ハイブリッド車は車両価格が高く、手に入れたのなら、なるべく長持ちさせたいと考える方が大半でしょう。

車は同じ時期に購入したとしても、運転方法や走行環境の違いによって状態や寿命は異なります。

この記事では、車の寿命を縮めてしまうNG行為やバッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法などについて解説します。また、ハイブリッド車の性能を引き出す運転方法も紹介しているため、参考にしてください。

バッテリーがハイブリッド車の寿命を左右する

バッテリーがハイブリッド車の寿命を左右する
ハイブリッド車をはじめ、自動車はエンジンやモーターなどの内部構造もタフに造られていますが、少しでも寿命を延ばして長く乗り続けたいと考えているなら、運転方法や走行環境による車に与える影響を知っておくことが重要です。

特にバッテリーに与える影響は、ハイブリッド車の寿命に直結してしまいます。

この記事を最後まで読むことで、ハイブリッド車におけるNG行為やバッテリー上がりを起こしてしまった際の対処法を知れます。

ハイブリッド車の寿命を縮めるNG行為

ハイブリッド車の寿命は駆動用バッテリーの寿命のことを表しており、なるべく長く乗り続けるためには、バッテリーに過度な負担をかけないようにすることがポイントです。

EV走行を多用したり、真夏の時期にも暑さ対策を行わなかったりすると、バッテリーに負担がかかります。

ここからは、ハイブリッド車の寿命を縮めてしまうNG行為について、詳しく解説します。

熱がこもりやすい環境での保管

熱がこもりやすい環境での保管
バッテリーは熱に弱く、真夏の酷暑やガレージでの保管は熱がこもってしまい注意が必要です。夏のシーズンはバッテリー上がりの件数も多く、いかにバッテリーが熱に弱いかが分かります。

なお、夏にバッテリー上がりが多発してしまうのは、暑さによるエアコンの過度な使用も原因の一つです。エアコンは消費電力が大きく、バッテリーの放電量が充電量に追い付かずバッテリー上がりを起こしてしまいます。

対策としては、車の温度が上がり過ぎないよう駐車スペースを選べるのであれば直射日光の当たらない場所を選んだり、サンシェードをつけたりすることがおすすめです。

EVモードを多用した走行

ハイブリッド車の場合、走行モードを選べる車種があります。エンジンを使わずモーターを使って走行するEVモードは、燃費性能に良い影響をもたらしますが、状況に応じて使い分けないとバッテリーに負担をかけてしまいます。

バッテリーの残量がゼロになることは、大きな負担がかかってしまいますが、EV走行を過度に使用し続けているとこれと同じ状況になるため注意が必要です。

EV走行はハイブリッド車ならではの特権であるため、利用を我慢することはしなくて良いでしょう。自分でバッテリー残量を確認しておくと、気兼ねなくEVモードで走れます。

シビアコンディションでの走行環境

シビアコンディションでの走行環境
車にとって通常時よりも負担のかかっている状態を示す「シビアコンディション」には、タクシーや運送業者の車などの過走行のほかに、家の近所しか運転しないチョイ乗りも含まれています。

ハイブリッド車は、このチョイ乗りに適した車ではありますが、それは燃費性能の話であって、バッテリーの負担の観点からはできる限り避けておくのがポイントです。

山道や凹凸道など未舗装路の走行も車にとっては負担になります。

たまにの頻度でしっかりとモーターやエンジンを駆動させておくことが、ハイブリッド車を長持ちさせるために効果的でしょう。

長期間の放置

ハイブリッド車の充電方法は回生ブレーキであり、プラグインハイブリッド車のように使用していない時間を使っての外部充電はできません。

ハイブリッド車はエンジンをつけていないときにも微弱な電流が流れており、放電は行われている状態です。そのため長期間、車に乗らずに放置してしまうと、過放電の状態になってしまいバッテリーに負担がかかってしまいます。

