中古車購入チェックポイント
更新日:2023.07.11 / 掲載日:2022.07.02

中古車を購入するときの予算はどう考えるべき?金額別で狙える車について紹介

新車と比較して中古車はリーズナブルなので、マイカーとして購入を検討している方もいるでしょう。ただし、中古車と言えども、それなりのまとまった資金が必要です。

そのため、あらかじめ予算を決めておくことをおすすめします。予算を考えていないと、購入した後で維持費の捻出が難しくなるなどの問題が起きるかもしれません。

この記事では、中古車を購入する際の予算の考え方について見ていきます。どのくらいの予算で、どんな車種が購入できるか、年収別の予算の決め方についても紹介しているので参考にしてみてください。

中古車の予算の上限に対する考え方

中古車を購入する場合、最初の工程で予算を考えましょう。ここからは、その予算をどう設定するかについて詳しく見ていきます。

車を購入した後はランニングコストが発生することも留意すべきです。また、資金が足りなければローンを組んで購入する方法も検討しましょう。

諸費用がかかることを忘れない

中古車を購入する際は、車の本体価格に加えて「諸費用」がプラスでかかることも念頭に入れておかなければなりません。

諸費用として挙げられるのは、「自賠責保険料」「自動車税」「自動車重量税」「自動車取得税」「リサイクル料金」などの法定費用です。

その他には「納車手数料」「検査・登録手続き代行費用」などの販売店に支払う手数料も含まれます。

諸費用は購入する車種や販売店によってまちまちですが、車両本体価格に「10万円以上」上乗せされる可能性があります。

そのため、目ぼしい中古車があれば、見積もりを取りましょう。その上で総額が予算の範囲に収まっているかを確認してください。

一括で購入する場合の注意点

貯蓄があるので、車を一括で購入しようと考えている方もいるかもしれません。

中古車を購入する時は、貯蓄がどのくらいあるかで、予算の上限を決めましょう。ただし、自分が現在蓄えている預金全てを中古車購入の費用に充てるのはおすすめできません。それは想定外の出費が必要になった時に、手元にお金がないと困るからです。

例えば病気やけがで働けなくなった、会社が倒産するという可能性もゼロではありません。当面収入がなくても生活できるだけの資金は手元に残しておきたいところです。

一人暮らしであれば、3カ月分の生活費は残すべきと言われています。家族持ちでどちらか一方しか働いていないのであれば、半年分は残しておきましょう。

ローンを組んで購入する方法

当面3カ月生活できるだけの貯蓄を残した上で中古車を購入するとなると、難しいという方もいるかもしれません。

しかし、それでも生活の足として車が今すぐに必要という場合には、カーローンを組んで中古車を購入するのも一考です。

もしカーローンを組んで中古車を購入する場合は「返済率」をベースにして予算を組みましょう。

返済率とは、年収に対してローンの年間返済額が占める割合のことです。返済比率の目安は年収400万円が一つのラインと言われていて、400万円未満なら25%・400万円以上なら35%とされています。

これ以上の比率でローンを組むと、返済にいずれ息詰まるかもしれません。また、ローンの審査に受からなくなる可能性も出てくるので、基準にしてみてください。

ローンを組む場合は車のランニングコストも意識する

前述しましたが、中古車を購入するにあたって、十分な資金がなければカーローンを組む方法もあります。

カーローンを組む場合、車の支払い以外にも費用が発生することを意識しなければなりません。では、具体的にどのようなランニングコストが発生するかについて、主な項目を以下にまとめました。

ガソリン代

車を運転するためにはガソリンが欠かせません。電気自動車も出てきてはいるものの、まだまだガソリンエンジン車が主流です。

例えば、レギュラーガソリンは1リットル当たり136円で、月間1,000km走行すると仮定します。燃費がリッター30kmであれば4,500円程度かかることになります。また、燃費がリッター15kmの場合は9,000円程度かかることになります。

このようにガソリン代を節約したいのであれば、燃費に優れた中古車を探しましょう。最近では中古のハイブリッドカーも出てきています。

ハイブリッドカーは電気モーターを使って運転できるので、ガソリンを温存することが可能です。その他にも軽自動車は燃費に優れた車種も数多く売られています。

このようなボディタイプの中古車を中心に探してみましょう。

任意保険料

車を保有するためには、自賠責保険に加入しなければなりません。もし保険未加入の車両を運転すれば、処罰の対象となります。

しかし、自賠責保険は対人賠償だけなので、実際に事故を起こした場合の保障は不十分です。万が一のことを考えれば、任意保険に入ったほうがいいでしょう。

任意保険の保険料は車種や運転手の年齢、保証内容によってまちまちです。

例えば、通販型の任意保険に加入して、30歳・新規契約で6S等級だった場合、年間の保険料はおよそ80,000円と言われています。月々だと6,600円くらいの計算です。

