中古車購入チェックポイント
更新日:2023.09.28 / 掲載日:2022.01.23

中古車はどういう流れで購入するの?その手続きの順序を知っておこう!

中古車を購入する場合も、新車と同様にさまざまな手続きが必要になります。

お店での手続きだけではなく車探しの前に予算や支払方法、希望の車種などを決めておく必要がありますし、購入時には複数の書類を用意しなければなりません。

これらを事前に把握して段取りを整えておけば、手続きもスムーズに済ませられるでしょう。

この記事では、中古車を購入する際の手続きについて、詳しい内容と注意点を説明していきます。これから中古車探しをする方は参考にしてください。

中古車を買う流れを知ってスムーズに購入しよう!

中古車を購入する場合、どのような流れで手続きを進めていくことになるのでしょう?

最もシンプルなイメージとしては「欲しい車を探してお金を払って買う」ということを思い浮かべるかもしれませんが、細かく見ていくとさまざまな準備などが必要になります。特に、購入をスムーズに進めるために必要なのが「各種書類の準備」です。

ここでは中古車の購入を考えている方向けに、準備の進め方、購入の手順、そしてお店選びや保証内容についての注意点を説明します。

中古車を買うときの流れ

車というのはただお金を出して購入するだけのものではありません。その使用や管理について持ち主は一定の責任を負うことになり、それは車を所有している間ずっと続きます。

そのため、中古車とはいえ購入に際しては「車の状態確認」「必要書類の準備」「保険加入の手続き」など、さまざまなことをやらなければなりません。お店との相談や打ち合わせも必要なので、事前に自分に合ったお店も探しておきましょう。

また、費用について考えるなら短期的な購入費用だけではなく、維持費の支払いも含めた長期的な視野が必要になります。支払方法によっては金融機関との連絡もしなければなりません。

以下では中古車を買うときの流れを11項目にまとめました。確認しておきましょう。

①予算を決める

中古車を購入するにあたり、資金の準備方法は千差万別です。新車・中古車に関係なく、車を購入すると購入費用のみならず今後のメンテナンスや税金、保険の支払いなどの長期的なランニングコストが無視できなくなります。

自分がその車を使い続けたい最長の期間を想定して、その範囲内で全体的な費用を算出しましょう。

後は収入とのバランスを見て、短期的な予算と長期的な費用のやりくりについて無理のない範囲で計画を立ててください。

②支払方法を決める

中古車を購入する際の支払方法は「現金一括払い」「分割ローン」の2種類になります。ただし、双方ともにメリット・デメリットが存在します。

・現金一括支払いの場合
販売店から示された見積書に従って一気にお金を払うので、分割ローンと比べて利息がつかない点が大きなメリットです。またローンを組む際の煩雑な手続きや、車の所有者名義の問題もないのも利点です。

・分割ローンの場合
購入時の資金は少なめで済み、一括払いでは手が届かないような高価な車も購入可能になるというメリットがあります。ただし、支払いが長期間続き、金利もつくので現金一括に比べると支払総額は高額になります。

また、金融機関のカーローンやディーラーローンを利用すると、売却や住所変更が勝手にできないという点もデメリットです。特にディーラーローンの場合は返済するまでの期間は車の名義がディーラーとなることも頭に入れておきましょう。

③希望する車種を決める

予算が決まったら、それに見合った車を決めていきます。

車はその時の流行によって見た目は似たり寄ったりなことも多いですが、よく見ていくとそれぞれ個性や特徴があります。そのため、まずは用途によって車を絞り込んでいきましょう。

少人数であれば小回りが利く軽自動車やコンパクトカーがおすすめです。大人数ならミニバンのような車種が適しています。

アウトドアやレジャー用ならSUVといった選択肢もあります。ドライブそのものを楽しみたいならスポーツタイプがいいでしょう。

メーカーごとに車種を比較しながら選んでいってください。

④お店に問い合わせる

予算に次いで購入したい車が絞り込めたら、インターネットを活用して当該車種を取り扱っている販売店を探します。

お店を探したら連絡を入れ、在庫状況や販売価格帯を確認し、予算とすり合わせながら購入に適しているかどうかを判断します。

この時、できれば複数の販売店の情報を集めて比較することが大切です。複数の業者を比較する方法としては、見積もりを出してもらう時点で「相見積もり」をするやり方がありますが、お店選びの段階である程度の当たりはつけておきましょう。

実際に販売店に足を運ぶ段取りになったら、事前に連絡を入れて商談の予約をしておいてください。販売店側も多数の顧客とやり取りしており、担当者の人数にも限りがあるからです。