バッテリー内部に鉛が付着してしまうサルフェーションのリスクもあります。

普段は車を使用しない生活を送っている方も、週末には少し離れた場所に買い物に出てみるなど小1時間の運転を行うことがおすすめです。

出先でのバッテリー上がりに注意

出先でのバッテリー上がりに注意
ハイブリッド車の場合、車を走らせるのは駆動用バッテリーというイメージが強いかもしれませんが、ハイブリッドシステムを起動させる役割をもつのは補機用バッテリーです。

補機用バッテリーが劣化してしまうと、バッテリー上がりを起こし車が動かせない状態になってしまいます。出先でバッテリー上がりを起こしてしまうと、救援車を探してジャンプスターターを利用するか、ロードサービスに連絡するしか方法はありません。

夏の暑い日が続く時期や、過放電の状況で使用している自覚のある場合は注意が必要です。

突然のバッテリー上がりを防ぐには、日常の車の使い方を見直すだけでなく、定期的な点検が欠かせません。

ハイブリッド車の寿命を縮める行為は何ですか?
「シビアコンディション」と呼ばれる、車にとって負担の大きい運転環境・運転方法だと、バッテリーの劣化が早く、ハイブリッド車の寿命を縮めることにつながってしまいます。
加減速の激しい運転や、自宅付近の数十分で走行を終えてしまうチョイ乗りなどは、可能な限り避けるようにしましょう。
運転方法を見直したり、定期的に1時間以上車を走らせたりすることで改善も可能です。
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バッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法

バッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法
バッテリーが上がってしまうと、車が動かせなくなってしまいます。自宅で症状が出てしまった際にも出かけられずに不便な思いをしてしまいますが、外出時に駐車していた車を動かそうとしたら「バッテリーが上がってしまった」という事態は大きなストレスになり得るでしょう。

ここからは、バッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法について紹介します。

ジャンプスタートを行う際の準備物

ジャンプスタートを行う際には、まずブースターケーブルや携帯型ジャンプスターター(もしくは救援車)が必要です。素手でボンネット内部を触るのは危ないため、軍手やゴーグルがあれば、より安全に作業が進められるでしょう。

出先での万が一に備えて、ブースターケーブルや携帯型ジャンプスターターは車内に積んでおくという方も多いです。救援車がいれば携帯型ジャンプスターターは要りません。

救援車と繋ぐ際はブースターケーブルにそれなりの長さが必要になります。購入時には長さに余裕をもって選びましょう。

ジャンプスタートを行う際の手順

救援車を用いてジャンプスタートを行う方法を説明します。

ブースターケーブルの長さにもよりますが、救援車をバッテリーが上がった車の近くに停車させ、赤色のケーブルをバッテリー上がりの車のプラス端子に、次に救援車のプラス端子にそれぞれ繋ぎます。

マイナス端子に黒色のケーブルを繋いでいきますが、このときは赤色ケーブルと反対の救援車から繋ぐことがポイントです。なお、バッテリーが上がった車のマイナス端子に直接接続してしまうのは危険なため金属部分につなぎます。

ブースターケーブルをつなぎ終えたら、救援車のエンジンを始動させて電力を送ります。バッテリー上がりの車にREADYマークが点灯すれば成功です。

ハイブリッド車は救援車になれない

ハイブリッド車は自分がバッテリー上がりを起こしてしまった際、ほかの車に救援車になってもらえます。しかし、バッテリー上がりで困っている人を見かけても自分が救援車にはなれません。

救援してガソリン車の電流がハイブリッド車に流れ込んでくることで、ハイブリッド車が故障してしまう恐れがあるためです。

なお、ジャンピングスタートは公式的には認められていない方法であり、もしジャンピングスタートを行ったことによって車が故障してしまっても修理にメーカー保証は利用できません。

ハイブリッド車の満充電や過放電を気にして運転するべきですか?
ハイブリッド車にとって、満充電や過放電はバッテリーに負担がかかってしまうことに間違いはありません。しかし、現在生産・販売されているハイブリッドシステムは、自動的に過充電や過放電を防ぐ機能があるため、神経質になる必要はありません。
走行時は問題ありませんが、例えば何週間も車に乗っていない状況や、アイドリング状態を何時間も続けてしまうような場合は、バッテリー残量が減少してしまうため気をつけましょう。

