新車試乗レポート
更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.02.16

新型CX-5「新次元の魅力」

昨年11月にマイナーチェンジを行ったマツダの中核モデル「CX-5」。機能装備を最新仕様にアップデートしたほか、進化した魂動デザインを纏って走りもさらにレベルアップ。その実力のほどをリポートする。

●本文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久

MAZDA 新型CX-5
●発表(最新改良)日:’16年12月15日(’21年11月8日)
●価格帯:267万8500~407万5500円
●販売店:マツダ全店
●問い合わせ先: 0120-386-919(マツダコールセンター)

磨き上げられたマツダの中核モデル! 進化した「個性と走り」に迫る

熟成の魅力を感じさせる
3タイプの特別仕様車


 SUVではスポーティ&スペシャリティあるいはオンロード志向が強いイメージのあるCX-5だが、4WD車に悪路踏破性を高めるオフロードトラクションアシスト(OTA)を採用し、SUVの基本カテゴリーコンセプトに向けて若干の進路修正を行っている。

 と言っても別のモデルに変身したわけではない。例えば特別仕様として設定されたスポーツアピアランスは従来路線を維持したモデル。オンロードや都市の風景と適合した雰囲気はこれまであったCX-5のイメージに似合う。

 MC前後で動力性能面の変化はさほど感じない。ディーゼルは巡航時の余力多く、加速時の伸びやかさやストレスない高回転で、ディーゼルのメリットを受けながらデメリットを感じさせない。2・5ℓ車はディーゼルほどの力強さはないが、許容回転数に余裕がある分だけ、加速の連続感もシフトのリズム感もいい。どちらも使い勝手のいいパワートレーンだが、強いて言えば2・5ℓはスポーツアピアランスに似合い。そしてディーゼルは、このMCの目玉となるもうひとつの特別仕様、フィールドジャーニーにぴったりだ。

 フィールドジャーニーは、このMCの象徴的な存在。外観にSUVらしいタフな演出を加えただけでなく、MIドライブに専用モードとしてオフロードモードを採用。その効能を一言でまとめればOTAを発展させて4WDの利点を強化させたもの。

 特設ステージの試乗ではホイールスピンの抑制や動き出しの滑らかさが段違い。OTAだけではホイールスピンの後にブレーキによるスリップ制御。動き出しもやや唐突感がある。ホイールスピンと動き出しで二度ドキッとさせられるが、オフロードモードは「事も無げ」という感じだ。後輪駆動系の容量が変わっていないので、ハードな悪路走行が得意とまでは言えないが、安心して走れる領域の拡大は実用面で重要。悪路踏破性能が確実に格上げされている。

 オンロードでの走りも多少の変化があった。試乗した2・5ℓのガソリン車のFF仕様も同様であり、これは全モデルに関わるオンロードにおけるCX-5の変化だ。

 従来型がキレのよさ、操作に対する追従精度を重視するのに対して新型は僅かな緩みを持たせている。悪く言えばキレが鈍った感じである。キレのよさは操り手に精度を求める。神経質かどうかは感覚にもよるが、求められる精度と集中力は正比例と捉えるのが一般的。新しいCX-5のハンドリングは面取りがなされたような穏やかさが加わっている。サスチューンによる追従性向上だけでなく、収束や据わりを高める制御が加えられたGVCも役立っているのだろうが、運転ストレス軽減は長距離用途には大きなメリットだ。

 また、運転支援ではCTSを採用。走行ライン制御LKAの採用もあって、総合的な長距離適性を向上させている。

 付け加えるならフィールドジャーニーのオフロードモードは全車速域対応で、なおかつ4WDカップリングの締結力の大小はあっても4輪駆動を基本とするため、高速安定性の向上や駆動トルク変動の抑制効果もある。

 乗り心地は大まかな硬さでは大きな変化はないが、当たりがマイルドになっている。ロードノイズも同様で耳当たりが改善され、乗り味全体が少しまろやかになった印象を受けた。

 特別仕様車には前記2モデルに加えてプレミアム志向のエクスクルーシブモードが用意されるが、この3タイプの特別仕様車が新生CX-5の見所変わり所をよく表している。基本コンセプトは変わらなくてもカバーレンジがひと回り拡大。多くのSUVユーザーにとってより気になる存在となった。

Sports Appearance(スポーツアピアランス)

スポーティな気持ちの昂ぶりや、洗練された都会性を表現した特別仕様車。光沢のあるブラックとフロントグリルの赤のアクセントが特徴。

CX-5 25S SportsAppearance(FF・6AT)
●ベース車両本体価格:325万6000円
●ボディカラー:スノーフレイクホワイトパールマイカ(有料色3万3000円高)