⑤お店を訪問して車を探す

購入する販売店が絞れたら、実際に訪問して希望の車種を自分の目で確認してみましょう。

この時、他の魅力的な車に惹かれないように、あくまでも事前に決めておいた車種を予算範囲の中で見定めることが大切です。

販売店ホームページ上の写真では確認できない部分や、運転席の座り心地、ハンドルの感触なども実地にチェックします。

他のメーカーの車種と比べることで、想定していた車種の長所・短所に新たに気付くこともあります。

⑥お店から見積もりを出してもらう

購入候補の車が決まったら、販売店に見積書を作成してもらいましょう。

見積書は、車両本体価格とそれに付帯する「諸費用」という形で内訳が分けられ、その金額の合計が提示されることになります。

諸費用の内訳は細かく分けることができ、「車の購入時に必要な法定費用」「販売店による納車前点検や整備にかかる費用」「各種手続きの手数料」などが含まれます。

このうち、法定費用は金額が決まっているので割り引きの余地はありません。一方、整備費用や手数料などは交渉することもできますので、必要なら販売店側と相談してください。

見積書の各項目の内容は、素人にとって分かりにくい点も多くあります。できるだけ不明点が残らないように質問するようにしましょう。

⑦契約のための必要書類を揃える

買う車が決定したら具体的な購入手続きに進みますが、車の購入の場合は、一般的な商品を購入するようにお金を払えばすぐ手に入るわけではありません。

事前に「車庫証明書」「印鑑証明書」「住民票」などの書類を揃えて、各種申請手続きをとる必要があります。

このうち申請手続きについては、販売店に手数料を払って代行してもらうことも可能です。自力での手続きが可能なら、それらの手数料は不要となるので費用節約にもなるでしょう。

⑧契約の手続きを進める

車の購入に必要な書類が揃ったら、契約するタイミングと納車日を販売店と打ち合わせます。

契約自体はすぐにできるとしても、納車までにはある程度の日数が必要なので、それを踏まえてスケジュールを組むようにしましょう。

契約書は販売店が準備するので、購入者はその内容をよく確認してから売買契約を結んでください。中古車とはいえ高額な売買契約になりますので、きちんと確認しないと後にトラブルが発生することもありえます。

⑨任意保険の手続きをする

自動車を利用することは便利な反面、危険も伴うものです。そのため、自動車保険の契約は欠かせません。

日本では全ての車に「自賠責保険」への強制加入が義務付けられており、車を購入する流れの中で自賠責保険の加入手続きも必ず行われます。

しかし、自賠責保険がカバーできる範囲には限度がありますので、万が一死亡事故などを起こして数億円単位の賠償が必要になると、自賠責保険だけでカバーすることは不可能です。

そのため、各種保険会社やJAなどで取り扱っている任意保険(共済)への加入も検討してください。

乗り換えで中古車を購入するのであれば、前に乗っていた車でも任意保険に加入しているでしょう。その場合は、契約している保険会社へ連絡して対象車両の変更手続き(車両入替)を行うことになります。

⑩お店にお金を支払う

売買契約を結んだらお金を支払いますが、多くの場合は分割ローンを利用することになるでしょう。

現金一括払いやクレジットカード払いも不可能ではありませんが、カード払いは販売店側で受け付けていないこともあるので確認しましょう。

⑪納車時に車の状態を確認する

お金を支払って納車されたら全ての手続きは終了となりますが、納車時にも念のため車両の状態確認をしておくことをおすすめします。

購入検討時には気付かなかった傷・へこみ・運転時の違和感があるかもしれません。

中古車の購入に伴ってつけられる保証は期限が決まっています。納車後すぐに確認して何らかの不具合に気付くことができれば保証の範囲内で修理してもらえますし、その後も安心して運転することができるでしょう。

中古車を買うときの必要書類について

ここまでで中古車を購入する一連の流れを説明してきましたが、その中にあった契約のために必要な書類について、さらに詳しく解説していきます。

事前に確認しておくことで購入手続きがスムーズに進みます。

車検証

車検証は、厳密には契約のための必要書類ではありませんが、中古車を購入する際には必ず確認しておくべき重要書類です。

車検証があることにより、その車が日本の法律で定められている保安基準を満たしていることが証明されます。

法律では、一定期間ごとの車検が義務付けられており、車検証はそのたびに内容が更新されていきます。

中古車にも必ず車検証がありますので、納車時に忘れず販売店から受け取っておきましょう。

また、ほとんどの場合、車検証は自賠責保険の支払証書と一緒になっているので、念のためその支払証書の名義変更が行われているかも確認してください。自賠責保険の名義は車の保有者もしくは運転者に限定されています。

車庫証明書

車庫証明書は、車を購入する際に車両の保管場所をきちんと確保していることの証明書類です。車の所有者が、公道上や他人の所有する土地に違法に駐車することを防ぐためのものです。

車庫証明書は、管轄の警察署の窓口で申請することで入手できます。この申請手続きは原則的に本人が行うものですが、販売店へ手数料を支払って代行してもらうケースが多いでしょう。

