パーツ取付・交換
更新日:2021.01.01 / 掲載日:2021.01.01

車の触媒の寿命はどのくらい?

車の触媒と聞いても、あまりピンとこないという方は意外と多いのではないでしょうか。触媒はその存在自体をあまり知られていませんが、実はとても重要な役割を担っています。ここでは車の触媒の基本をはじめ、触媒の寿命について見ていきたいと思います。

車の触媒の機能とは?

車の触媒の機能とは?

車のエンジンから排出される排気ガスには、有害物質である炭化水素や一酸化炭素、窒素酸化物などが含まれています。日本には厳しい自動車排出ガス規制があるため、これらの有害物質をそのまま排出することができません。そこで排気ガス中の有害物質を還元・酸化によって浄化する機能を果たしているのが車の触媒です。具体的には、窒素化合物は窒素へ還元し、一酸化炭素は二酸化炭素、炭化水素は水と二酸化炭素へ酸化する働きを持っています。車の触媒は、エンジンからマフラーへと繋がっている排気経路の、比較的エンジンに近い部分に設置されています。車種によっては1つではなく、複数の触媒が設置されている場合もあります。

車の触媒の一般的な寿命とは?交換は可能なのか?

排気ガス中の有害物質を浄化すると聞くと、触媒がフィルターのような役割を果たしていて、触媒の中にどんどん有害物質が蓄積され、定期的に交換したり廃棄したりしないといけないイメージがありますが、実際の仕組みは異なります。現在主流となっている三元触媒にはハニカム形状のセラミックや触媒基板などに化学物質が塗布してあり、そこを排気ガスが通過すると化学反応が起こり、有害物質が無害な物質に変換される仕組みになっています。その際、塗布されている化学物質は変化しないため、原理的には触媒が劣化することはなく寿命はありません。ただし、エンジンの不調や外部からの衝撃によって触媒の内部が破損したり汚れたりすることで正常に働かなくなったり、浄化機能が落ちることはあります。定期点検等でそのような指摘を受けた場合は、触媒を交換する必要があります。何らかの理由で触媒の交換が必要になった場合は、ディーラーや整備工場で交換することが可能です。触媒が車を運転する人にもあまり知られていないのは、ほとんどメンテナンスをする必要がなく、故障も起こりにくいことが関係しているかも知れません。しかし、排気ガス中の有害物質を浄化するという大切な役目を果たしていることが、これでお分かりいただけたのではないでしょうか。万一、点検等で触媒の不具合が見つかった場合は、できるだけ速やかに直すように心がけてください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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