ＡＢＳ警告灯　ナックル腐食でＡＢＳセンサー締付　抵抗値大　スズキジムニー｜車検・点検・修理のグーネットピット

ジムニーＪＢ２３型のＡＢＳ警告灯点灯の修理です。
冬に融雪剤が散布される地方ならではの不具合といえるのでは
ないでしょうか？
診断機（Ｇスキャン）で内容を確認します。
コードＣ1021、Ｃ1022
が不具合としてＥＣＵに判断されています。
ＦＲなので、フロントのライト側
いわゆる前輪の右側です。

不具合コードを消去してみると、「消去できません」と。
残っているコードは、
Ｃ1021　です。
走行している訳では無いのに「消去できない」という事は、
イニシャルチェック（初期点検）時点で拾われる不具合と
判断でき、センサー～ＥＣＵ間に原因の模様です。

センサーか、ＥＣＵ破損かを判断する為、センサーの抵抗値を測定します。
マニュアルを参照すると、
基準値は、１.２～１.６　ＫΩ　です。
ジムニーのフロントＡＢＳセンサーのコネクタ（カプラー）にアクセス
する為、バッテリーを外し、ヒューズボックスの固定を緩めます。

そうすると、右側の抵抗が、
１７.８３　ＭΩ（メガオウム）
となっており、基準値をオーバーしています。
左側は、１.３３４ＫΩ（キロオウム）と正常です。
抵抗が増える原因は、ハーネスの噛込みなどでストレス
が加わる事ですが、配線部に外傷は無く、ＡＢＳセンサー
部分に不具合があると予想できます。
※結局、部品供給はハーネスからセンサーまでのセットです。
　そしてなんと、２３型ジムニーは、左右で１セットです。

右前輪のセンサーを、ステアリングナックルから取外します。
案の定、センサー固定用のボルトがいらない程に固着してます。
プライヤーでグリグリやって外れました。
酷い場合は、破壊して削りとる場合もあります。
冒頭の画像でご紹介の、センサー部分・中間が凹んでいます。
内部は巻線されているので、潰された事で抵抗が大きくなった
のでしょう。

ナックル側は、新品のセンサーがそのままが組付け出来ない程に
腐食で狭くなっています。
リューターやらで、錆を削り仕上げます。
余談ですが、
錆の力はスゴイです。アスファルトに穴を開ける雑草と同じで、
ジワジワと継続して力を加えられると、負けてしまうのですね。

新品のＡＢＳセンサー・ハーネスセットが届きました。
新品の抵抗は、１.３６６　ＫΩ
当然ですが基準値内です。
配線の取り回しを確認しながら組付けていきます。
不具合コードも消去でき、ＡＢＳ警告灯も消灯。
作業完了です。