車検費用

中古車の場合、2年に1回のペースで車検に通さないといけません。

車検では自動車重量税や自賠責保険料などの法定費用と、点検・整備費用がかかります。この点検・整備費用に関しては、どこで通すかによって値段が変わってきます。

もしディーラーに依頼した場合は、丁寧に点検や整備をしてくれますが、車検費用はトータルで10万円前後かかるでしょう。2年かけて資金を準備するとなると、月々4,000円程度を積み立てていかなければなりません。

車検費用を少しでも抑えたければ、自分で検査する「ユーザー車検」があります。こちらは基本的に法定費用だけの支払いで済みますので、検討してみましょう。

駐車場代

一戸建ての場合、多くの物件で敷地内に駐車場があるでしょう。しかし、マンションやアパート暮らしの場合、住んでいるところに駐車スペースがないケースも出てきます。

自宅に駐車スペースがなければ、月極駐車場を近くで借りなければなりません。この駐車場代も、場合によってはランニングコストとして考える必要があります。

駐車場代はエリアによって値段が変わってきます。一般的な傾向として、都市部のほうが地方よりも高いことが多いです。

東京23区内になると、思っていた以上に駐車場代が高くつくかもしれません。月々30,000~40,000円といったところが相場になりますので、どうやりくりすべきか十分検討しましょう。

予算別!購入できる中古車とは?

ランニングコストやカーローンなどをもろもろ考慮して予算が決まったら、具体的にどんな車が購入できるのか気になる方もいるでしょう。

ここからは、予算別でどのような中古車が購入できるのかについて紹介していきます。

予算額が大きくなれば、購入できる中古車の幅も広がっていきます。欲しい車が購入できる可能性が高くなるので、貯蓄を多めにしておくのも一考です。

20万円までは低年式の中古車

予算が20万円の場合、中古車でも購入できる車両はかなり限られますが、低年式の車なら見つかるかもしれません。年式の目安になるのは10年落ち以上の車です。

10年落ちの車だと少し不安だと感じる方もいるかもしれませんが、国産車であればまだまだ十分走れます。

ただし、車両の状態は慎重に見極めるようにしましょう。点検整備記録簿には、これまでの整備状況について詳しく記載されています。消耗品の交換などがきちんと行われているか確認することが大切です。

低年式の車の場合、外装や内装に多少の傷がある可能性は極めて高いです。多少の傷や汚れは妥協範囲と考えて、購入するといいでしょう。

30万円程度なら低年式以外の中古車もある

予算が30万円になってくると、10年未満の比較的高年式の中古車が見つかるかもしれません。

10年落ちの中古車でも、近年では問題なく走行できますが、それでも「10年落ちはちょっと…」と思う方もいるでしょう。

もし10年落ちの中古車に抵抗があれば、もう少し頑張って30万円の貯蓄を目標にすることをおすすめします。

20万円の予算の時と比較して、30万円になると購入できる中古車の選択肢は増えます。人気車種やボディカラーの選択肢も広がるでしょう。

軽自動車であれば、走行距離20,000~30,000km台の中古車もお店によっては販売しているかもしれません。走行距離が少ないので、車のコンディションもそれなりに良好な可能性が高いです。

50万円程度なら装備にもこだわれる

予算が50万円になってくると、購入できる中古車の選択肢はぐっと増えます。高年式の車両も購入できるでしょう。

ただし、高年式にこだわると軽自動車かコンパクトカーがメインになります。少し低年式の車でもいいとなると、装備をプラスできるかもしれません。

具体的にはETC車載器やキーレスエントリーのような装備がついている車両です。高速道路をしばしば利用する、日用品の買い出しで大きな荷物を抱えてドアの開け閉めをすることの多い方にはおすすめです。

予算50万円になると、10年落ちのような中古車に制限される可能性は低くなります。そのため、見た目も比較的きれいな車に出会える確率も高くなるでしょう。

100万円なら色々な車種や年式の車を選択できる

100万円程度の予算がついてくると、年式が新しく、新車と比較してもそん色ないだけの状態の中古車も購入可能です。また、ボディタイプの選択肢もかなり広がります。

例えば、現在幅広い世代に人気のあるハイブリッドカーも購入できるでしょう。電気モーターも動力源なので燃費に優れた車種が多く、ガソリン代の節約効果も見込めます。

また、少し年式が古くても構わないというのであれば、ミニバンも購入できるかもしれません。ミニバンは車内スペースが広いので、ファミリーカーとしても近年人気です。

その他にも条件次第ではセダンやSUV車も購入できる可能性があります。これらのボディタイプは新車の価格が300~400万円くらいのものが多いので、コンパクトカーなどと比べると古い年式の車になってきます。10年落ち程度の車であれば100万円前後で販売されているので、まずは探してみましょう。