ハイブリッド車を長持ちさせるには適切なメンテナンスが重要

いくらバッテリーに負担の少ない運転方法を実践していても、メンテナンスを怠り車の状態が良くないと長持ちはしません。

エンジンオイルやエアフィルターなど、バッテリーの性能を維持するだけでなく燃費にも影響を与える項目もあります。

ここからは、ハイブリッド車を長持ちさせることに関係のあるメンテナンス部品について紹介します。

エンジンオイル

エンジンオイル
エンジンオイルは車の血液ともいわれており、主にエンジン部品の摩擦を軽減する「潤滑作用」や、エンジン内部のチリやカスを取り除く「洗浄作用」など、さまざまな役割を担っています。

そのため、エンジンオイルが劣化すると本来の役割を果たせなくなり、エンジンの性能が落ちてしまいます。エンジンの性能が落ちた分、モーターが駆動しなくてはいけなくなるため、結果的にハイブリッドシステムに大きく影響するでしょう。

ハイブリッド車のエンジンオイルの交換目安は、おおよそ7,500km~15,000km走行ごとです。走行環境や運転方法によってはこれよりも早くに交換したほうが良いケースもあります。

バッテリー

バッテリーのメンテナンス費用は、ほかのパーツに比べても費用がかかってしまうため、交換自体を躊躇してしまう方も多いでしょう。しかし、費用がかかってしまうことを理由に交換しないでいると、よりエンジンに負荷がかかり、最終的にはエンジンも不具合を起こしてしまいかねません。

エンジンの修理が必要な状態になったり、バッテリーが寿命を迎えてしまったりすると出先であっても車を動かせなくなってしまいます。

ハイブリッド車のバッテリーの保証は手厚いことが多く、条件を満たせば無料で修理・交換が受けられるため、メンテナンスを考えている際はチェックしておきましょう。

ブレーキパッド

ブレーキパッドはガソリン車にもハイブリッド車にも搭載されている部品で、ブレーキを踏んだ際にディスクローターを挟み込んでブレーキをかける役割があります。

ハイブリッド車は減速時に回生ブレーキを行う分、ブレーキパッドの減りはガソリン車よりも緩やかです。実際に、ガソリン車のブレーキパッドの交換目安は、走行距離30,000km~50,000km程度といわれていますが、ハイブリッド車の場合は10万km以上走行しても交換を急がなくて良い状態です。

しかし、ブレーキパッドの交換時期を過ぎての使用は大きな事故にもつながりかねないため、車検のタイミングなどでしっかりとチェックしておきましょう。

エアフィルター

エアフィルターとは、エアコンフィルターとはまた違ったパーツで、駆動用バッテリーの冷却用吸入口に設置されているフィルターのことです。

エアフィルターは、エンジンに空気を送り込む役割があり、目詰まりを起こしてしまうと適切に空気が送られなくなってしまいます。空気が取り込めなくなったエンジンは酸欠状態になってしまい、アクセルを踏み込んでも思うような加速ができなくなるため、注意が必要です。

燃費性能も落ちてしまうため、定期的にチェックを行いましょう。エアフィルターの交換の目安は20,000km~30,000km走行おきであり、走行環境によっても交換頻度は異なります。

タイヤ

タイヤ
タイヤは車のパーツのなかで唯一地面に接している部品であり、安全に運転を行ううえでメンテナンスはとても重要です。特に空気圧はガソリンスタンドに立ち寄るタイミングなど、月に1度は計っておくことをおすすめします。

タイヤに損傷はなくても自然と空気は抜けてしまうため、高速道路を走る前や長距離ドライブに出かける前にはチェックしておきましょう。ガソリンスタンドだけでなくディーラーやカー用品店にも空気圧を測定する機械は用意されています。

また、タイヤは消耗品です。溝が徐々に擦り減ってくるとブレーキが利きにくくなったり最悪の場合はバーストしてしまったりするため、車検のタイミングなどて確認することがポイントです。

