人も多いようだが中古車購入でもエコカー認定されていれば恩恵を受けることは可能。自動車取得税の軽減や次回車検時などで重量税が優遇されてくるので、知っておいてもらいたいところであり、これから中古車を探そうと思っている人は、平成27年度燃費基準+20%をクリアしている車種を選べば優遇度が高いものになってくる。

エコカー減税恒久化が予定され、減税内容もこれまで以上になっている。

エコカー減税恒久化が予定され、減税内容もこれまで以上になっている。

登録から13年経過したクルマはこれから税負担が増えることに

来年以降の自動車税関連については、昨年度から適用された「経年車に対する課税額の引き上げ」が注目となる。対象となる経年車だが、13年超18年以下のものが該当し、0.5t当たりが5400円に変更されている。そして、一般的な1.5tサイズのクルマであれば、重量税は16200円となるが、翌年からの課税額は再度引き上げられ、0.5t当たり5700円になるなど、古いクルマに対する税制が厳しくなる。購入する、もしくは維持する場合はどれだけの費用が掛かってくるのかもよく計算したい。

経年車への課税引き上げに賛否はあるが、エコカー推進の観点から見れば必然性もある。

経年車への課税引き上げに賛否はあるが、エコカー推進の観点から見れば必然性もある。

※注目車種の画像の一部は現行モデルのものです
※情報については2014年11月時点のものです

軽自動車税、グリーン化税制etc・・・ 2015年はどうなる!? 自動車業界を大予想!!

2015年、中古車市場で中心になるクルマはこれだ!

車種カテゴリーごとに人気車は存在するが、ここでは人気ではなく、2015年が「買い時」となりそうなクルマを予測していきたい。流通台数の増加が見込まれ、価格の下落も期待できるクルマがこれに該当するのだが、やはり注目は2013年後半から2014年にかけてモデルチェンジされたクルマの先代型。新型への買い替えにより流通台数も増え、中には比較的高年式なものも含まれてくる。果たして最も「お得度」が高くなりそうなクルマはどれであろうか?新型販売時期、流通台数などから考えて、注目度がアップしそうなクルマを選び出してみよう!

icon 軽自動車 ダイハツ コペン

ダイハツ コペン

中心価格予想:85万円
流通台数予想:900台
※平成14年~24年式での相場予測


レトロ感のあるオープンカーで2015年は爽快ドライブを楽しむ
これまでは軽自動車の中古車としては、比較的高めの中心価格帯で推移していたコペンだが、新型登場により2015年は価格ダウンが見込まれそうだ。また、尖った印象もある現行型よりも、レトロ感と柔らかさを感じさせるデザインに愛着のある人にとっては、今回のモデルチェンジは、まさに「狙い時」となってくるはず。

icon コンパクトカー マツダ デミオ

マツダ デミオ

中心価格予想:70万円
流通台数予想:1600台
※平成19年~26年式での相場予測


燃費、機能、快適性はどれも◎ エコカー減税の恩恵も期待大!
この型を「先代型」と呼ぶにはまだ早いのでは?と思うほどのクルマ。エコカー減税の対象車であり、燃費面でも非常に高い水準を誇る3代目デミオ。2011年に発売されたモデルより、スカイアクティブエンジンを搭載したモデルが登場しているが、このタイプでも70万円台で買えるものがかなり増加しそうだ。

icon ミニバン トヨタ ノア

トヨタ ノア

中心価格予想:140万円
流通台数予想:1800台
※平成19年~26年式での相場予測


人気のミニバンは5年落ちで2度目の車検を迎える物を狙え
新車価格は決して安くはないものの、コンパクトカー並の流通台数を誇っているところは、さすがはミニバンの先駆者と言えるノア。そして狙い目としては、2015年で5年目を迎える平成22年新規登録タイプ。2度目の車検を前に手放す人も多いことが予想され、流通台数の増加と価格の低下も期待出来そうである。