150万円だと人気車種も

150万円もの予算があれば、購入できる中古車はさらに広がります。年式にこだわらなければ、外車も購入できるかもしれません。

150万円という金額は、コンパクトカーや軽自動車の場合は高年式の車が購入できる価格帯となります。新古車のような、ほとんど新車同然の車を買い求められるかもしれません。

また、ミニバンでも高年式の車を購入可能です。走行距離60,000km以下のような中古車も少なくありません。

中古のSUV車を購入するのであれば、150万円だと年式が古くなってしまうことは覚悟しておきましょう。

車の状態は慎重に吟味してください。状態が思わしくないと、メンテナンスコストがかさみ、結局お買い得ではなくなる恐れもあります。

外車の場合、グレードにこだわらなければ150万円で購入できる車もいろいろと出てきます。

中古車の予算は年収との兼ね合いで考えよう

中古車を購入する際の予算の考え方として、年収をベースに考える方法もあります。

ここからは、年収別に予算の上限などについてまとめましたので、該当するものをチェックしてみてください。また、年収をベースに考えた場合、どのあたりを上限にすればいいのかについてもここで紹介します。

ただし、ここで紹介する考え方はあくまで目安であり、生活の状況、車に対する考え方、借入の有無によって変わる可能性があります。自分の状況と照らし合わせて考えることが重要です。

年収の半分が上限

年収をベースに中古車購入の予算を検討するのであれば、年収の半分を上限として見ましょう。そうすればローンを組んだとしても、無理のない返済計画が立てられるとされています。

ただし、家族構成や他に借入がある等、個々の状況が違うため一概には言えないという点は、頭に入れておきましょう。

年収300万円の場合

年収の半分が目安と紹介しましたが、年収300万円程度の場合50万円程度を予算の上限にしましょう。このくらいの年収の方の中には、正社員以外にも非正規雇用の方も少なくないためです。

非正規雇用だと正社員のようにボーナスがもらえない、もらえても正社員より少ないことも考えられます。あまり予算を大きくすると、家計に大きな影響を及ぼすかもしれません。

50万円程度の予算となると、中古車でも購入できるのは軽自動車がメインになるでしょう。もし50万円で納得できる車が見つからなければ、購入を後回しにするのも一考です。

都市部在住だと公共交通機関を利用すれば移動もそれほど難しくないことも多いため、その点も踏まえて検討してみてください。

年収500万円の場合

日本ではサラリーマンの年収は400~500万円が平均になってきます。月々手取り22~23万円程度の給与額です。

この場合、車の購入予算は200~300万円が一つの目安とされています。維持費として年間50万円程度かかることも頭に入れて、予算を決めてください。

200~300万円がくらいになると、購入できる中古車の選択肢も増えてきます。軽自動車の他にもコンパクトカーやミニバンなども対象に入ってくるでしょう。

また、ローンを組んで購入するのも一考です。ボーナス併用払いを使えば、短期間で返済も可能になるでしょう。

年収700万円の場合

年収700万円となってくると、高収入に属するでしょう。この場合、購入予算は300~350万円が一つの上限とされています。

ここまでの予算を組むことができるとなると、購入できる中古車の選択肢はかなり広がります。軽自動車からワンボックスカーまでほとんどのボディタイプで対象になる車両が見つかるでしょう。

資金的に余裕があれば、グレードを高級なものにしてみたり、カスタマイズしたりできるかもしれません。

ただし、中古車でも高額な車種を購入すると、維持費もそれなりにかかります。このクラスの場合、年間80万円程度維持費がかかると考えておきましょう。

年収800万円超の場合

年収800万円以上であれば、予算の上限は400万円以上です。ここまでくると、車種・グレード問わずどのような中古車でも購入できるでしょう。

中古車だけでなく、新車の購入でもかなり選択肢は広がります。高級外車やハイクラスのミニバンなども予算の範囲内に収められます。

年間の維持費は100万円程度が目安です。ただし、これだけの収入でも、他に出ていくお金がある方も多いでしょう。

例えばマイホームを購入して住宅ローンを組んでいる、子供がいて将来教育費がかかる場合も出てきます。その場合には余裕を持って、300万円くらいを上限にして中古車探すことをおすすめします。

まとめ

①中古車を購入する際は、まず予算を決める

②自己資金を十分用意できない場合はローンを組む方法もある

③予算が大きくなれば購入できる中古車の選択肢も広がる

④年収をベースに予算を考えよう

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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