新車試乗レポート
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2016.06.17
ボルボ S60 T3 SE 試乗レポート
ボルボ S60 T3 SE 試乗レポート
試乗
【追加モデル】
発表/2016年2月1日
ボルボお客様相談室
0120-922-662
文●編集部 写真●川崎泰輝
■ボルボの選択と集中がもたらした上質かつ効率に優れるパワートレーン
製造技術の世界的平均化によって、メーカーごとの個性がなくなりつつあると言われている昨今に、スウェーデン生まれというブランド性を強調し、魅力的なクルマを送り出しているのがボルボ。現在同社は環境性能とパフォーマンスを両立しながら、競争力のある価格を実現するべく、自社製エンジンの改良に着手している。その成果のひとつである、シリーズ中もっとも小さなT3エンジンの実力を、S60の試乗で確認した。
■ドライビング/ユーティリティ
モデル名のあとに続く「T~」というアルファベットと数字は、かつてはエンジンの気筒数を表すものだったが、新しいDrive-Eパワートレーンにおいては、出力のレベルを表現するものに変わった。ボトムレンジであるT3から、T4、T5、T6、T8まで、そのすべてが4気筒であり、もっとも排気量の大きなものでも2L。そこにターボやモーターを組み合わせているのだ。今回試乗したT3は、1.5L直4ターボである。
S60は、2010年のデビュー当時から1.6Lターボと2Lターボを採用するダウンサイジングエンジンの先駆け的な存在であったため、1.5Lターボが搭載されることそのものについては、あまり驚きはない。しかし、試乗してみてわかったのが、新しいDrive-Eパワートレーンの想像以上の実力の高さだった。
最大トルク25.5kg mという数値は、自然吸気エンジンで言えば2.5Lに相当するもの。ターボでありながらも、制御技術の巧みさによってそれを感じさせることもほとんどなく、ミドル級セダンであるS60の車体を、どの速度からもスムーズに加速させるのだからたいしたものだ。新開発6速ATとなったトランスミッションの効果は明らかで、静粛性となめらかな変速は、いいクルマに乗っているという実感を与えてくれた。
■インテリア/エクステリア写真[1]
情報やエンターテイメント、機能をコントロールする「センサス」は、運転中でも安全性を損なうことなく各種操作を行えるよう設計されている。T3でも質感は上級モデル同等。
スポーティセダンとして開発されたS60のインテリア。機能的でありながら、なおかつスカンジナビア的な癒しも感じさせるのが特徴。レザーはオプションで標準はクロスとなる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
コンパクトカークラスの低燃費を達成しながら、2.5Lエンジンに匹敵するトルクを提供する1.5LターボのT3エンジン。
ハイデッキスタイルを採用したことで、高さ方向に余裕を持たせたラゲッジ。後席は荷室から倒せる。
1580kgと軽量に仕立て上げられたボディは低燃費と優れた走行性能に貢献。自動ブレーキを含めた10種類もの先進安全機能「インテリセーフ10」を標準で装備する。
ボルボ S60 T3 SE(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4635×1845×1480mm |
---|---|
ホイールベース | 2775mm |
トレッド前/後 | 1590/1585mm |
車両重量 | 1580kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1497cc |
最高出力 | 152ps/5000rpm |
最大トルク | 25.5kg m/1700-4000rpm |
JC08モード燃費 | 16.5km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | ディスク |
タイヤ前後 | 215/50R17 |