ドライブ
更新日:2020.09.11 / 掲載日:2020.09.11

MAZDA CX-30とものづくりふれあい旅

マツダさんのお誘いで、CX-30で旧き良き宿場町と木工体験で、歴史に思いを馳せる旅に参加させて頂いた。往復800km超のロングドライブで、マツダのものづくりと日本の伝統工芸がシンクロした旅を体験できました。

どんな街並みにも美しく 溶けこむエクステリア

「どこかへ旅に出ることで、自分を成長させられたら」と考える時がある。新幹線や飛行機でふらりと出かけるのもいいけれど、私はクルマに乗って自分で道を選びながら走ることで、ふと気付けるものがあるのではないかと思っている。
 今回は、都内から長野県まで、マツダCX-30に乗って1泊2日の旅へ出かけることに。1日目の相棒は、2Lガソリンエンジンを搭載した20S L Package。当日はあいにくの雨だったが、CX-30のドアを閉めた途端、ざあざあと降っていた雨音が静かになり、家に帰ってホッとひと息ついたような気持ちになった。雨の取材となると、いつもは気分が沈みがちだが、長野までの道中はワイワイ会話が弾んだ。CX-30というクルマは不思議で、外から見れば、凛としたアスリートのように緊張感のあるクルマなのに、ひとたび車内へ入れば、自分や家族や友人を包み込み、リラックスできる空間になっている。
 最初の目的地である「ふるさと体験館きそふくしま」では、そば打ちとバターナイフ作りに挑戦。まずは、専用の包丁と小間板を使って、そばを丁度良い太さに切っていく……はずが、意外と難しい。 慎重に切ったはずのそばが極太麺になっている。四苦八苦しながら切り進めていくと、最後になってようやくお手本の細さに切ることができた。茹で上がったそばを頂くと、そばの香りが口の中いっぱいに広がる。ところどころ太くて固い麺もあるけれど、自分で切ったというだけでより美味しく感じるのはなぜだろう。
 そばを堪能した後は、バターナイフ作り。ある程度形作られたバターナイフの凹凸に、小刀の刃先をあわせて、しゅ、と慎重に削ってみる。まっすぐ刃を入れたつもりなのに、切り口が波打ってしまう。それを平滑にしようともう一度刃を入れると、余計に波打った。「こんなに難しいの!?」それでも諦めずに、何度も木に刃をあてていく。ミスと修正を繰り返して、ようやく自分のイメージする形に近づいてきた。美しい面を求めて小刀を駆使していると「そういえば自動車のクレイモデルも削るのが難しいんだよなぁ」と思い出す。一度クレイを削ったことがあるのだが、変な形の塊にしかならなかった。その後、クレイモデラーが美しい形に削り直しているのを「魔法みたい」と見ていた記憶がある。ちょっといびつにできあがったバターナイフを手に取って、改めてCX-30を眺めてみた。ボディに映り込む景色を見るだけで、いかにその面が滑らかで美しいかが分かる。「自分の手で何かに触れることで、より深く理解できることもあるんだなぁ」としみじみと感じた。

  • 往路は2Lガソリンエンジンを搭載した20S L Packageで一路木曽福島へ。

  • 農業体験・林業/木工体験ができる「ふるさと体験館きそふくしま」。

まずはそば打ち体験ということでしたが、時間がなかったのでそば切り体験になりました。それでも均等にそばを切るのが難しい。太めのうどん。。

さまざまな木の種類からお気に入りを選んでのバターナイフづくり体験もできました。選んだ木の種類によっては硬くて削りにくく(泣)

自然につながるように操れるCX-30

 2日目の長野旅は、「松本民芸家具」の見学からスタート。松本民芸家具は、昭和23年に創業され、いまだに職人の手によって家具を作り続けている伝統ある家具屋だ。特別に工房を見学させていただくと、私にとって大きなサプライズがあった。松本民芸家具で主に扱っている木材は「ミズメザクラ」で、別名「梓」と言うそうだ。実は、私の名前も「梓」なのだ。
「ミズメザクラは、とても堅い木で、本来家具に加工するのには難しいと言われていました。ただ、熟練した職人の腕があれば素晴らしい家具になるため、松本民芸家具では伝統的にこのミズメザクラを使っています。ミズメザクラは、丈夫なだけではなく、『虎斑(とらふ)』と呼ばれる虎のように美しい木目があり、使い込むほどにますます美しい家具になるのです」
 なんて素敵な木なのだろう。丁寧に実直に自分を磨くことで、私自身も素敵な人になれたらいいな……と、同じ名前の木に勇気をもらうことができた。
 その後は、ビーナスラインを通って諏訪湖までドライブ。自然豊かな長野の道。2日目は、スカイアクティブXを搭載したX L Packageに乗り換えたのだが、昨日よりももっとクルマが自分に馴染んでいる気がする。高原に差し掛かり、窓を開けてみると、緑の香りと一緒に夏の匂いがした。心地よい空気を吸い込みながら峠道を右へ左へ走っていくと、まるでクルマと自分がシンクロしているよう。
 CX-30は、乗り手に対して強く主張しないからこそ、自分の指先からクルマの端までつながっているように、自然に運転することができる。こういうクルマなら、気持ちにも余裕ができて、景色や会話を楽しむ余裕も生まれてくるのだと感じた。昨日の雨も上がり、晴々として雄大な長野の自然に包まれながら、この2日間の旅を静かに振り返る。自分が成長できたかは分からないけれど、CX-30と一緒に進んで行くその先に、一筋の光が差したような気がした。

往路の試乗車はスカイアクティブXを搭載したX L Package。スカイアクティブXはガソリンエンジンらしい高回転の伸びとディーゼルエンジンの燃費・トルクなどの特徴を融合。

  • 松本のレトロな雰囲気漂う中町通りとCX-30。

  • 国宝松本城も間近に見ることができた。

松本市内にある「松本民芸家具」のショールームと普段はまず見ることが出来ない工房を見学することができた。その複雑な組立と塗装の工程は、まさにものづくりの究極。

使ってみると超便利!コネクティッドサービス

 マツダ3とCX-30から導入されたコネクティッドサービス。事故などもしもの時に役立つマツダエマージェンシーコールなどのほか、スマートフォンのMyMazdaアプリでクルマのコンディションを確認することが可能。クルマの異常を感知して通知してくれるほか、メンテナンス時期の通知やハザードランプの消灯、ドアロックを遠隔で行える。

ドアロックのし忘れやリヤゲートが開いたままという状況の時、アプリが通知してくれる。

●文:伊藤 梓 ●写真:奥隅圭之

提供元:月刊自家用車

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