新車試乗レポート
更新日:2025.12.12 / 掲載日:2025.12.12
爆売れも納得。新型フォレスターで北海道を走る【竹岡 圭】

文●竹岡 圭 写真●スバル
旭川空港着陸に向けて降下し、雲の下へ降りた途端、目に飛び込んできたのは雪景色。先月来たときは、昼間はまだ半袖でも大丈夫だったのに、もう雪とはさすが北海道。ということは、今シーズン初のスノードライブが楽しめちゃう♪ と、ワクワクしながら、新型スバル・フォレスターに乗りこんで、いざスタート!
目指せ最北端の実験場! フォレスターで北海道をロングドライブ

ところが、いちばん雪があったのはひょっとして空港周辺なんじゃないか? というくらい、路肩には雪はあるものの、走行路面には雪がまったくありません。雪解け水でウェット路面状態での走り出しとなりました。
ちなみに今回の目的地は「スバル研究実験センター美深試験場」。美深と言えば、旭川よりかなり北に当たります。旭川には横浜ゴム、鷹栖にホンダ、士別にトヨタ、ダイハツ、ブリヂストン、名寄にダンロップ、剣淵にマツダetc…等々、この辺りはテストコースのメッカなのですが、その中でも美深はいちばん北。スバルのテストコースには日本最北端のテストコースに値するんですよね。
ここに来るのに降りた高速のインターチェンジも、最北端のインターチェンジと書いてありましたが、降りてからも結構北へ向かって走ったし……。
なんて聞くと、さぞかしスノードライブを満喫したかのように聞こえますが、実は北へ向かえば向かうほど雪はなくなり、路肩どころか周囲の景色にも雪はなくなり、完全なドライ路面ドライブとなりました。
ストロングハイブリッドで水平対向エンジンがさらに魅力的に!

というわけで、残念ながら今年初のスノードライブとはいかなかったわけですが、長距離ロングドライブの半分をストロングハイブリッドモデルで、半分をターボエンジンモデルでのドライブとなり、改めて両者の特徴が良く理解できたのはラッキーでした。
まず、今モデルから投入されるとのウワサを聞きつけて、待ち望んでいたユーザーが発売日にお店の前に列をなしたという、大人気のストロングハイブリッドモデルですが、ハイブリッドのシステムはトヨタがこれまで熟成させてきているシステムで、そこにスバルの水平対向エンジンを組み合わせたというカタチになります。

この水平対向エンジンとの組み合わせが、とてもよかったんです。まず、モーターはいきなりフル加速でき、その部分を補うカタチで、水平対向エンジンとのパワーの出方の相性が良いということ。さらに、水平対向エンジンはクルマの中でいちばん重たい部品となるエンジンの高さが低くなるので、クルマの重心も下げられるというメリットがありますが、電池を低い位置に搭載することで重心を下げる効果を持っているストロングハイブリッドと方向性が同じなため、これまたいい組み合わせだったんですよね。
というわけで、重量増を上手に生かしたエレガントスポーツ的な味付けになっているのがストロングハイブリッドモデルの特徴となります。そうそう、燃費も向上するというのも、水平対向エンジンを補うポイントとなりますね。




軽快さが印象的なターボモデル

もうひとつのターボモデルの方は、やはり車両重量が軽いために軽快な印象です。特に1.8Lターボモデルは頭周りが軽いのも功を奏し、回頭性が良くコーナリングが楽しくなるモデルなんですよね。ただ、もっとパワーが欲しいという声もあるということで、この声に対応するためか、少々エンジン特性が早開きな印象があり、キツイコーナーの立ち上がり等でグワッといきなりパワーが出るところは、もう少しマイルドに躾けてもいいように個人的には思いました。




とにもかくにも、両者ともに安定感は抜群なので、ロングドライブには打ってつけ。次回は、白銀のスノードライブを楽しみたいなぁ~、なんていう気持ちが強くなりました。
