新車試乗レポート
更新日:2022.03.25 / 掲載日:2021.10.31

【試乗レポート トヨタ カローラクロス】バリューフォーマネーに優れるコンパクトなSUV

トヨタ カローラクロス

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 ヤリスクロスもそうだが、カローラクロスは出るべきして出たクルマだと思う。メルセデスやBMWを鑑みると、セダン系モデルに対するSUVラインナップはすでに構築しているからだ。その点トヨタはRAV4やハリアーといったそもそもSUVのアインデンティティを持つモデルを主軸に戦ってきた。プラットフォームはセダン系と共有していてもカスタマーサイドからすれば、これらのモデルは生まれも育ちもSUVなのである。

カローラシリーズに登場した初のSUV

 と言うことで、セダン、ハッチバック系の背を高くしたモデル構成の一つとしてカローラクロスが登場した。まぁ、どこまでマーケットシェアを取りに行く気なのかを考えると、恐ろしくもあるが。

 今回ステアリングを握ったのは1.8リッター直4ガソリンエンジン搭載のハイブリッドである。運転席から上を向くとオプションのパノラマルーフが広がっていて、それにやたら感動してしまった。フランス車を凌ぐ開口部の広さは格別。電動サンシェードが付いて11万円のプラスとなるが、あると嬉しい装備であることは間違いない。

 いきなりディテールを記してしまったが、全体的なプロポーションも悪くない。FWDパッケージの割にはボンネットが長く見え、シュッとしている。これはフロントシールドの角度が寝ているからだろう。最近トヨタのSUVはその傾向が強い。運転席に座るとダッシュボード上部の奥行きが深いのが目に付く。

 また、グローバルカーとして広く売られるためか、特徴づけとなる個性がないのも逆にこのクルマの個性かも知れない。嫌味のない、イマドキ風のオーセンティックなデザインと言える。とはいえ、RAV4オーナーの見地からすると、ヘッドライトやリアテールライトにトヨタSUVの流れを感じる。文字通りカローラではあるが、SUV系列であることをしっかりアピールしているようだ。

 パワーソースは1.8リッターガソリンエンジンのみのFWDと、試乗したハイブリッドの2種類。後者にはE-Fourもあるので、生活ヨンクを必要とするエリアではそんな選択もいいだろう。価格は200万円台がメインとなるが、上級グレードにオプションを加えると、300万円前半となる価格帯だ。

 なぜここで価格に触れるかというと、これがこのクルマのポジションであり、キャラを決める重要な要素となるからだ。もう少し上質さや走りのパフォーマンス、広いユーティリティを欲するのであれば、RAV4やハリアーがある。つまり、その棲み分けを頭に入れてから評価をしなくてはならないと思う。

前席は180cm台の男性が並んでもゆとりがある

カローラクロス

 ではさっそく乗り込んだ印象だが、結論からするとクラス以上の仕上がりだと感じた。広さもそうだし、ダッシュボード周りに陳腐さはない。助手席との距離は十分あって身長180cm以上の大人が並んで座っても肩が近く感じることはなかった。そこはグローバルカーとして生まれた利点だろう。全幅1825mmは賛否両論ありそうだが、今も毎年のように厳しくなる側面衝突の要件をクリアすることからすればここまでは許容していい気がする。

センターモニターの使い方はほぼRAV4と同じ。普段からスマホと連動させているので、個人的には躊躇なく使えた。じつに合理的である。シートも良かった。たっぷりしていてしっかり座れる。大きなシートバックがいい感じで身体を包んでくれる。

動力性能に不満はないが、路面状況によっては乗り心地に荒さが感じられる

カローラクロス

 それじゃ走りはというと、一般道、高速道路を約一時間走らせてみたが、動力性能に不服はない。首都高の合流も欲しい時に欲しいだけの速度が出て、スムースな走りができる。と同時に、ハンドリングもとても素直で気持ちがいい。軽すぎないパワステのセッティングは好印象だ。思い通りに動かせるので、車線変更でのストレスは軽減されるであろう。

 ただ一つ、どこまで許容するか人によるが、乗り心地は路面状況によって悪い面が顔を出す。具体的には細かいピッチングで身体が揺さぶられる感じだ。これはリアサスのトーションビームの特性でもあるので、理解して乗るには問題ないだろう。それに試乗車はトップグレードのZで18インチだったのも関係する。Gグレードは標準が17インチなのでピッチングが軽減されるのが予想される。もし気になるのであれば両方をディーラーで試乗する手もある。少し乗ればわかるので、試す価値はありそうだ。

価格帯以上のバリューフォーマネー

カローラクロス

 といったところがカローラクロスのファーストコンタクト。堂々としながらシュッとしたスタイリングが個人的に気に入った。それにカーゴのユーティリティは使いがいがありそうだし、ハンズフリーでリアゲートを開けられるのもグッド。足で開閉するのに慣れると利便性の高さを実感する。なんて細部を紐解くと、価格帯以上の“バリューフォーマネー”であることは間違いなさそうだ。

トヨタ カローラクロス Z(電気式CVT)

  • ■全長×全幅×全高:4490×1825×1620mm
  • ■ホイールベース:2640mm
  • ■車両重量:1410kg
  • ■エンジン:直4DOHC+モーター
  • ■総排気量:1797cc
  • ■エンジン最高出力:98ps/5200rpm
  • ■エンジン最大トルク:14.5kgm/3600rpm
  • ■モーター最高出力:72ps
  • ■モーター最大トルク:16.6kgm
  • ■ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
  • ■タイヤ前後:225/50R18
  • ■新車価格:199万9000円-319万9000円(全グレード)
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執筆者プロフィール:九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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