日本カー・オブ・ザ・イヤー
更新日:2019.11.27 / 掲載日:2019.11.07
第40回 2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー 10ベストカーが決定

先日2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーの一次選考会で全35台のノミネート車が決定したとお伝えしたが、今回は自動車評論家、ジャーナリストなどの有識者からなる選考委員によって「10ベストカー」が選ばれた。いずれも個性溢れる顔ぶれ。これら国産車6車種、輸入車4車種のなかから、12月6日(金)の最終選考会にて日本カー・オブ・ザ・イヤーが決定する。
第40回 2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー 10ベストカー
ダイハツ タント/タントカスタム
2019年7月、スーパーハイト軽ワゴンのタント/タントカスタムが一新されて登場した。4代目となる新型は、ダイハツの新プラットフォームDNGAを用いて設計され、軽量化やボディ剛性の向上を実現。ミラクルオープンドアは先代から継続採用され、最大540mmという世界初の運転席ロングスライドシートとあわせ、乗降性を今まで以上に高めた。スマートアシストには「アダプティブクルーズコントロール」を追加し、安全性をさらに高めたのもポイント。先代は絶大なヒット作だったが、新型もそれに見劣りしない正常進化を果たした。
トヨタ カローラ/カローラツーリング
1966年にデビューしたトヨタカローラが、2019年9月にモデルチェンジ。通算12代目となる新型は、セダンの「カローラ」とワゴンの「ツーリング」、そして、これらに先駆けて昨年登場したハッチバック「カローラスポーツ」の3タイプで構成される。今回10ベストに選ばれたセダンとワゴンは、ボディサイズがひとまわり大きくなり、ついに3ナンバー化された。ハイブリッドモデルでは最大29.0km/L(セダン)という低燃費を実現。スマホと連携可能なディスプレイオーディオを全車標準装備したことにも注目。
トヨタ RAV4

カジュアルなSUVとして、かつて大ブームを引き起こしたRAV4が2019年4月に復活を果たした。初代から通算5代目となる新型は、2.0L 4気筒と2.5L 4気筒+モーターのエンジンを用意。新世代4WD「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を一部モデルに採用し、オフロード性能にもこだわった。安全面では「Toyota Safety Sense」を全車標準装備。力強いルックスのデザインも魅力的で、ミドルクラスSUVのジャンルに新風を巻き起こしそうだ。
日産 デイズ・三菱 eKクロス/eKワゴン
日産デイズと三菱ekクロス/ekワゴンは、グループ内でメカニズムなどを共有した軽自動車ながら、それぞれのデザインとアプローチで異なるキャラクターが与えられている。まずは日産デイズ。こちらは軽自動車初となる「プロパイロット」と「SOSコール」の搭載が目玉。走りも新開発のCVTが搭載され、軽自動車をファーストカーとして使う層にもしっかり訴求する。続くは三菱ekクロス/ekワゴン。とくにekクロスは、三菱ならではのSUVテイストを実現したクロスオーバーモデルで、そのスタイリングを見るだけでもワクワクさせてくれる。内外装の色の組み合わせなども、非常に充実していて、軽自動車の枠を超えた魅力を放っている。
ホンダ N-WGN/N-WGN Custom

2代目となったN-WGNは、ホンダのNシリーズが提案する「Nのある豊かな生活」という想いを、よりシンプルな形で実現した1台。だれもが心地よく使え、親しみやすさを感じるをクルマを目指したというコンセプトは、そのスタイルにも滲み出ている。N-BOXとプラットフォームが共通の「センタータンクレイアウト」によって、低床で広い室内空間を実現。運転席まわりでもテレスコピック&チルトステアリングを採用(ホンダの軽自動車で初)するなど、どのような体格でも運転しやすい環境を整えている。また、安全運転支援システムである「Honda SENSING」を全タイプに標準装備するなど、その見どころは多い。
マツダ MAZDA3

アクセラ改め、「マツダ3」という世界で統一されたネームを引っ提げて2019年5月登場したハッチバック/セダン。新しいマツダのデザインを体現した美しいデザインは、洗練されたクーペのよう。運転席は、適切なドライビングポジションを取れるように調整範囲を拡大。メカニズムでは、ブレーキ制動による車体の安定化を図った「Gベクタリングコトントロールプラス」を採用し、先代(アクセラ)よりもさらにスムーズなコーナーリングを実現。パワーユニットは、ガソリンはもちろんディーゼルを選べる。
BMW 3シリーズ セダン

BMW 3シリーズは1975年の誕生以来、44年に渡り支持され続けているプレミアム・スポーツ・セダンの世界的指標。世界販売累計も1500万台以上(2019年1月時点)と、その存在感は日本でも特別なものがある。新型3シリーズの見どころは、「新世代のデザイン」、「走行性能の向上」、「高性能運転支援システムの標準装着(量販グレード)」、「AIを活用した新開発のインテリジェント・パーソナル・アシストのBMW初導入」など。BMWコネクテッド・ドライブも好評で、まさに直球のスポーツセダンとして、10ベストカーに選出された。
ジャガー I-PACE

ジャガーの新世代SUV、Iペイスは完全に電気のみで走行する新しいEV。日本での発表は2018年9月で、Eペイス、Fペイスに並ぶSUVシリーズの1台である。アルミボディに、90kWhのリチウムイオン電池を低位置に搭載し、前後に2箇所モーターを搭載する4WD。各モーターの最高出力は200馬力、合計なんと400馬力。0-100km/h加速は4.8秒と、ハイパフォーマンスカー顔負けの動力性能も自慢だ。充電に要する時間はCHAdeMO規格の場合、80%充電でおよそ85分。まさに将来のSUVの姿を先取りしたモデルと言っていいだろう。
ジープ ラングラー

11年ぶりの全面改良で2018年10月に国内発表された新型ラングラーは、ユーザーの声を入念に分析し、ラングラーとしてあるべき理想の姿を徹底的に追求したという入魂の1台。その甲斐あってか、デビューから1年経つにも関わらず、継続して高い人気を誇っている。歴代モデルから受け継がれた高いオフロード性能はもちろん、このモデルより快適性や質感も大きく向上しており、その洗練された内容は新規ユーザーを引きつけるきっかけにもなっている。また、大柄な車体ゆえに心配される燃費性能も向上しており、2.0Lターボエンジンを搭載したモデルはJC08モードで11.5km/Lと優秀だ。
メルセデス・ベンツ Aクラス/Aクラス セダン
2018年10月に発表されたメルセデス・ベンツAクラスは、扱いやすいコンパクトボディと若々しいスポーティさが際立つ1台。また、メルセデス・ベンツとしては初となる対話型インフォテインメントシステムである「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」を搭載したことも話題となった。これは人工知能による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備え、ナビやエアコン、オーディオの設定などが声をかけるだけで実現するという、非常に魅力的な装備で、すでに大好評となっている。今回はその後登場したセダンも含め、10ベストカーに選出された。
※掲載順は、日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイトより。