ジャダー（シミー）現象　ステアリングナックル・キングピンベアリング交換　ジャダーストップキット取付　スズキ：ジムニーＪＢ２３｜車検・点検・修理のグーネットピット

ご用命が「ジャダーストップキット」取付です。いつもご利用頂いて
いるＫ様からのご依頼になります。車両はスズキ：ジムニーＪＢ２３。
走行中に起きる、ハンドルに伝わるジャダー（シミー）現象は、自分
も経験した事がありますが、ケッコウ怖いです。
Ｋ様も体験し、自身でイロイロと調べて、様々なメーカーやショップ
から出ている対策用品の中の一つになります。
当店としては、ジャダー（シミー）が出た場合は、最初にキングピン
ベアリングの交換をお勧めしております。タイヤが付いた状態でガタ
が無くても、ダメージがある場合も。（今回もです）
ジャダーストップキットの内容は、キングピンベアリング固定部分に
ワッシャを挟みプリロードを上げる事と、ナックルシールをより強く
当てる事でステアリング機構に抵抗を付ける模様です。
ただ、ナックルシールを分解しないで取付ける際は、切って接着剤で
繋げる内容でした。出来れば切りたく無い事と、モロモロをご説明し、
キット取付と同時に、キングピンベアリングの状態確認の双方でご了
解頂けました。
早速、ナックルを外して確認します。

ベアリングを指で押しながら回すと「ゴリゴリ」感があります。
腐食がし易い下側のアウターレースを指でナゾルと、車が直進走行してい
る状態で最も力が加わる位置に凹み感があります。
この状態が、オートバイのステムベアリングだったら、真っすぐ走る事が
難しく、ステアリングが「カクッカクッ」となるレベルと言えます。
状況をご連絡し、キングピンベアリング、左右で４ケショの取替です。
圧入されているので、打ち抜きます。

折り返しで組付けます。アウターレースを圧入（打ち込み）
新品ベアリングには、グリスを詰めて。
アウターレースとベアリングはセットになっているので、同じ位置に
組付けるようにします。
「ジャダーストップキット」のワッシャ、シール、シール用リングを
同時に組み込みます。
キットの中に、タイロッドエンドの取付ナットも交換指示があったの
で、準じて取替て。

組付が完了し試運転。良好です。
ジャダー（シミー）は要素が重なった時に発生します。
Ｋ様に引き渡しとなって２ケ月程経過していますが、問題無しとの事。
私個人的な見解になりますが、小さなガタの集約がブレの原因を作るの
ではないかと思います。ボクシングの練習で使うパンチングボールの様
に一度揺れると止まらない感じかと・・・。
ジムニーの大きいタイヤを、アライメントを保持し、車重を支え、ブレー
キの制動に耐え、ステアリング操作もされる・・・その内容をあの小さい
ベアリングで耐えてる訳ですから、ジャダー（シミー）が発生したら第一
に点検してほしい部分です。
余談になりますが、
ジャダー（シミー）現象はジムニーでは有名となってますが、ひと昔前
の軽トラックで、センターアームブッシュが損傷しても発生します。
キャリートラックで体験してますが、座席の下にタイヤがあり、４０ｋｍ
位で発生したら、車がどこに飛んでいくかわからない程に揺れて怖い思い
をしたのが懐かしいです。