水は誤診を生み出す恐いものです。突然加速しなくなる原因は、CVTコントローラーへの雨漏れでした。スズキ：パレット｜車検・点検・修理のグーネットピット

「突然スピード出なくなんのよ。ビックリする」と点検依頼。お車はスズキ：パレット。症状は、イキナリ失速し、全く加速出来なくなるとの事。メーター警告灯は、ABSとビックリマーク（エクスクラメーション）が点灯。一度、イグニッションをＯＦＦにすると、普通に走行できますが、警告灯は消えません。
原因が掴めず、難儀しました。半年ほど前の事例で、現在は問題無く正常。なので、掲載できる内容となりました。
故障コードはリヤ左のＡＢＳ系統。ですが、センサーの抵抗値は悪く無く、データーモニタでも不具合要素がわかりません。試運転をしても不具合を再現できず・・。
それ位希なタイミングの可能性もあるとして、左後輪のＡＢＳセンサーを取替。
それから約１ケ月。「またなった～」とＫ様より。
またも、故障コードは、リヤ左ＡＢＳ系統。
車両側ハーネスの断線やショートって事で点検。悪く無さそうです。残るは、ＡＢＳコンピューターがバカになった？可能性になります。
中古でですが、ＡＢＳユニットを取替。確証が無い整備って、気持ちが苦しいです。

現在のＡＢＳユニットは、本体とＥＣＵがセットです。
ブレーキオイルが、ＥＣＵ側に染み出し、基盤がヤラレてた事例が何件かありました。
では、これで様子見でお願いします。で、お引渡し。
それから約２週間後。「やっぱりダメ！」とご連絡が。「点検ちゃんと受けてても、壊れるし、コンピューター繋いでも、わかんないんだね？～」と。ごもっともです。
故障コードは、またもリヤ左ＡＢＳ系統。ＡＢＳユニットは中古を使ってるので、万が一の、コイツもか？の、要素はゼロでありません。
確証が無かったとは言え、申し訳ない気持ちなのですが、いったい何が起きてるのか、サッパリお手上げに近いです。
ここでふと、ＡＢＳ系統に不具合があって、加速しなくなる理由って、スタビリティコントロール的な制御が出来なくなるから？の制御・・の筈。
ちゅうー事は、この車両はＣＡＮ通信で、各ＥＣＵがお互いの情報交換と監視をしており、その情報を使うシステムからすると、ＣＶＴコントローラーとエンジンＥＣＵも、ＡＢＳの情報を使ってる事になります。
助手席側のグローブボックス奥に、ＣＶＴコントローラーがあります。

一瞬固まって「そうだったのか～」です。
水が「ポッタンポッタン」かかってたんですね。水は通電します。し、抵抗値も変えてしまいます。し、最悪は腐食します。
早速、ルーフモールのチェックと、ピラーカバーを外して状況確認。
屋根に散水させると、ピラーの鋼板合わせ部分から、水滴が生まれてきます。
なので、雨の酷い時だったり、水滴が落ちるタイミングだったりでの、不具合です。
正直、常識と思ってる事と、現実に起きてる事の違いを思い知らされてます。

作業は、ピラーのシーリング補修と、ＣＶＴコントローラー（中古で）交換。
古いＣＶＴコントローラーを開けた所、水気が端っこに溜まってました。
結果論ですが、
助手席側のカーペットで、グローブボックスの奥は、湿ってる感じがしました。
この梅雨時期でも、問題が無かったので、原因がコレ！だったのですね。
ホッとしております。
コネクターに水気が入り込んだだけでも、電子制御に影響がでる場合もあります。
原因が、考えつかない場合って、全く別の角度から見る、余裕が欲しい所ですね・・。
勉強になりましたが、ハードル高し、でした。

別件です。
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