カー!といえばグーネットピット

無料整備工場検索&予約アプリ

グーネットピットアプリ

車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.04.27 / 掲載日:2018.04.27

TOYOTA ‘74CARINA1600GT 搭載するは伝説の“名機”

軽快な走りでファンを魅了した本格スポーツセダン

1970年代の名機として名高いDOHCエンジン「2T-G」を搭載するトヨタのスポーツモデル。初代カリーナGTはセリカやTE27レビン/トレノに隠れて目立たない存在だが、「足のいいやつ」のハンドリングは優れ、隠れた名車といった存在だ。

GT系に与えられた「2T-G」は115PSを発揮する高性能エンジン

 日本初のスペシャリティカーとして誕生した初代セリカ。このセリカとともに開発され、1970年12月1日に発売されたのがカリーナだ。当時のトヨタにはほぼ同じクラスのミドルクラスセダン「コロナ」が存在したが、コロナがスタンダードなファミリーセダンだったのに対し、カリーナはスポーツセダンというキャラクターが与えられ、千葉真一が出演するTV-CMや広告などでは「足のいいやつ」というキャッチコピーでスポーティさをアピールしていた。
 発売当初のラインナップは、ボディタイプが4ドアセダン、2ドアセダンの2タイプのみであったが、1972年12月に2ドアハードトップが追加されている。また、搭載エンジンはセリカと同様に1407cc直列4気筒OHVのT型、1558cc直列4気筒OHVの2T型、同型のツインキャブレター仕様の2T-B型の3タイプで、DOHCユニットの2T-Gはラインナップされていなかった。1971年4月になって、2ドアセダンに2T-Gを搭載したモデル「1600GT」が登場。1588ccのDOHCユニットには三国ソレックスの40PHH型キャブレターを2基搭載し、最高出力115PS/6400rpm、最大トルク14.0kg・m/4800rpmを発生した。1972年のハードトップモデル追加と同時に、2ドアハードトップ、4ドアセダンにも2T-Gを搭載した1600GTグレードが設定された。1977年8月、2代目のA40型にバトンタッチする形で生産を終了した。

●SPEC(1974年式2ドアセダン 1600GT)
全長×全幅×全高:4155×1570×1385mm、ホイールベース:2425mm、車両重量:960kg、乗車定員:5名 ミッション:5速MT、エンジン:1588cc水冷直列4気筒DOHC、最高出力:115PS/6400rpm、最大トルク:14.5kg-m/5200rpm、ブレーキ:ディスク/ドラム、タイヤサイズ:6.45-H13 4PR、新車発売価格:82万3500円

2ドアハードトップの追加でその人気は不動のものになった

 カリーナにDOHCユニットである2T-Gエンジン搭載モデルが追加されたのは、発売から約4か月後の1971年4月5日。まずは2ドアセダンにのみ、2T-Gを搭載したカリーナ1600GTを発売した。当時の価格は81万8000円。これまでの最上級グレードであった1600STより約10万円高い設定となっているが、同じエンジンを搭載するセリカ1600GTより約6万円低い設定になっていた。ボディサイズは全長4135mm×全幅1570mm×全高1385mmと1600ST から変更はないが、車両重量は35kg増加して960kgとなっている。
 2ドアセダンのボディに組み込まれたパワートレーンは、最高出力115PS/6400 rpmを発生する4気筒DOHCユニットと、それに組み合わされる5速フルシンクロマニュアルミッション、ファイナル4.111のリヤ・トランスアクスルなど、セリカ1600GTと全く同じものが採用されている。サスペンションは1600STより硬めのセッティングとなっており、フロントのスタビライザーは21mmから23mmへと強化されていた。重量が重いとはいえ、セリカ1600GTよりスプリング定数、ダンパー減衰力ともに高めの設定になっており、よりスパルタンな印象だ。また、オプションパーツとしてL.S.Dも設定され、本格的なスポーツ走行を楽しむことができた。
 インテリアはブラックで統一され、革巻きステアリング、熱線入りリヤウインドウなどが標準装備となっている。また、これまでは5mm厚の部分強化ガラスだったフロントウインドウは、6.3mm厚の合わせガラスに変更されている。ブレーキはフロントが184mmのベンチレーテッドディスクとなり、制動力が強化されている。
 発売当初はセリカの注目度が高かったため、カリーナ1600GTは目立たない存在であったが、1972年12月6日にハードトップが登場したことにより、セリカより室内にゆとりがあり、落ち着いたイメージのスポーツクーペとして人気を集めた。
 ハードトップモデルはセダンより車高を45mmもダウンして、スポーティさをアピールした。4ドアセダンにも1600GTが設定されたが、圧倒的にハードトップに人気が集まり、セダンモデルの1600GTは現存台数が非常に少ない。

ヘッドライトは丸目4灯だが、内側と外側ライトは離れて、外側にのみベゼルが備わる。この配置が独特の顔つきを作っている。

2ドアと4ドアセダンボディは縦型のテールレンズを持つ。これが初代カリーナの特徴でもある。72年以降は橙レンズを内包して大型化している。

他のグレードが角形のサイドミラーを採用するが、1600GTのみ砲弾型のミラーが装着される。これはセリカGTやレビン/トレノと同じもの。

取材車両には14インチのワタナベ・アルミホイールが装着されているが、純正タイヤは6.45-13。オプションで165HR13を選べた。

ダブルアームのスケルトンワイパーブレードは1600GTの専用装備。当時の高性能スポーツカーに流行したワイパーブレードだ。

搭載されるエンジンは直列4気筒DOHC2バルブの2T-G型。ボア85.0×ストローク70.0の1588cc。取材車両には後年の2T-GEUが搭載されていた。

2T-Gに組み合わされるキャブレターはミクニ・ソレックスのツインチョークPHH40(3型)が2基。

錆びてしまっているが、エキゾーストマニホールドは社外品のタコ足に交換されているようだ。ストラットタワーバーも社外品。

セリカと比べると大人しい印象のインパネまわり。整然と並んだメーターやスイッチは見やすく使いやすい。取材車両には小径のナルディ製革巻きステアリングが装着されているが、本来はφ39の黒革巻きが標準装備。

取材車にはフルバケットシートが装着されていた。

木目調のパネルに並ぶメーター。中央の右側がタコメーター、左側がスピードメーターとなっている。

その左側に並ぶ3連メーターは右から油圧、燃料、水温計。その下には空調のレバーが並ぶ。

インパネの左側にオーディオが組み込まれている。オプションの8トラックカセットステレオが装着されている。

インパネ右下には70年代後半から80年代にかけて流行したカーコンポーネント、パイオニアの「ロンサムカーボーイ」が装着されていた。

トランスミッションは5速が標準装備。リバースは押し下げながら右下にシフトするタイプ。

ドアの内張りはシンプルなデザイン。1600STと同じものだ。

スペアタイヤはトランクルームに装備されている。取材車両は内装が剥がされ、タワーバーを装着している。

燃料タンクは助手席とトランクルームの間に配置。容量は50Lだ。




提供元:オートメカニック



この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