icon SUV 日産 エクストレイル

日産 エクストレイル

中心価格予想:150万円
流通台数予想:1300台
※平成19年~26年式での相場予測


環境に優しいクリーンタイプで車検時の重量税を大幅カット!
スマートな表情が印象的な現行型に比べ、角張った無骨なフェイスで「SUVらしい」という声もあり、根強い人気がある。平成24年新規登録のクリーンディーゼルエンジン搭載タイプであれば、まだ3年落ちと古さもなく、次回車検時の重量税も減税対象となるので、同車種の中でも非常に魅力的なモデルとなってくるはずだ。

icon ワゴン スバル レヴォーグ スバル レガシィツーリングワゴン

スバル レヴォーグ

※レガシィツーリングワゴンとしての現行型ではなく、後継タイプとしてレヴォーグという車種になっている。

中心価格予想:185万円
流通台数予想:1100台
※平成21年~26年式での相場予測


心地よいドライブを約束するワゴンといえばやはりコレ
力強い走りと、抜群の走行安定性が自慢のレガシィツーリングワゴン。後継車は新たに「レヴォーグ」という名称に変わったが、コンセプトは引き継がれている。価格的には、先代型となるこちらもまだ決して安い訳ではないが、2度目の車検を迎える5年落ちタイプであれば150万円台でいいものを探す事も十分可能。

icon セダン 日産 スカイライン

日産 スカイライン

中心価格予想:160万円
流通台数予想:700台
※平成18年~26年式での相場予測


大人な雰囲気を身にまとった高級セダンで優雅なドライブを
落ち着いた大人の雰囲気で、セクシーさもあるスカイラインの第12代目モデル。全車V6エンジンを搭載し、3.5LタイプはMAXで315psを記録するなど、抜群の加速力も体感できる。しかし、ただ速いだけではなく、優雅なドライブを楽しめるのも特徴。先代型に絞れば、中心価格帯も160万円ぐらいになっていきそうだ。

※すべての価格は参考価格です
※情報については2014年11月時点のものです

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技術革新した安全性の高いクルマが、中古車市場の評価を変える!? 進化する安全性事情

ちょっと昔のクルマであれば、安全装備といえば運転席のエアバッグぐらいしかなかったものだが、最近では衝撃吸収度の高いボディに、両サイドにまでエアバッグを配置したものなど、安全面での進化はものすごい勢いで進んでいる。そして極めつけは、衝突を事前に回避するシステムの登場だが、その技術を応用する形でさらに新しい技術も登場。そんな最新技術を導入したクルマとは、別に新車だけの話ではない。ここ最近では、中古車の市場にもこんな最新技術を搭載したモデルが入ってきており、中古車における安全度も高いものになってきている。

3大技術で安全性はさらにアップ!

最新の安全性能技術 その1

安全装置の原点でもあり今なお進化するシートベルト

完成度が高かった3点式シートベルトだが細かい部分で改良が進んでいる。

安全装置の原点でもあり
今なお進化するシートベルト

クルマにおける安全装置の原点と言えば、1959年にボルボが発表した「3点式シートベルト」だが、今なお、この形に大きな変化はない。それぐらいよく考えられたものではあるが、近年では緊急時に固定される「緊急ロック式巻き取り装置付き」が一般的となり、衝突時にシートベルトのゆるみを巻き取る「プリテンショナー」が装備されるなど、時代の流れに合わせて進化は続いている。

最新の安全性能技術 その2

運転席から両サイドへ進化し起動時間も短縮されたエアバッグ

エアバッグは多様化だけではなく誤作動ストップの部分でも進化している。

運転席から両サイドへ進化し
起動時間も短縮されたエアバッグ

シートベルトだけでは防ぎきれない部分をカバーするために生まれたエアバッグ。当初は運転席だけだったが、助手席にも標準装備されるようになり、最近では「サイド」「カーテン」「ニー」と言った、多種多様な位置のエアバッグも開発されている。また、エアバッグの進化の中で注目したいのは起動する時間である。最も速い物では衝突から0.1秒という短時間で開くものがある。

