HONDA FIT HYBRID 走らない 走行不能 ミッション トラブル 故障 7速 DCT デュアルクラッチ トランスミッション DDC デュアルドライクラッチ 交換 フィット ヴェゼル シャトル フリード ジェイド｜車検・点検・修理のグーネットピット

こんにちは！
今回は突然前進後退が難しくなり走行困難になってしまったフィットハイブリッドの修理の様子をご案内します
このモデルのフィットハイブリッドに限らず、7速DCTというトランスミッションを積んだSPORT HYBRID i DCDと呼ばれていた仕様の車
ヴェゼル、シャトル、グレイス、ジェイド、フリードにおいて非常に有名なトラブルとなっております
お乗りの方はディーラーさんなんかで修理を受けた経験があるよ
という方もいらっしゃると思います
かなりメジャーなトラブルですが、作業風景自体はなかなか見る機会が今まではなかったと思いますので掲載しました

走行困難な理由がこれです
車を下から見上げるとなにやら漏れてる・・
これ、クラッチフルードです
このデュアルクラッチトランスミッション(以下DCT)は、車自体はオートマの一種になりますが、構造的にほぼマニュアルミッションなのです
よってクラッチが付いているのですが、名前の通り、偶数段と奇数段ギヤそれぞれに乾式クラッチがついてます
2つクラッチがあるので、デュアルクラッチというのですね
クラッチを作動させるクラッチオイルが漏れているので、クラッチがつながらない
あるいは漏れたオイルでクラッチが滑ってしまう
というトラブルがあるのですよ
症状によってはメーターにミッション警告表示も出てきます

そして、このトラブルは非常に有名で台数も多く
メーカーより保証期間の延長もされていました
もし故障が起きてもディーラーさんで保証修理、無償修理という形で作業対応となっていたので、今までは民間整備工場での作業の風景というのは見る機会がなかったと思います

その保証期間が終了した車両が最近ちらほら出てきました
今回のフィットもまさにそうで、例えディーラーでも有償での修理が必要となってきてしまいます・・・
このデュアルドライクラッチ(以下DDC)めちゃくちゃ高価な部品です
部品だけで25万円くらいします
車両代替えか修理か迷っちゃいますね
そんな時に対応できる民間整備工場での修理という選択肢はいかがでしょうか？
部品自体が高額なものにはなりますが、同じ作業なら、作業料においてはディーラーさんよりアドバンテージがあるのが強みとなります

今回は修理というわけで・・・
DDC交換にはDCTミッションを降ろす必要があります
メーカーさんのおおよその作業時間目安はほぼ8時間の長丁場です
気合入れていきましょう！

4WDというのがちょっとネック・・・
トランスファが非常に邪魔です
まあFFはFFでアンダーカバーを外さないとダメだったり、サスペンションメンバー降ろさないとかなりギリギリの狭さなんですけどね

あら！よいしょっと！と降りましたね、DCT
結構重いですよ
ミッションの手前に映っているのが問題のDDC、デュアルドライクラッチです

DDCを外すと、ミッションのハウジング内は漏れたクラッチフルードでぎちょぎちょです
これだけ漏れてりゃ、そらクラッチつながりませんがな！
ハウジング内は丁寧に掃除しておきます
外したDDCはこんな感じ
左手前の樹脂部品に黒い小さいOリングがあるのがわかりますか？
この小さい部品がダメになることでクラッチオイルが漏れて走行不能の大トラブルに！

今のホンダは7速DCTは廃止され、e：HEVという全く違う構造のハイブリッドシステムを採用しています
そうなりますよね
見るからに弱そうですもの

はい！イリュージョンして組みあがってます(笑)
おしまい

とはなりません、残念ながら
テスターにて7項目、DCTのキャリブレーション作業が必須となっております
これをやらないと取り付けたばかりの新品DDC、25万円は速攻でお釈迦に・・・
間違ってもDDC交換はDIYでの作業はおすすめしないですね(笑)
更にこのキャリブレーション作業
車両個体差でスムーズに進まない場合があります
一概にいついつまでに作業完了とお約束できない場合がございますのでご注意ください

すべてのキャリブレーション作業を終えたら、最終チェックで再度下回り等を見ておきます
故障コードもないですね！トポロジーはオールグリーンで良好でございます
ホイールアライメントもチェック
すべての作業が無事完了いたしました！
ご安心してお乗りいただけると思います
当社作業の場合、目安ですが30万円～となりますが、車両により差異があります
ホンダ車のDCTトラブル、修理でお困りの場合は事前にご相談くださいませ