冷却水

冷却水はエンジンが稼働して高温になった状態から熱を吸収する役割があり、基本的には2年に1度の頻度で状態を調べておくことをおすすめします。

冷却水が何かしらの理由で不足してしまっていると、エンジンを適切に冷やせずオーバーヒートを起こしてしまう危険性も出てきます。冷却水の補充はセルフでのメンテナンスでも十分に対応可能です。

もし補充したにもかかわらず、直ぐに残量が減っている場合はタンクが損傷している可能性もあるため、業者に修理を依頼する必要があります。冷却水は色水が用いられているため、車体下部から漏れていた場合、タンクが損傷していると直ぐに調べられます。

ハイブリッド車のタイヤは摩耗が早いというのは本当ですか?
ハイブリッド車は電気系統を積んでいるため、同じ車種でもガソリン車より車両重量が重たい傾向があります。車両重量が重ければ重いほど、タイヤへの負担も大きくなり摩耗が早くなってしまうのです。
一見同じように見えるタイヤにもさまざまな特徴があり、なかには耐久性が高く摩耗の負担を考慮したタイプもあります。そのため、自分に合ったタイヤを選びましょう。

ハイブリッド車の性能を活用する運転方法

ハイブリッド車の性能を活用する運転方法
運転の癖はドライバーによってそれぞれ異なり、無意識に行っていることが大半です。もし、運転方法が車の性能に悪影響を与えてしまっていると感じる方は、運転方法を見直すだけでも燃費が良くなったりバッテリーを長持ちさせられたりするでしょう。

ここからは、ハイブリッド車の性能を活用する運転方法について紹介します。

メリハリのある加速でモーター走行に切り替える

車が最もエネルギーを消耗する動きは、停止した状態から発進させることです。急にアクセルを踏み込んでしまうとエンジンが稼働してしまうため、発進時にはふんわりとした発進を心がけましょう。

そして、目標速度にまで到達したら、アクセルから足を離して車に「これ以上加速させる必要はない」と判断させます。モーターに切り替わってから、状況に合わせてアクセル操作を行うことがポイントです。

渋滞時や信号・一時停止の多い市街地などは、停止と発進を頻繁に繰り返す傾向があり、ハイブリッド車ならではの恩恵を受けやすいでしょう。

減速時には回生ブレーキを活用する

外部充電機能をもたないハイブリッド車は、回生ブレーキという機能を用いて発電・蓄電を行っています。

ハイブリッドシステムではブレーキ時にもブレーキパッドの働きだけでなくモーターを使用しており、車の減速時に発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換可能です。

駆動用バッテリーの充電が減ってしまうと、モーター走行の条件を満たしていてもエンジンで走らざるを得ない状態になってしまいます。そのため、ハイブリッド車の性能を活かすには、早めにアクセルから足を離し、回生ブレーキが行えるチャンスを増やすことがポイントです。

適切な車間距離を保つ

適度な車間距離を保って運転することで、無駄なアクセルやブレーキ操作の頻度を減らせることにつながります。

車間距離が短いと、信号の存在に気付くのが遅れてしまったり、前方車両がブレーキを踏むと慌てて自分もブレーキを踏まないといけなかったりするでしょう。

車間距離の適切な距離は車速によっても異なるため、正確な距離は表せません。しかし、基本的には標識や信号など何か目印になる場所を前方車両が通過してから自分が通過するまでの時間が2秒程度になることが望ましいとされています。

まとめ

①ハイブリッド車は走行環境やドライバーの運転の癖などによって寿命が異なる
②熱がこもりやすい場所での保管や、シビアコンディションでの走行環境だと車の寿命を縮めてしまう
③もしバッテリー上がりを起こしてしまった際には、ガソリン車に救援車になってもらうことはできるが、ハイブリッド車が救援車になることはできない
④エンジンオイルやエアフィルターなど、定期的にメンテナンスを行っていないとハイブリッド車の性能が落ちてしまう
⑤よりハイブリッド車の特徴を活かすなら「回生ブレーキ」を意識した運転を行うことが重要

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