新車試乗レポート
更新日:2018.11.07 / 掲載日:2017.12.18
【試乗レポート】スポーティワゴンのような操舵感で曲がりやすさと安定性を巧みに両立
文●渡辺陽一郎 写真●相場恒弘
三菱自動車が来春に新型車のエクリプスクロスを発売する。特設のテストコースで、プロトタイプを試乗したので、その運転感覚をお伝えしたい。
行動意欲を駆り立てるアグレッシブな外観は、ウェッジ基調のシャープでスポーティなクーペデザインを採用。
エクリプスクロスのプラットフォームはアウトランダーと共通で、エンジンは直列4気筒1.5Lのターボを搭載。実際に運転するとターボを装着しながら扱いやすく、発進直後の1500回転付近からターボの過給効果が十分に感じられる。そこからエンジン回転が直線的に高まり、4000回転を超える領域では吹き上がりがさらに活発になった。
そして最も注目されたのが走行安定性で、ハンドルを切り始めた時から車両の向きが正確に変わる。背の高いSUVは安定性を確保するために操舵感を鈍く抑えることが多いが、エクリプスクロスはスポーティなワゴンのような感覚でカーブを回り込む。そうなると安定性が気になるが上手に仕上げた。カーブを曲がっている時に、危険を回避する目的でアクセルペダルを戻した時は、後輪の横滑りを多少は生じさせながら挙動変化は穏やかに抑えた。唐突にボディが傾いたりしないので、運転がしやすく、曲がりやすさと安定性を巧みに両立させている。このように操舵感/安定性/乗り心地を高い水準で両立できた理由は、先代アウトランダーと同じ使い慣れたプラットフォームを使用するからだ。特性が十分に理解され、そこに剛性を高めるストラットタワーバーを装着したり、ドアやリヤゲートの開口部に構造用接着剤を使うことで、優れた走行安定性と乗り心地が得られている。
高揚感を刺激するコックピットのような運転席。高いアイポイントによる広い前方視界はSUVの魅力のひとつでもある。流麗で存在感の強い金属フレームがスポーティさとモダンさをより強調する。
広いラゲッジスペースは、後席スライド機構により、最大で9インチのゴルフバックを4個積載可能とする。
新しい1.5L直噴ターボエンジンを搭載。低中速トルクが飛躍的に向上し、安心して楽しめるドライビングフィールを実現。
三菱自動車 エクリプスクロス(プロトタイプ)
全長×全幅×全高 4405×1805×1685mm
ホイールベース 2670mm
トレッド前/後 1545 / 1545mm
車両重量 ー
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1500cc
最高出力 ー
最大トルク ー
JC08モード燃費 ー
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 225/55R18
販売価格 未定