ランフラットタイヤはバーストしないのか？

ランフラットタイヤは、パンクに強いタイヤと言われていますが、パンクしないわけではありません。たとえパンクしても、一定の速度でしばらくの間走り続けることができるという利点を持つタイヤです。それではバーストについてはどうなのでしょうか。ランフラットタイヤがバーストするのかどうか、気になる人は多いと思います。そこで今回は、ランフラットタイヤはバーストしないのかについて解説します。

ランフラットタイヤはバーストするのかどうかを考えるためには、ランフラットタイヤがどのようなタイヤなのか、そして、一般のタイヤとの違いを把握する必要があります。ランフラットタイヤは、サイドウォールに補強ゴムを加えることによって、パンクなどのアクシデントでタイヤの空気がすべて抜けてしまっても、従来のタイヤのように完全に潰れることのないタイヤです。そのため空気圧がゼロの状態でも、所定の速度である程度の距離（ISO規格では速度80km/hで距離80km）は走行することができるようになっています。つまりランフラットタイヤは、通常のタイヤと比べると、サイドウォールのゴムが補強されているだけで、基本的な構造自体は変わりません。そのため、場合によっては通常のタイヤと同じようにバーストする可能性もあるということになります。

ランフラットタイヤもバーストする場合があることははっきりしましたが、それではいったいどのような状況でバーストするのでしょうか。以下にバーストする際の状況をいくつか挙げておきます。

タイヤが摩耗し過ぎた状態で走行を続けていると、バーストにつながります。特に、空気圧が適正ではなく高かったり低かったりすると、偏摩耗を起こし、バーストの危険は高くなります。

駐車時に縁石にぶつけるなどして、タイヤ側面が損傷している場合、走行している最中にその損傷が広がりバーストすることがあります。

経年劣化によって、ひび割れなどが発生しているタイヤで走行を続けていると、そのひび割れが拡大してバーストにつながる恐れがあります。

ランフラットタイヤも、普通のタイヤと同じようにバーストすることがわかりました。ただし、タイヤがバーストする状況は、かなりタイヤを酷使している異常な状況と言えるでしょう。空気圧の点検や摩耗や損傷、ひび割れなどの常識的な点検をきちんと行っていれば、滅多にバーストすることはないので安心してください。万が一の突然のバーストを防ぐためにも、常日頃から、タイヤの確認・点検をきちんと行うように心がけましょう。