故障・修理
更新日:2024.04.30 / 掲載日:2023.06.01

SUBARUサンバーを快走仕様!「車上エンジンオーバーホール大敢行!」3

前回まででバルブステムシールが原因か?のオイル下がりを解決したが、やはりオイルが減る。という事はオイル上がり?と思い、18万キロお疲れのピストンリング交換してみようとパーツを検索してもらったら、もろもろ最後の在庫があったので、思い切ってピストンやコンロッドまで交換することに。徹底バラシが始まったぞ。

■ Photo&Text Masahiro Kan ■ 取材協力 (株)不二WPC 

SUBARU サンバー 2007年式LE-TV1
SUBARU サンバー 1995年式V-KV3

 早速分解に取り掛かってみた。ヘッドカバー、タイミングベルト交換、オイルパンシール作業などは、これまでにも行った経験があるためあまりハードルは高くない。

 まずはクランク側から分解で、エンジンオイルと冷却水を抜く。冷却水はリヤリフトアップなのでエンジン側だけ抜けばいい。ウォーターポンプ下部のドレンボルトだけ外せばOKだ。

 オイルパンを剥がしてオイルストレーナーとスティフニングプレートを外すとクランクが露出する。

 この作業時、オイルをしっかり時間をかけて抜いても、まだまだポタポタと顔に滴る事は覚悟しておこう。特にオイルストレーナーは外した瞬間オイルが結構出てくるので注意。

 スパークプラグが抜けていて、タイミングベルトも外してあるので、クランクプーリーは手で回るはず。

 ピストンを下死点あたりにするとコンロッドナットが外せるので、マーキングをしてからコンロッドキャップを外す。

 そのあとは必ずコンロッドボルトにビニールチューブをかぶせて、ピストンを引き抜くときにネジ部がクランクに当たって傷がつくのを防止しておくことを忘れないように。

オイル管理の大切さを再確認!エンジン内部はこんなにキレイ!

オイルストレーナーも取り外すのだが、なかなかの汚れ具合だ。液体ガスケットの剥がれたやつとカーボンスラッジが中央部分に。
スティフナーを剥がすとクランクが露出。いい色にオイル焼けしている。内部状況は綺麗だった。オイル管理が良かったのだろう。
エキゾーストマニホールドを外す時は要注意。ほとんどのボルトナットは高熱による劣化で無理をすると折損は必至。浸透潤滑剤漬けが基本。
コンロッドキャップを外してクランクの当たり面を確認。焼けた跡は見られず、非常に綺麗な当たり面を形成。気筒ごとに確認しておく。
シリンダーヘッドを外すと、ピストン頭部が見えるが、やはり3番にカーボン堆積がある。オイルが燃焼していたことがわかる。
コンロッドの奥を覗いてみるとピストンの裏側が見えてくる。オイル管理が悪いとこの辺りまで真っ黒になっているはずだ。
コンロッドキャップを外したら、ピストンを抜くときにクランクに当たらないようにビニールホースなどをかぶせて保護しておく。
ピストン裏側を長い棒状(ドライバーなど)で押し出すとピストンがシリンダーから抜けてくる。リング部が抜けると急に軽くなる。
うっすらとクランクに見える線状のメタル当たり面だが、メタルがきちんと仕事をしたいた事もあり、非常に綺麗だ。
シリンダー内面はまだクロスハッチがしっかり残っていて、オイル切れの状態はなかったものと判断。上死点にリングの跡がある。
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