最新の安全性能技術 その3

さらに進化を続ける最先端運転支援システム

停止技術はどんどん進化しているが、その技術を過信しすぎるのは危険だ。

さらに進化を続ける
最先端運転支援システム

Advanced Safety Vehicleの略であるASV技術。その名の通り、先進技術を利用し、さまざまな形で安全運転を支援するシステムだが、一般的には前方障害物を検知し、衝突が避けきれないと判断した場合に自動的にブレーキ制御を行う技術(衝突被害軽減ブレーキ)がそれに当たる。また最近では、この技術を応用して車線維持支援や車間距離制御などにも用いられるなど、さらなる進化を遂げている。

ジャンル別 安全性の高いオススメ車

軽自動車

icon ホンダ N-WGN(平成25年11月~)

高い安全性評価が自慢のNEWワゴン
軽自動車でありながらも高級セダンに迫る安全性を誇り、さらには使い勝手も良い広々スペースが自慢のN-WGN。価格面でも、2015年はもう少し値が下降していきそうなので、ぜひとも狙いたい。

ホンダ N-WGN

中心価格:130万円 流通台数:640台 ※平成25年~26年式での相場

その他のオススメ車

コンパクトカー

icon ホンダ フィットハイブリッド(平成25年9月~)

最新技術を集めた人気車のHV版
コンパクトカーの中でも人気の高いフィットのハイブリッド版。本家以上に最新技術を導入し、衝突安全性でも高い評価を得るなど、使って便利なだけではなく、乗って安心というところも抑えている。

ホンダ フィットハイブリッド

中心価格:170万円 流通台数:400台 ※平成25年~26年式での相場

その他のオススメ車

ミニバン

icon トヨタ ヴォクシー(平成26年1月~)

7個のエアバッグが自慢のヴォクシー
サードシートまでしっかり守る、7個のエアバッグシステムを搭載したヴォクシーの現行モデルが、安全性では群を抜いている。また、歩行者の安全にも配慮した衝撃吸収ボディも評価は高い。

トヨタ ヴォクシー

中心価格:270万円 流通台数:150台 ※平成26年式での相場

その他のオススメ車

ワゴン

icon スバル レガシィツーリングワゴン(平成21年5月~平成26年10月)

走行安全性の良さこそ大きなポイント
ハイパワーエンジンを搭載し、低床ボディで走行性も良く、そして衝突吸収に優れたボディなどが高評価のレガシィツーリングワゴン。ロングドライブ主体のドライバーからの支持が高い。

スバル レガシィツーリングワゴン

中心価格:240万円 流通台数:1000台 ※平成21年~26年式での相場

その他のオススメ車

SUV

icon ホンダ ヴェゼル(平成25年12月~)

取り扱いやすいコンパクトサイズSUV
安全面での評価も高く、SUVならではの走破性も高く、そして比較的新しいモデルでありながらも、コンパクトサイズということもあり、ビッグサイズモデルより安めの価格設定で人気は急上昇中だ。

ホンダ ヴェゼル

中心価格:210万円 流通台数:230台 ※平成25年~26年式での相場

その他のオススメ車

セダン

icon トヨタ クラウンハイブリッド(平成25年1月~)

最高級ならではの装備が安全性を高める
目視だけでは確認しにくい周囲の状況を、ナビ画面に表示する「パノラミックビューモニター」など、安全確認できる先進システムなども搭載している点などは、さすがクラウン!と思わせるところ。

トヨタ クラウンハイブリッド

中心価格:400万円 流通台数:170台 ※平成25年~26年式での相場

その他のオススメ車

  • ホンダ アコードハイブリッド

  • 日産 ラティオ

こんなことがあるかも!? 2015年中古車市場カレンダー

2015年の中古車市場では、どんな流れがあり、どんなことが起こりそうなのか?そして中古車を買うには、いったいいつが「買い時」となるのだろうか?季節ごとに起こりそうなこと、そしてメーカー期待の新車登場予定時期や軽自動車税アップなども照らし合わせ、2015年の起こりそうな自動車業界の動きを、カレンダー形式にまとめてみた。

1~3月 W需要で市場が大きく活性化される?

  • W需要で市場が大きく活性化される?

