クラッチ踏むとたまに「バンッ」。遊びが「ガコッ」っと変化。原因は総合的でした。スズキ：キャリー｜車検・点検・修理のグーネットピット

クラッチが「バンッってなるのよ～」と修理ご用命です。ご入庫時、その場でクラッチペダルを何度か踏んでみましたが分からず？？。症状は、走ってる最中に時々起こるらしく、同乗にて試運転です。お車はスズキ：キャリーの軽トラック。しばらく（５分位）走行し・・なりました。クラッチペダルが「バンッ」ってなってビックリです。「それよそれ！何なの～？」と、助手席同乗のＴ様から聞かれたのですが、即答できる症状では無く、「マジ・・なんなんすかね？」で、お預かりです。
なんとな～くクラッチの遊びが多い感じです。「バンッ」ってなる時は、遊びが更に増えてる気がします。同じ調子でペダルを踏むので、遊びが増えた分ペダルが奥に当たる音でした。感覚的に階段を踏み外した時に「オッッ」ってなるイメージですかね。
原因の予想が出来ていないので、まずは、クラッチペダル周辺から点検を行っていきます。
裏側など良く見えない所は鏡を使ってチェック。クラッチペダルのステー構成パーツに溶接（スポット）剥がれなどはありません。ワイヤーがペダルに繋がる（引っ張られる）箇所もチェック。

ペダル周辺に大きな不具合箇所は見受けられません。しいて言えば、クラッチワイヤーのペダルに引っ掛かる、力が加わるコロ部が摩耗していました。そうなると、クラッチの遊びが増える方向になります。が、「バンッ」の直接原因とは考えずらいです。
では、ミッション側を点検です。黒いカバーを取外し。
この部分では、クラッチワイヤーがレリーズフォークに引っかっかる部分しか目視で確認出来ません。まずは動きを見て判断する事に。で、結果はココでした。一連の状況はこちら↓↓

現象が出る理由は、クラッチの遊びが多い、ワイヤーとフォークの接触部にバリ、クラッチワイヤーに癖が付いてる、などが今回の原因を作り出したといえます。
では、その要因を取り除いて現象が出なくなるかを確認していきます。（そのままでオッケーだと、その場しのぎと言われますが・・・）
ワイヤーとフォークの引っ掛け部分にグリスを塗布し、遊びを詰める事で、ワイヤーの癖付きが原因での、フォークに乗り上げない箇所まで調整します。
ペダル側の、コロが摩耗してる部分にもグリスアップしておきます。

一連の処置を行い試運転。結果オッケーの模様です。
クラッチワイヤーの交換は望ましいです。この状態で経過観察して頂く事で、一旦お引渡しになりました。あれから３週間が経過。問題無い模様ですね。
原因となる要素が重なると難しいです。滅多に無い事とは言え、不具合の予想を、お預かり時点で出来ないと、整備士としてまだまだだな～って感じております。