パーツ取付・交換
更新日:2026.02.25 / 掲載日:2018.08.29
タイヤのピンチカットとは?原因と危険性、対処法、予防策を徹底解説

タイヤの「ピンチカット」とは、タイヤの側面に突然現れる「コブ」のような膨らみのことです。ただ見た目が変化するだけでなく、ピンチカットは重大な事故につながる危険性のあるサインでもあります。
この記事では、タイヤのピンチカットがなぜ発生するのか、放置するとどのような危険があるのかを解説します。また、ピンチカットが発生した場合の対処法や予防策まで、安全なカーライフを送るためのポイントも紹介します。
1. タイヤのピンチカットとは?

タイヤのピンチカットとは、タイヤの側面(サイドウォール)の一部がコブのように膨らんでいる状態を指します。ピンチカットは、タイヤの内部構造を支えるゴムの層に埋め込まれた「カーカスコード」と呼ばれる繊維が、何らかの原因で切断されることによって発生します。
ピンチカットは目視で確認できるほか、触ってみると他の部分よりも明らかに柔らかいのが特徴です。ピンチカットのあるタイヤは基本的に修理が不可能で、発見した場合はタイヤを交換する必要があります。
2. タイヤのピンチカットを放置する危険性
タイヤにピンチカットが発生している状態を放置すると、重大な事故につながる危険性があります。
(1) バースト(破裂)のリスクが非常に高い
ピンチカットを放置したまま走行を続けると、非常に高い確率でタイヤのバースト(破裂)が起きてしまいます。タイヤの内部構造を支えるカーカスコードが損傷しており、走行中のさまざまな負荷に耐えきれないためです。走行中に限らず、停車中でもピンチカットのあるタイヤはバーストの危険性を秘めています。
(2) 車検に通らない
タイヤにピンチカットが発生していると、車検に合格することはできません。車検では「タイヤの摩耗・損傷」についても検査され、著しい破損がないことが検査項目に定められています。ピンチカットはタイヤの強度が著しく低下している状態と判断されるため、車検基準を満たしません。
3. タイヤのピンチカットが発生する主な原因
タイヤにピンチカットが発生する原因は、主に4つ挙げられます。
(1) 縁石・障害物との接触
タイヤのピンチカットが発生する原因の1つに、縁石やその他の障害物とタイヤ側面の接触が挙げられます。タイヤ側面は接地面と比べて強度が低く、縁石などに乗り上げると側面が縁石とリム(タイヤの外周)に挟み込まれて、カーカスコードが切断されてしまいます。
(2) 空気圧不足
タイヤのピンチカットは、空気圧が不足している状態でも発生しやすくなります。適正な空気圧が保たれていないと、タイヤのサイドウォールが柔らかくなり、縁石や段差などに乗り上げた際に、内部のコード(ワイヤー)が切れやすくなります。
(3) 過負荷(過積載)
トラックやダンプなど、商用車には最大積載量が定められており、それを超える重さの荷物を乗せることを「過積載」と呼びます。乗用車には最大積載量という考え方はありませんが、一般的に「車両総重量−(車両重量+乗車する人の体重の合計)」が積載可能な重量の目安とされています。
この数字がマイナスになるくらい荷物を載せたり人が乗ったりすると、その分タイヤに強い負荷がかかり、ピンチカットのリスクが高まります。
(4) タイヤ自体の劣化・不良
タイヤのピンチカットは、購入したタイヤの品質が原因で起こる可能性も考えられます。タイヤ側面をぶつけていないにもかかわらずピンチカットが発生した場合は、購入した店舗に相談してみましょう。初期不良が認められれば、無償で交換してもらえる可能性があります。
また、タイヤの寿命が近づき劣化が進んでいる場合もピンチカットは発生しやすくなります。タイヤの一般的な使用期限は3〜5年であるため、この年数に近づいたタイヤはピンチカットが起きていないか念入りにチェックしましょう。
4. ピンチカットの予防方法
タイヤのピンチカットは、一度発生すると修理が不可能であり、走行中にバーストを引き起こすなど非常に危険な状態です。しかし、日頃のちょっとした心がけで発生リスクを減らすことができます。
(1) 安全運転を心がける
タイヤに負担がかかる運転を避けることで、ピンチカットの発生リスクを抑えられます。特に急ハンドル、急ブレーキ、急カーブ、急発進といった、タイヤ側面にダメージを与える運転はしないよう心がけましょう。
また、縁石や段差に乗り上げる際は必ず徐行して、縁石に対してタイヤが斜めにぶつからないように注意してください。道路上の穴や障害物を見つけたら、回避行動を取りましょう。
(2) 定期的(月1回)にタイヤの空気圧を点検する
最低でも月に一度、タイヤの空気圧が適正に保たれているかをチェックしましょう。空気圧はガソリンスタンドやカー用品店などの専門店で点検してもらえます。
(3) 過積載を避ける
