中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

ホンダNEWステップワゴン試乗 ライバルと互角以上の燃費性能を実現!

燃費性能の向上が最大の目玉

ステップワゴンがマイチェンで新開発CVTとアイドルストップを採用。ライバルを上回る燃費を手に入れ再び頂点を目指す

ステップワゴンがマイチェンで新開発CVTとアイドルストップを採用。ライバルを上回る燃費を手に入れ再び頂点を目指す

【本記事は2012年6月にベストカーに掲載された記事となります。】ステップワゴンがマイチェンで新開発CVTとアイドルストップを採用。ライバルを上回る燃費を手に入れ再び頂点を目指すアイドリングストップの効果を実感したぞ!今回のステップワゴンのマイナーチェンジは、通常のフェイスリフトはさておき、燃費性能の向上が最大の目玉といっていい。今回達成したJC08モード燃費15km/Lは、ライバルのセレナ(14.6km/L)、ノア/ヴォクシー(13.6km/L)を上回り、5ナンバーミニバンクラストップ。今年の年頭記者会見で、ホンダの伊東社長は「3年以内に各カテゴリーで燃費トップになる!」と公約したが、まずはその第一弾となる結果を出してきたわけだ。今回の燃費性能向上の原動力としてもっとも貢献度大なのは、まずは新型CVTの採用、そしてアイドルストップの標準化があげられる。ステップワゴンにCVTが採用されたのは、’05年の3代目からだが(2.4Lのみでスタート)、マイチェンながらこのモデルからCVTユニット自体を完全に一新。変速比を拡大(5.48→6.53)するとともにアイドル停止対応の電動オイルポンプを装備するなど、まさに最新トレンドのスペックに進化している。さらに、ホンダ全体として後れを取っていたアイドルストップについても、作動ショックが少ないヘリカルスターターギアを採用して全車標準化。ここしばらく、肝心のエンジン/パワートレーン技術で元気がなかったホンダだが、社長の号令一下いよいよ反転攻勢が始まったことをうかがわせる仕上がりだ。そのほか、通常のマイチェンメニューとしては、バンパー/グリルのリデザイン、テールランプのLED化、2列目キャプテンシートの復活などがあげられるが、やはり注目されるのは新型CVTを得て走りと燃費がどう向上したか。そこを中心にインプレッションしてみよう。

まずは市街地セクションから

燃費向上と同時にドライバビリティのアップも実感した新型ステップワゴン。本気の巻き返しが始まる

燃費向上と同時にドライバビリティのアップも実感した新型ステップワゴン。本気の巻き返しが始まる

さて、まずは市街地セクション。燃費計をリセットして、コールドスタートから街中に乗り出すことにする。エンジンについては、公式には従来どおり。R20A型2L SOHC4バルブは150ps/19.7kgmというスペックで、何か変わったというアナウンスはない。「ホンダらしくカーンと高回転が気持ちイイ……」ってなイメージはすでに過去の話で、まぁイマドキのファミリーカーのエンジンらしく静かで粘り強いトルク特性が持ち味だ。走り出してまず従来型との違いを感じるのは、CVTがとにかく早め早めに高いギアに移行することだ。これはもちろん、エンジンを低回転/大スロットル開度で運転してポンピングロスを低減するのが目的で、最近のCVT制御のトレンドではあるのだが、新しいステップワゴンはそれが徹底してるなぁという印象。発進で一瞬2500rpmあたりまで上がったあとは、もうずーっと1500rpmくらいで粘ろうとつとめる。こういうCVT制御は、エンジン側の低速トルク特性がよくないと“絵に描いた餅”なのだが、これが「え? エンジンは変わってないの?」と聞きたくなるくらいドライバビリティも良好。CVTが低回転をキープして頑張っても、ドライバーの期待する加速感が得られないと、どんどんアクセル開度が大きくなって燃費の目玉領域を外れてしまうのだが、そういう印象は皆無。アクセル開度3分の1くらいのレベルで、常にストレスなく良好なドライバビリティを提供してくれる。

大いに期待!

ステップワゴン 15.0km/L アイドリングストップ:JC08モードで15.0km/Lはさすが。アイドリングストップにより編集部計測の実燃費も10.8km/Lとライバルを圧倒。リスタートのショックがやや大きいのが気になる

ステップワゴン 15.0km/L アイドリングストップ:JC08モードで15.0km/Lはさすが。アイドリングストップにより編集部計測の実燃費も10.8km/Lとライバルを圧倒。リスタートのショックがやや大きいのが気になる

また、全車標準化されたアイドル停止機能も、とにかく停まる頻度はナンバーワンという感じ。今回の試乗は常時エアコンONで走ったが、ライバルのエアコンOFF以上に頻繁にアイドル停止してガソリンを節約している印象があった。走った距離は30kmほどだが、この間の市街地燃費は9~10km/Lほど。「悪くないジャン」と思いつつ、今度は首都高に上がってみることにする。試乗した当日の首都高速は幸いなことに渋滞もなく、制限速度プラスαくらいで順調に流れている状況だったが、こういうシチュエーションでは新型ステップワゴンは予想以上に優れた燃費データをマークしてくれそうな気配。交通の流れに乗っているかぎり、瞬間燃費計は15~20km/Lあたりのゾーンをいったりきたりで、意図して追い越しでもかけなければ、ほとんどそのレンジから外れない。はたして「コリャかなりいい数字が出るかも?」と思いつつ、池袋→川口→美女木→池袋と約40kmほど周回した結果は、予想どおり14.1km/Lという好データ。以前のホンダ車はモード燃費と実燃費の乖離が大きい点が不満だったが、高速で100km/h巡航に徹すれば、このくらいの燃費は誰でも出せるという感じ。直接対決させたわけではないが、燃費面で評価の高いセレナと比較しても、互角以上の戦いができると確信した。期待どおりの結果を出してきた燃費性能以外についても、新しいステップワゴンはトータルバランスの優れた走りっぷりが光る。スムーズでストレスのないエンジンフィール。コシはあるんだけどバタバタ感の少ない乗り心地、素直でコントロールしやすいハンドリングなど、ファミリーミニバンとしてきわめて総合バランスのいいクルマに仕上がっている。前述のとおり、このステップワゴンは年頭に伊東社長が約束したホンダ反撃の第一弾だとするなら、今後登場するであろうホンダ車は大いに期待できる! そんな期待が大いに高まったのが今回の試乗でした。

BC特別燃費計測ステージ

1周4.4kmの山岳コースで10.8km/Lはリッパ!

1周4.4kmの山岳コースで10.8km/Lはリッパ!

BC特別燃費計測ステージベストカー編集部がある文京区音羽付近は、小高い丘が点在しており、簡易的な燃費チェックのコースとして活用している。編集部前をスタート、小日向の丘をアップダウンし、護国寺から椿山荘を回って編集部前に戻る1周4.4kmのコース。山岳コースは大げさだが、アップダウンがきいて燃費は出にくい。今回、ステップワゴンで連続2周して燃費を計測。比較的空いていたので、結果的に燃費運転になったが、10.8km/Lはハイブリッドなしのミニバンでは過去のテストでトップだ。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