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新車試乗レポート[2021.01.14 UP]

【試乗レポート レクサス LS】マイナーチェンジで原点回帰。乗り心地と静粛性を追求

レクサス LS レクサス LS

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 昨年末レクサスオールラインナップ試乗会で新型LSのステアリングを握った。2020年はLCコンバーチブルの登場がありそちらにばかり気を取られていたが、フラッグシップモデルであるLSも進化を遂げていた。

 2020年11月に発表されたLSはいわゆるマイナーチェンジと呼ばれるもので、一見して大掛かりな変更はなく各部を煮詰めるものとなった。ただ、レクサスは近年「always on(オールウェイズオン)」の考えのもと、毎年のように各モデルに手を加えている。ドイツ車が行っている手法だ。なので、今後レクサスにおいてはマイナーチェンジという言葉の意味は薄れるであろう。新しい技術が生まれればそれを適時搭載する方針だからだ。

この記事の目次

マイナーチェンジのテーマは「原点回帰」
ラグジュアリーサルーンの領域を超えた走りに優しさが加わった
日本の物づくりの伝統をクルマの世界に取り込む

関連情報

ボディタイプ:セダン 国産車 新車

マイナーチェンジのテーマは「原点回帰」

レクサス LS レクサス LS

 それを踏まえた上での今回のマイナーチェンジだが、その内容は全体的に行われている。エクステリア、インテリア、パワートレーン、安全装備というように。全体的な印象はそのままに手の込んだ技を見せている。もちろん、そこにコンセプトはある。それは“原点回帰”。

チーフエンジニアの武藤さんによれば、1989年に生まれた初代LSの価値を見直したそうだ。具体的には、何がマーケットに受け入れられ高く評価されたかを確認すること。そこで目をつけたのが“乗り心地”と“静粛性”。クランクシャフトのサイズから見直すことでエンジン音を抑える工夫までしているのだから恐れ入る。

 では乗り心地に関してはどうなのか? 実際に走らせた印象とともにお知らせしよう。

LS インテリア LS インテリア

LS フロントシート LS フロントシート

LS リアシート LS リアシート

LS メーターパネル LS メーターパネル

LS センターコンソール LS センターコンソール

LS ラゲッジルーム LS ラゲッジルーム

ラグジュアリーサルーンの領域を超えた走りに優しさが加わった

走行面での進化は、中低速領域での快適性を高めたこと 走行面での進化は、中低速領域での快適性を高めたこと

 走り出してすぐに感じたのは中低速領域での快適さ。以前はある速度域においてヒョコヒョコした振動があったがそれがなくなった。速度が上がればそれは消えていたが、気になったのを記憶している。この辺は減衰力可変ダンパーAVSの恩恵が大いにあるだろう。今回は減衰力の低減領域を広げて乗り味を変えてくれるそうだ。

そしてドライブモードを“スポーツ”にするなどアグレッシブな走りを要求すると、通常の4ドアサルーンの概念を超える。ステアリング操舵はクイックになりコーナーではロールを抑えコーナリング速度を高めてくれるのがいい。要するに足元はかためられ、挙動を安定させるのだ。この領域でのスポーティな走りはここ近年レクサスが追い求めているもので、予想を超える仕上がりとなる。ロングホイールベースを感じさせないクルマの動きは感動モノ。応答性の良い走りはクルマをふたまわりくらい小さく感じさせる。

ただ、そこはそれでいいと思うのだが、“コンフォート”モードでの乗り心地はもっとソフトにしてもいいと思った。というのも、ある程度速度を上げていくとゴツゴツしたところが残る。思うにそこはランフラットタイヤのネガティブな特性が出ているのではないだろうか。サスペンションは働いているのだが、バネ下の硬さが伝わる感じだ。まぁ、そこは運転席での印象なのでリアシートに座るとまた違うかもしれない。それを鑑みると、今度はぜひ後ろの席でロングドライブして評価してみたい。ロングホイールベースの4ドアサルーンの採点はそこも重要な要素である。

日本の物づくりの伝統をクルマの世界に取り込む

極薄のプラチナを手張りしたオーナメントパネル、西陣織の生地を採用したドアトリムなど、日本の伝統文化を装備に取り入れた 極薄のプラチナを手張りしたオーナメントパネル、西陣織の生地を採用したドアトリムなど、日本の伝統文化を装備に取り入れた

 そんなサルーンのインテリアも今回は触れたいポイント。トリムレベルのオプションに、“プラチナ箔&西陣”というのが設定され、高級感を醸し出している。レクサスが注目する日本のクラフトマンシリーズに繋がるモノだ。言葉ではなかなか伝わりづらいので、ここは実物を見るしかその意味を知る手法はないだろう。見て触れると価値の高さを理解できるはずだ。

 この他では、プリクラッシュセーフティの領域を広げるなど安全装備にも力が入っている。ここも“原点回帰”の流れと言えるだろう。レクサスブランドにおいては高い安全性も重要だ。運転支援ではアドバンストパークが目に付く。フルサイズとも言えるLSにおいてこいつは便利であること間違いなし。このサイズのクルマを手にするハードルが一段低くなった気がする。

 といったのが新型LSのファーストコンタクト。フラッグシップカーにふさわしい仕上がりとなった。それにこのオーラ。高級サルーンとしてドイツの御三家にも負けない存在感は日本の誇りとも言えるだろう。

レクサス LS 500h エグゼクティブ

■全長×全幅×全高:5235×1900×1450mm
■ホイールベース:3125mm
■トレッド前/後:1630/1635mm
■車両重量:2290kg
■エンジン:V6DOHC+モーター
■総排気量:3456cc
■エンジン最高出力:299ps/6600rpm
■エンジン最大トルク:36.3kgm/5100rpm
■モーター最高出力:180ps
■モーター最大トルク:30.6kgm
■サスペンション前後:マルチリンク
■ブレーキ前後:Vディスク
■タイヤ前後:245/45RF20(オプション装着車)

グーネット編集部

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クルマの楽しさを幅広いユーザーに伝えるため、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど 様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。 みなさんの中古車・新車購入の手助けになれればと考えています。

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