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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06
3Lツインターボ搭載の3シリーズクーペ! クーペはポストM3?
注目のターボ採用
セダンとは違う新デザインのヘッドライト、キドニーグリル、テールランプが特徴。ボディパネルはドアハンドル以外セダンと共用部分はない。ツインターボ装着により重くなったフロントを軽くし、前後重量配分50対50とするためフロントフェンダーはスチール製に比べ約50%軽い樹脂製
【本記事は2006年11月にベストカーに掲載された記事となります。】伸びやかなキャラクターラインや意匠を変えたフロントマスク、テールランプでセダンと差別化を図る3シリーズクーペ。それ以上に注目したいのは’73年のマルニターボに始まり’80年代中盤の7シリーズターボで生産中止して以来、頑なにNAにこだわってきたBMWがターボを採用したことだ。
4L並みのパワーと3L並みの燃費を実現
タービンは三菱重工製
BMWがターボを採用したのには理由がある。ハイパフォーマンスを求めるならV8となるが、フロントの重量が重くなる。そこで直6にターボを装着することによりV8よりも70kg軽量化でき、しかもどの回転域でもアクセルの応答性をよくするためツインターボ化したのだ。この3L直噴ツインターボは306ps/40.8kgmを発生。直噴システムは噴射圧力や応答性、燃料効率が高いピエゾインジェクターを採用、航空機技術から応用したという2基の三菱重工製タービンを付けたのにもかかわらず、4L並みのパワーと3L並みの燃費を実現。
優れたエンジン応答性
3L直噴パラレルツインターボは最高出力306psを発生。レブリミットは7000rpm。最大トルク40.8kgmはわずか1300rpmから発揮する。直噴システムは従来の直噴とは違い噴射圧力と応答性が高いピエゾインジェクター。2基の小型ターボチャージャーは三菱重工製で4Lのパワーと3Lの燃費を両立
さっそく335iクーペに乗り込みアクセルを踏み込む。まず驚くのはどの回転域からでもアクセルを踏むとエンジンがダイレクトに反応すること。ターボ独特の過給音も静かでレブリミットの7000rpmまでまったくストレスなくシャープに吹け上がる。しかもタイトコーナーでも1620kgのボディを思いどおりのラインを描いていく。比較車両として258ps/30.6kgmの3L直6を積んだ1550kgの330iセダンと比べてみたが3L直6NAよりもエンジンの応答性がクーペのほうが明らかにシャープで軽やか。この3Lツインターボは、先々代E36M3以上のエンジンと言って間違いない。唯一のネガティブなところは701万円という価格である。