    軽自動車税の微増に関してメーカー側も動向を注意深く見守ることとなる。

    多くの自動車メーカーや、販売店の決算時期が3月末ということもあり、決算期までに販売目標を達成したいという思惑から、新車、中古車を問わず例年通りこの時期の自動車市場は活発な動きが予想される。また、4月1日登録分より軽自動車税が10800円に値上げされることもあり、昨年の増税前に似たような感じで例年以上に市場が活性化される可能性が高い。よって、買い替えを考えているユーザーにとっては、この時期はまさに狙い時。そしてこの時期の中古車台数予測だが、同時期前年比の108%である約24万台程度と考えられるだろう。

  • W需要で市場が大きく活性化される?

    軽自動車税の微増に関してメーカー側も動向を注意深く見守ることとなる。

4~6月 期待される新型エコカーの登場ラッシュ

  • 期待される新型エコカーの登場ラッシュ

    HV、PHV、電気自動車など、メーカーそれぞれの開発競争がより激化する。

  • 市場の動向としては、決算セール終了の流れと同時に、この時期は売り上げが落ち込む事が予想されるが、その一方で各社、魅力的なモデルチェンジした新型を登場させる予定。そしてこの時期で一番の注目になるのが、6月頃をめどに予定されている新型プリウスの登場だ。エコカー、ハイブリッドカーというキーワードを一般層に根付かせたクルマの4代目がどう進化しているのか?そして他のメーカーも、プリウスに対抗すべく、独自のエコカー投入を予定しており、6月からの市場は新型エコカー戦争に突入していきそうだ。

7~9月 待ち望む国産スポーツカーの復活に期待大

  • 待ち望む国産スポーツカーの復活に期待大

    フェラーリやポルシェに負けない国産スポーツカーの復活を期待!

  • 今のところ、大きな話題となる新車の発表予定は少ないこの時期は、消費税アップが見送られたことによる「景気への安心感」がもたらすボーナス特需を期待したいところ。業界全体としても、昨年の同時期に比べて、より高い売り上げ数値を見込んでいる。また、予定されている新車ラインナップは少ないものの、噂ではホンダの国産スポーツカー、NSXの次期モデルが9月に登場するのでは?と言われており、業界全体としても停滞する空気を吹き飛ばしてくれる存在の登場に対して大きな期待がかけられている。

10~12月 技術進歩の相乗効果が部品供給分野も変えていく

  • 技術進歩の相乗効果が部品供給分野も変えていく

    技術の進歩と同時に、部品コストを抑えるのも重要課題になる。

  • この時期に登場するのでは?と、噂される新車情報は乏しいが、1年前にリニューアルされたアウトバック、フォレスターは、など、スバル勢の先代モデルの高年式型も、徐々に価格が落ち着いてきそうであり、中古車SUVの動向が活発化しそうだ。また、エコカー減税推進により、技術の進歩がさらに加速していきそうだが、進歩する過程においてはどうしてもコスト面での心配が産まれてくる。そしてコストを抑え、より大衆的な価格で最新技術を共有出来るようにするために、車種の枠を超えた部品設計の共通化が、さらに進んでいくことが予測される。

まとめ

エコカー減税の恒久化がもたらす相乗効果で技術革新が進んでいく

エコカー減税の恒久化がもたらす相乗効果で技術革新が進んでいく

燃費面、排ガス規定などのハードルが上がる反面で技術もさらに向上した。

2015年は軽自動車税アップが予定されているが、消費税10%アップは見送られ、エコカー減税の内容見直しと恒久化(予定)という追い風もあり、新車売り上げが前年よりも下がることは少ないと見られている。またエコカー減税の恒久化に合わせて、自動車業界全体がエコカー中心になると同時に、自動車開発における技術革新もより進んでいくこととなる。自動車のクリーン化と自動運転技術の進歩が2015年の中心となっていきそうである。

※安全性基準は独立法人自動車事故対策機構の評価結果に基づき、価格・流通台数はGoo-netの情報に基づく
※すべての価格は参考価格です
※価格、流通台数は2014年11月現在の値です
※情報については2014年11月時点のものです

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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