故障・修理
更新日:2024.04.30 / 掲載日:2023.05.26

SUBARUサンバーを快走仕様!「車上エンジンオーバーホール大敢行!」2

前回まででバルブステムシールが原因か?のオイル下がりを解決したが、やはりオイルが減る。という事はオイル上がり?と思い、18万キロお疲れのピストンリング交換してみようとパーツを検索してもらったら、もろもろ最後の在庫があったので、思い切ってピストンやコンロッドまで交換することに。徹底バラシが始まったぞ。

■ Photo&Text Masahiro Kan ■ 取材協力 (株)不二WPC 

SUBARU サンバー 2007年式LE-TV1
SUBARU サンバー 1995年式V-KV3

初期型エンジンの仕様を目指してオーバーホール開始!

 幸か不幸かFHIサンバーのエンジンは全てEN07という型式だから基本的には流用可能であり、年次改良が進んで多くの流用パーツが存在する事は分かっている。

 だがオリジナルのパワーとやらを味わったみたいのも現実。最終型のFHIサンバーのピストンはフラットヘッドでスカートにモリブデンコーティングまでしてあるという。

 まあ、とことん進化して終焉を迎えたエンジンだから、それもまたいずれ組んでみたいなどという野望もある。

 しかし、とりあえずオリジナルKV3に搭載された初期バージョンの味わいを試すことにしよう。

 エンジンオーバーホールというと当然車両からエンジン/ミッションを下ろして単体整備という感覚なのだが、サンバーのエンジンレイアウトを見ると、シリンダーヘッドが後ろ側に向いている斜め搭載。

 これなら、オイルパンを外せばクランク露出するし、シリンダーヘッドも簡単に取り外すことができる。

 この作業ならある程度DIYメンテナンスを経験したユーザーならおもちゃ感覚でサンバーをリフレッシュできる。

 もちろん本格的にやるときは当然エンジンを下ろすことになるが、負担の大きなピストン周りの整備ならこれで十分なのだ。ということで、早速開始!

エンジンにアクセスするための準備を進めていく

シリンダーヘッドを外すので、吸排気系も当然取り外さなくては。インマニには補機類があるので、それもすべて取り外しておく。
シリンダーヘッドカバーは緩めておくだけでまだ外さない。補機類がたくさんあるので、最後にカバーを取り外す。野天整備の基本。
冷却水循環のための分岐バルブだけ取り外すとガスケットが必要になるので、シリンダーヘッド全体で外してしまう。
ディストリビュータを取り外す時はボルトを緩めると点火タイミングがズレるので、事前にマーキングをしておくことが肝心。
ようやくヘッドカバーが外れた。ヘッド固定ボルトの外側から対角に緩め、一番最後に内側上下のボルトを緩めるのが正規のやり方。
タイベルを外して、ウォーターポンプの真下にあるドレンから冷却水を抜いておく。リヤリフトアップしているので2L弱くらいだ。
エンジンオイルを抜くが、できるだけたくさん抜いておきたいので、ポタポタと1時間以上放置しておくと作業がラクになるはずだ。
バキュームホースなど、ホースを抜くつもりが旧車の宿命でパキッと折れた。周辺もリフレッシュを兼ねて交換するタイミングなのだ。
オイルパン固定ネジを全部外してもくっついたまま。スクレーパーやオイルパンシールカッターをハンマーで打ち込んで剥がす。
オイルパンを剥がすとクランクキャップベアリングスティフナーが見える。これを外すとクランクシャフトがようやく見えるように。
以前に誰が作業したかわからないが、オイルパンからの漏れが酷かったのだろう。液体ガスケットがてんこ盛り!剥がすのが大変だ。
下側作業していると、ネジを緩めるたびにいろんな汚物が降り注いでくる!ゴーグルしたほうが絶対良さそうなレベル!
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