新車試乗レポート
更新日:2026.03.31 / 掲載日:2026.03.31
【MINI クーパーSコンバーチブル】とっても贅沢な、大人のMINI【工藤貴宏】

文●工藤貴宏 写真●澤田和久、内藤敬仁
いきなり私事で恐縮だが、筆者が好きなクルマの方向性は3あります。
ひとつは小さくて軽いクルマ。
もうひとつは適度にパワフルなクルマ。
そしてオープンカー。
何を隠そう、世の中にその3つを兼ね備えるクルマはそう多くありません。そんな選ばれしクルマのひとつが今回紹介する「MINI クーパーSコンバーチブル」です。
MINIクーパーをオープントップで楽しむ贅沢

MINI(ミニ)は、おなじみ英国発祥のコンパクトカー。1994年にドイツのBMWが(ブランドを所有するローバーを)傘下に納め、「新生MINI」として初代モデルを世に送り出したのは2001年のことでした(日本発売は2002年3月2日【=ミニの日】)。
あれから四半世紀。MINIは2024年に3度目のフルモデルチェンジをして”第4世代“となり、EV(電気自動車)を本格的にラインナップに用意しながらも、従来通りのエンジン車もしっかり残しています。
ちなみに、4世代目モデルのラインナップにおけるポイントは全車が「MINIクーパー」となったこと。日本では「MINI」のことを「MINIクーパー」と呼ぶ人が多いですが、本来それは「MINI」のラインナップにおける高性能モデル「クーパー仕様」だけを指す呼び名。「MINIクーパーではないMINI」も存在したのです。

しかし、2024年からの第4世代ではラインナップがすべて「クーパー」と呼ばれるようになり、晴れて全モデルが「MINIクーパー」へと昇格したのでした。
さて、話をMINI クーパーSコンバーチブルに戻すと、ボディはMINIの基本である「ハッチバック」をベースに屋根を電動開閉式のソフトトップ化。全長は3880mmとかつてのMINIに比べると大きいですが、今どきの水準としては「十分に小さい部類」で間違いありません。
車両重量は約1.4トン。これもいまどきのモノサシでいえば「軽い」といえる範囲内。つまり筆者が好む「小さくて軽いクルマ」の条件は十分に満たしています。いいですねぇ。

そして「適度なパワフルさ」。MINI クーパーSコンバーチブルが積むエンジンは排気量2.0Lの4気筒ターボで、最高出力は204PS、最大トルクは300Nm。そして0-100km/h加速は6.9秒。……遅すぎず“速すぎず”でなんとも筆者好みのちょうどいい速さじゃないですか。アクセルを踏み込むと元気良く走り、かといって速すぎないこのくらいのパワー感がちょうどいいですよね。あまりに速すぎるとアクセルを全開にする楽しさをあまり味わえなくなってしまうので。
幌は走行中でも開閉可能

そしてオープントップは電動開閉式で、時速約30キロまでは走行中も開閉可能。筆者はこれまでの人生で3台のオープンカーを所有しましたが、クルマって屋根がないというだけでどうしてあんなに楽しくなるのか? ほど良い天気の日に、適度にパワフルな屋根開きのコンパクトカーでドライブなんてなんて幸せな時間。まさに“大人のおもちゃ”なのです。
ちなみにパワーユニットとしてはガソリンエンジンとEVが選べる現行型MINIですが、EVモデルにはコンバーチブルの設定なし。屋根を開けてドライブできるのは、ガソリンエンジン車だけの特権なのです。それもある意味自慢のひとつ⁉
ゴーカートフィーリングはそのまま、快適に走りが楽しめる

さて、走りはどうか。
しっかりとパワーがあり、MINIらしいやんちゃな感じは健在ですね。いわゆる「ゴーカートフィーリング」と呼ばれる、クイックなハンドリングが相変わらず。
ただ、ひさびさに乗って思ったのは、従来モデルよりもマイルドさを感じられるということ。といってもヤワになったというよりは、適度にしなやかになった。いわゆる「しっとりとした」という進化です。
おかげで乗り味もフラットライド感が高まり、疲れにくいし乗りやすい。カドは丸まったけれど、クルマとしての完成度は非常に上がったことを実感しました。
最高のセカンドカー。2人家族ならファーストカーにもなり得る

どんな人にオススメかといえば、まずはクルマ好き、ドライブ好きの人のセカンドカー。ドライブを楽しむためのクルマとして、とってもマッチングがいいです。1台所有とするならば、一人暮らしなら荷物をたくさん運ぶ日必要がある趣味を持つ人でなければ問題なし。ぎりぎり2人家族までなら対応できるでしょうか。

リヤシートを備えた4人乗りですが、とはいえファミリーカーとしては「それないに覚悟を持った人」でないとオススメはしづらいですね。
オープンの解放感は素晴らしい。そしてアクセルを踏み込めば元気いっぱいで気分が上がる。屋根を開けてのドライブの気持ちよさに全振りした、とっても贅沢なMINIといっていいでしょう。
フルオープンにしたときの後方視界が悪いのはご愛敬ということで。
