車のホイールナットの点検方法と交換時期

普段はあまり気にかけないかもしれませんが、ホイールナットはタイヤ・ホイールを車体に固定する為の重要な部分で、外れた場合や接合が良くない場合はホイールが車体から外れてしまう危険性があり、定期的な点検が必要となります。では、車のホイールナットの点検はどのような方法で行うのでしょうか。また交換時期はいつ頃なのでしょうか。

この記事の目次

1. 車のホイールナットの役割
2. 車のホイールナットの点検方法
3. 車のホイールナットの交換時期

車のホイールナットの役割

ホイールナットとは、ホイールを車体に取付けて、タイヤと車体を固定する為のナットの事です。車体側にナットを締めつける為、ハブボルトと呼ばれるボルトが車体側に付いており、ボルト部分にホイールをはめてその上からナットを締めつけ、挟み込んで固定します。過大な締めつけや長期に亘る使用によって、ネジ部の錆びやつぶれ、やせ、かじりなどの不具合が生じてきますが、点検せずにそのまま使用していると十分な締めつけ力が得られず、ボルトやナットの緩みや折れが起因で車輪が脱輪してしまう危険性もあります。
車輪の脱輪は大事故につながる恐れもあるので、タイヤの交換やタイヤチェックする際は、ホイールナットの点検も併せて行いましょう。

車のホイールナットの点検方法には「目視による点検」と「点検ハンマを使用しての点検」の2つがあります。

目視による点検の確認ポイントは以下の通りです。

・ホイールナットの脱落やホイールボルトの折損はないか
・ホイールボルトのまわりに錆び汁の出た痕跡はないか
・ホイールナットから突き出しているホイールボルトの長さに不揃いはないか
・タイヤ交換時などは、そのホイール専用のホイールボルト及びホイールナットが使われているかを確認する

一方、ハンマでの点検は以下を確認します。

・ホイールナットの下側に指を添えて点検ハンマでホイールナットの上面を叩いた時、指に伝わる振動が、他のナットと相違する打音や感触がないか、異常の有無を確認する
・ディスクホイールやホイールボルト、ホイールナットの締めつけ部付近を点検ハンマで軽く叩き、正常なディスクホイールと比較して異音の有無を確認する

目視での確認も点検ハンマを用いての点検も自分で行う事は出来ますが、安全性を重視する為にもプロの整備士にお任せした方が良いでしょう。

ホイールナット、ボルトは重要保安部品の一つですが、車メーカーがキロ数や年数によって指定していない限り、半永久品と考えてOKです。しかし、寿命が早く訪れてしまうケースもあります。例えば、毎回の締めつけで過度にトルクを掛けるとボルトが伸び、ネジ山がずれることで双方のネジ山が破壊され、最終的に締めつけができなくなる状況などがそれにあたります。あまりにも過度な締めつけなどは行わず、もし万全を期すのであれば、タイヤ交換時などの度に、新たな物に付け替えるのも良いでしょう。このようによほどの事でないと緩みなどが発生しないホイールナット部分ですが、タイヤを装着するのに重要な部分になります。日常の点検をするのはもちろんのこと、タイヤを交換した後は、少し走行した後に改めてホイールナットをチェックしてもらうと安心です。