主要諸元(CX-5 25S Sports Appearance【FF・6AT】)
●全長×全幅×全高(㎜):4575×1845×1690 ●ホイールベース(㎜):2700●車両重量(㎏):1590 ●パワートレーン:エンジン2488cc直列4気筒DOHC(190PS/25.7㎏・m) ●トランスミッション:6AT ●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):13.8 ●燃料タンク(ℓ):56(レギュラー) ●サスペンション前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク ●ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク、後/ディスク ●タイヤサイズ:225/55R19

試乗車は2.5ℓガソリンエンジンを搭載。スムーズな加速感と滑らかな吹き上がりが見どころだ。2.2ℓディーゼルタイプもラインナップする。
フロントグリルやホイールアーチのブラックの深い光沢が精悍さを際立たせる。ブラックアウトされたタイヤ&ホイールとの相性も抜群だ。
サイドスカートやバンパー下部をブラックで引き締めることで安定感のある佇まいを表現。艶やかさが視線を引き付ける。
足元をスポーティに引き締めるブラックメタリック塗装のアルミホイール。大径の19インチ仕様が走りの良さを感じさせる。
フロントグリルに入るアクセントの赤色が目を引く。初代ロードスターのクラシックレッドが使用されているという。
エクステリアに光沢のあるブラックを各所に配しているのがスポーツアピアランスの特徴。ドアミラーカバーもピアノブラック調だ。
ブラックレザーシートを採用し、全体をモノトーンでまとめた精悍なインテリア。ステアリングやシフト、ドア周りなどの赤ステッチが映える。

Field Journey(フィールドジャーニー)

オフロードへの
適性を高めた新たな進化系

4WDモデルのみの設定で未舗装路への対応能力を高めているのが見どころ。アウトドアライフに似合う内外装もポイントだ。

CX-5 XD Field Journey(4WD・6AT)
●ベース車両本体価格:355万3000円
●ボディカラー:ジルコンサンドメタリック

主要諸元(CX-5 XD Field Journey【4WD・6AT】)
●全長×全幅×全高(㎜):4575×1845×1690 ●ホイールベース(㎜):2700 ●車両重量(㎏):1690 ●パワートレーン:2188cc直列4気筒ディーゼルターボ(200PS/45.9㎏・m) ●トランスミッション:6AT ●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):16.6 ●燃料タンク(ℓ):58(軽油) ●サスペンション前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク ●ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク、後/ディスク ●タイヤサイズ:225/60R17

試乗モデルは2.2ℓディーゼルターボを搭載。低回転から大トルクを発生し、力強い走りが味わえる。オフロードに似合う組み合わせだ。
グレーメタリック塗装のホイールは17インチ仕様。オールシーズンタイヤを装着しているのもキャラクターに似合いだ。
フロントグリルのアクセントにも採用されているライムグリーンカラーは、インテリアでも効果的に使われている。
視認性の高い液晶モニターを組み合わせた3眼タイプのメーター。ドライブモードを切り替えるとセンターメーターに表示される。
フィールドジャーニーに設定されているのがオフロードモード。シフトレバー脇のドライブモード切替スイッチで操作できる。
シートのステッチやパイピングはスポーツテイストたっぷりのライムグリーンカラー。シート座面のファブリックデザインも特徴的だ。
リバーシブルタイプのラゲッジボードを採用。濡れたものなどを置けるのがありがたい。床下収納にも防汚対策が施されている。
フィールドジャーニーに採用!

MIドライブの「オフロードモード」は
悪路踏破性の向上に加えて扱いやすさもUP


 標準型MIドライブのモード設定はノーマル/スポーツだが、フィールドジャーニーのみオフロードモードを設定。同モードでは電子制御カップリング式4WDをフルタイム4WDに近い制御としてOTAのスリップコントロールやトラクションコントロールの効果を嵩上げ。踏破能力を高めるだけでなく、悪路走行時の扱いやすさも格段に向上している。

Exclusive Mode(エクスクルーシブモード)

今回のMC前から設定されていた最上級仕様を継続。内外装の上質さがさらにアップしている点が見逃せないポイントだ。

最上級仕様に相応しい
造り込みが魅力的

 寛ぎを重視したオンロード志向のプレミアムSUVの魅力アップを狙い専用の内外装を採用するほかに、LパッケージではOPとなるボーズオーディオなどを標準化。さらに専用装備として前席ベンチレーションシートや各種LED照明などを採用している。造り込みが魅力的

アダプティブLEDヘッドライトも進化。デザイン刷新に加え、防眩ハイビームLEDを20分割にすることで視認性を高めている。
落ち着いたブラウンカラーがシックな空間に良く似合う。ダッシュボードやドアパネルには本杢パネルが配されている。
本杢を贅沢に使用したインテリアは上質感たっぷり。落ち着いた色調のメタル加飾との相性も良く、大人っぽい空間を演出する。
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ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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