故障・修理
更新日:2024.04.30 / 掲載日:2023.07.31

SUBARUサンバーを快走仕様!「車上エンジンオーバーホール大敢行! ピストン組込み」3

これまでにエンジンからピストンを抜き出して分解作業を行った。今回は新ピストンとコンロッドのバランスをとって装着から完成試走を行った。驚くほどのスムーズさで、18万キロ超えのエンジンがほぼニューエンジン並みになって復活!あえてヘッド周りはそのまま組み込んでピストン周りだけでどれだけ改善されたかを検証してみるのだが、やはり細かいトラブルが多発!

■ Photo&Text Masahiro Kan 

SUBARU サンバー 1995年式V-KV3
SUBARU サンバー 2007年式LE-TV1

ピストンまわりを分解する前の通りに組み立てる

 ピストンにはまずリングを装着していくのだが、ピストンとリングとピストンピンの組み合わせを間違えないように必ずマーキングを行ってから作業していく。

 ピストンリングはオイルリングの波状になったものを先に入れてから上下に薄いサポートリングをはめ込んでいく。

 オイルリングの先端は突き合わせにするように組み立てること。

 それができたら、セカンドリングを入れるが、手持ちのピストンリングツールのボア径が大きすぎたので、手ではめ込むことにした。

 2Rの刻印をピストン頭頂部に向けて、まず半周ほど溝にはめ込む。この時に反対側の先端がピストン側面に当たらないように気をつけること。

 シリンダーとの当たり面に傷をつけないためだ。リングをバネのように考えて螺旋状にはめるとうまくいく。リングは意外と広がる。

 試しに大きいピストンリングツールを1番リングに使ってみたが、通常の自動車用ではなく、EN07はバイク用のものがしっくりくるはず。

 これがあるとリングを簡単に広げられるので、装着はかなり楽になる。まぁ手でも十分可能だが……。

 4個あるピストンだから、3個目あたりから慣れも手伝ってすんなりいくはずだ。

ピストンピンがすべて入った状態でもう一方のクリップが入る前の状態。この段階で向きが合っているかどうか確認しておく。
コンロッド大端部にメタルを組み込む時はメタルのあたり面は完全脱脂する。パーツクリーナをたっぷりかけて油分を流しておく。

メタルは片側を指先でフラットに維持しながら反対側をグイッと押し込んで全体がコンロッドに密着しているかどうかを確認。

全て新品パーツで組み込んだコンロッド上のパーツが完成。この姿を見られるのはこれが最後だ。組み込む作業の前にしっかりと全体をチェックしておこう!

コンロッド大端には文字が刻まれているので、それを合わせるようにすること。内部の切り欠きは写真のように組み合わせる。

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