エアコン（クーラー）ガス漏れに、リークテスターがビンビン反応。原因はコンプレッサーの高圧側パイプ、Ｏリングの劣化でした。スバル：ステラ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「エアコンが冷えなくて、ガス入れてもらおうかと・・。去年も詰めて１シーズンは持ってました・・」と、エアコン（クーラー）ガスチャージの依頼です。お車はスバル：ステラ。エアコンが作動（マグネットクラッチがON）しない程のガス不足状態でした。K様に、漏れ点検は？どうですか？に、「年式経ってるし～、修理って高いじゃない・・」の回答です。確かにその通りかもです。
ここまでガスが不足している場合、真空引きを行ってからが理想です。
空気（エア）が混ざってると、一見、ゲージでの圧力は上がり正常に見えます。が、効率（冷えない・効かない）的にどうなの？って場合が見受けられます。（補充のみの場合、空気混入に気を付けてです）
真空引き中、何気なしにエアコン関連部品を見てると、ＡＣコンプレッサー廻りにオイルの跡。エアコン内部循環用のオイルな感じで、ガスと一緒に滲み出してる可能性です。
テスター当てて診て良いですか？のご了解で、点検。ガス漏れ有りでした。
一連の状況はこちら↓↓

このレベルだと、１シーズンでは無く・・
持って１週間？ぐらいの感じレベルかも。

充填したガスは速攻で回収。現状をK様にご報告です。
ガス漏れの酷い箇所は、コンプレッサーの高圧側（吐出側）に取り付けるパイプ部分です。ここに、ゴム製Oリングでシール剤になってます。そこが、経年劣化で痩せた事が、漏れの理由かと。
これは、不具合の内でも幸いと言える範囲です。コンプレッサー本体とかでは無く、低圧側との２ケ所を修理しても、作業料と部品資材一式で２万円にもなりません。が、万一の場合で、エンジンの振動をモロに受けるパイプなので、パイプ側に亀裂が入ってる場合もあります。その時はゴメンなさい。プラス１万円位になります。その他に、同様に各部の経年劣化は進んでおりますので、全てが新品同様になる訳ではなく、一番酷い箇所の修理である事はご理解頂きたいです。と、説明は多数になってます。
「それ位で済むのなら～」でご了解。部品注文後で翌々日、Oリング２ケ入荷。
早速、取替いたします。
M6ボルトを２本緩めます。

高圧側は硬くなってカチカチ、低圧側は取付部分の腐食で錆カスが。
これは、
高圧側は、冷媒が圧縮され高熱になります。コンプレッサー直後なので、エアコンシステムの中では最も高温の部分で、ゴム部品としては１番劣化する箇所になります。
低圧側は、冷媒がエバポレーターから戻る（室内の熱を回収していますが、冷えてます）部分です。湿気が多い時は、パイプが結露し、水滴でビチョビチョになります。という事は、水気で濡れてる時間が多いのいで、パイプもボルトも腐食します。
錆カスってこんな感じです↓↓

余談ですが、
今回は、高圧側のゴム痩せが原因でした。が、他の事例で、低圧側の錆カスが盛り上がった事で、Oリングの接触が悪くなりガス漏れになった事もありました。
錆カスを清掃し、組付けオイル＆新品Oリングを取付。

折り返しで組付け。
システムの真空引き、ガス充填、漏れチェック。
作業完了となります。
余談ですが、
サービズバルブコア（通称：ムシ）のチェックも大事です。２ケ所ありますが、プクプクと漏れてる場合が。タイヤの空気圧調整時もそうですが、ムシの構造は、ただ、ゴムがスプリング（バネ）の力で戻してあるだけなので、そこの当たりが悪いと、ビミョーとはいえ漏れ続けちゃいます。（落ち着きをイジれば、ほぼ治ります）