DIYやキャンプなどが趣味の人や、業務などで乗用車を使う人は、資材や道具を過剰に積み込まないように注意しましょう。こうした用途で車を使う人は、定期的にタイヤにピンチカットができていないかチェックすることも大切です。
5. タイヤのピンチカットが疑われる場合の対処法
ピンチカットが発生していたり、その疑いがあったりする場合、そのまま放置するとタイヤがバーストして、事故につながるため大変危険です。もしもピンチカットが確認できた場合は、次に紹介する対処法を実践してください。
(1) ただちに運転を中止する
自宅や外出時にタイヤのピンチカットを発見した場合、それ以上運転をしないことがとても大切です。一般道はもちろん、高速道路などで走行するとタイヤのバースト(破裂)に直結する可能性が非常に高く、大変危険です。
近くに専門業者の店舗などがあれば急ブレーキ・急ハンドルを避けて店舗へ向かいます。運転に不安がある場合は、ロードサービスなどの利用も検討してください。
(2) スペアタイヤに交換する
一時的な対処方法として、ピンチカットが発生したタイヤをスペアタイヤに交換して、ガソリンスタンドやカー用品店など専門店に行きましょう。スペアタイヤでの走行はあくまで応急処置に過ぎないため、そのまま運転し続けるのは避けましょう。
(3) タイヤを交換してもらう
タイヤにピンチカットが発生した場合、残念ながら修理して再び使用することはできません。ピンチカットが確認されたタイヤは、速やかに新品に交換する必要があります。ちなみに、タイヤは摩耗具合の偏りを避けるため、2本あるいは4本の交換が基本とされています。
6. タイヤ交換の主な費用
タイヤ交換を依頼できる場所は、ガソリンスタンド、ディーラー、タイヤ専門店、カー用品店、自動車整備工場などがあります。それぞれの店舗のタイヤ交換の費用の目安は以下の通りです。
なお、費用はすべてタイヤ4本を交換した場合の費用です。タイヤのサイズや地域、店舗によって費用は異なるため、実際の料金はお近くの店舗に問い合わせてみましょう。
| 店舗の種類 | タイヤ履き替えの費用 | タイヤ組み換えの費用 |
|---|---|---|
| ガソリンスタンド | 4,000円〜 | 8,000円〜 |
| ディーラー | 4,000円〜 | 8,000円〜 |
| タイヤ専門店 | 3,000円〜 | 6,000円〜 |
| カー用品店 | 3,000円〜 | 6,000円〜 |
| 自動車整備工場 | 4,000円〜 | 8,000円〜 |
なお、タイヤの「履き替え」は、ホイールごとタイヤを付け替える作業を指します。一方、タイヤの「組み換え」はホイールはそのままでタイヤのゴム部分だけを交換する作業です。
7. タイヤのピンチカットに関してよくある質問
(1) タイヤにピンチカットがあると車検に通らないのは本当ですか?
タイヤにピンチカットがあると車検には通りません。ピンチカットはタイヤのゴムが損傷している状態であり、安全な走行に支障をきたす可能性があるため、保安基準不適合と判断されるからです。
独立行政法人自動車技術総合機構(NALTEC)が定める「審査事務規程」の「第8章 新規検査、予備検査、継続検査又は構造等変更検査(改造等による変更のない使用過程車)」には、走行装置に関する規定が書かれています(7-11 走行装置)。そこでは、タイヤについて「亀裂、コード層の露出等著しい破損のないものであること。(細目告示第89条第4項第3号関係)」という記載があります。
参照:独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程|独立行政法人自動車技術総合機構
(2) タイヤがピンチカットしているのですが大丈夫でしょうか?
タイヤにピンチカットが見られる場合、停車中・走行中どちらの場合でもタイヤがバーストする可能性があります。走行中にタイヤがバーストすると、重大な事故につながるため大変危険です。ピンチカットが確認された場合は、運転をせずすぐにタイヤを交換するようにしましょう。
(3) ピンチカットを直す方法はありますか?
タイヤに発生したピンチカットを修理しても元通りにすることはできません。ピンチカットは、タイヤのゴムが内部で断裂している状態であり、これは物理的に修復不可能だからです。ピンチカットが確認された場合は修理を試みるのではなく、速やかにタイヤを交換しましょう。
8. 専門業者にタイヤの交換を依頼したい人はグーネットピットをご活用ください
タイヤにピンチカットができた場合、なるべく早くタイヤ交換が必要となります。ピンチカット以外にも、タイヤの空気圧が低下したり劣化して亀裂が入ったりしていないか、定期的に確認するようにしましょう。
もしもタイヤ交換を依頼できる専門業者を探すときは、ぜひ「グーネットピット」をご活用ください。全国の整備工場やカーショップの中から、レビュー評価を参考にしながら業者を探すことが可能です。