手続きでは、申請時と証明書の受取時の計2回警察署を訪問する必要があるので、手間を省くなら販売店に代行してもらうのが無難です。

ちなみに軽自動車の場合は、車庫証明ではなく保管場所の届け出となります一部地域(各都道府県の県庁所在地、人口10万人以上の市町村、東京や大阪など都心部から30km圏内の市町村)では届け出が必要ですが、それ以外の地域は届け出が不要となります。

実印

実印は、名義登録の手続き時に必要になります。購入した車は「資産」となるため、所有者として登録手続きを行う必要があり、そこで押印することになります。

実印は、各自治体で印鑑登録しているものになりますので、登録していない場合は車を購入する前に済ませておきましょう。

なお、軽自動車は普通自動車と違い「資産」として取り扱われないため、実印は必要ありません。

印鑑証明書

印鑑証明書は、各種手続きの際に押されたハンコが「実印である」ことを証明する書類です。これには、事前に登録を済ませておいた印鑑(実印)の印影が記載されており、コピーではなくあくまでも原本が必要になります。

印鑑証明書は、自治体役場の窓口で手数料を支払って発行してもらいますが、最近はマイナンバーカードを活用してコンビニで取得することも可能です。

有効期限がありますので、発行するタイミングには注意しましょう。

委任状

委任状は、何らかの手続きを第三者に代行してもらう際に必要です。中古車購入の手続きの中では、車の登録手続きと車庫証明の発行手続きを、販売店や代行業者に依頼するときに使うことになるでしょう。

本来ならこうした手続きは車の購入者本人が行いますが、手続きが面倒だったり、仕事などで平日に時間が作れないといった理由で代行してもらうことが多いです。

そのため、手数料を払って、実印を押した委任状と印鑑証明書をセットにして担当者に渡してください。

委任状は販売店側で用意してくれるので、委任者の名前と受任者(代行者)の名前、何の手続きの委任なのかを記載します。これがなければ、第三者が登録などの申請手続きを行うことはできません。

住民票

軽自動車を購入する場合は、前述した実印と印鑑証明書はいりません。そのかわり、現在の住所(本籍地ではありません)を示す「住民票」が必要です。

住民票は、住所が登録されている自治体の役所で発行してもらいます。発行時に身分証明書の提示と手数料がかかります。

また、3ヵ月の有効期限があることにも注意しましょう。発行して軽自動車を購入するまでの間に期間がある場合は、気を付けましょう。

軽自動車の購入のために必要な情報は、氏名と住所だけなので、本籍地、筆頭者、続柄の項目は省略しても問題ありません。

現在は地域によってマイナンバーカードを活用してコンビニでも発行することができます。

中古車を買うときの注意点

ここまでで中古車を購入する際の準備や手続きについてと必要書類について説明してきました。

中古車を買うときは「販売店選びを慎重に行うこと」「購入後の車の保証内容を確認すること」の2つに注意してください。

いずれも購入する車の質に関わってくることで、軽く見てしまうと後に故障などのトラブルで嫌な思いをすることになるかもしれません。事前に確認し、しっかりとした心構えで購入に臨みましょう。

お店は慎重に選ぶ

中古車選びは販売店選びで決まると言われているほど、「どの店で買うか」は重要です。

ただし、販売店にも種類があります。例えば、展示車が数百台もある大型店、店舗を持たない個人経営、ネットオークション専門店などです。

基本的に、こうした事業形態や店舗の大きさなどで、店の良し悪しを判断することはできません。

実際に足を運んだ際の対応や印象の良さなどの感覚的な要素、販売する車の状態と保証内容などの現実的な要素を総合して選ぶしかないでしょう。

一番注意しなければいけないのは、車を購入した後でトラブルが発生することです。その場合にすぐに対応してくれる保証内容をつけてくれたり、修理・メンテナンスも任せられたりする体制のお店が安心です。

保証内容はきちんと確認する

契約書にサインをして代金を支払えば、売買契約は成立します。しかし、念のため保証内容が記されている保証書を発行してもらいましょう。また、後に故障などのトラブルが発生したときのために内容確認を怠らないようにしましょう。

保証なしの「現状渡し」という販売方法や、新車の保証が残っているケースを除けば、普通は販売店独自の保証が付帯するものです。

しかし、保証する範囲や期間などはお店によってさまざまなので、あらかじめ内容を把握しておいてください。

まとめ

①中古車を買う前に、予算・支払方法・希望の車種を決める

②店に連絡をして車を探し、希望に合う車があれば見積もりを出してもらう

③必要書類を揃えて契約し、保険加入の手続きなども済ませる

④購入費用を支払い、納車まで待つ

⑤必要書類は、車検証・車庫証明書・委任状など

⑥役所などで印鑑証明書や住民票も入手しておく

⑦実印が必要になることもある

⑧購入する販売店は慎重に選び、保証内容もきちんと確認しておく

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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