新車試乗レポート
更新日:2018.10.24 / 掲載日:2009.05.29
トヨタ クラウンマジェスタ 試乗レポート
トヨタ クラウンマジェスタ 試乗レポート
試乗
フルモデルチェンジ
発表・発売/2009年3月26日
トヨタ
0800-700-7700
文●九島辰也 写真●小宮岩男
■スムーズで軽快さも持つ珠玉のV8 すべては最高級を求めて・・・
■ドライビング/ユーティリティ
法人需要が7割を占めるというマジェスタは、ある意味コンサバティブなクルマである。そのため、デザインは大胆な変更をせずに進化の度合いを見せなくてはならない。デザイナーにとっては難易度の高いクルマといえるだろう。そこで、見た目のイメージはそのままに、フロントマスクやリヤエンドを今どきのトヨタ車らしく仕上げている。そしてホイールベースを延長、全長は5m以下を維持している。
走り出して納得したのはそのボディ。驚くほど剛性を高めたV6クラウン並みのカタマリ感がある。しかも、得意の静粛性も評価に値するもので、走行中もリヤシートの乗員と小声で会話ができるほど静か。聞くところによれば、遮音材を効果的に使ったうえに、リヤ三面ガラスを厚くしたという。最近はガラスを薄くするのが当たり前だが、その逆ができるのもこのクルマが突き抜けているから。大衆車をベースとする考えとは明らかに違う。
エンジンは4.6L V8で駆動方式はFR、トランスミッションは8ATが搭載される。4WD車は4.3L&6ATという設定だ。実際に乗ったのは前者で、ちょっとしたワインディングをアグレッシブに走れるほどの資質を持っている。後席に人を乗せていたらそんな走りはしないだろうが、じつはそれがかなり軽快で好印象だった。もちろん、ハンドリングなどは後席の乗り心地を考え、クイックな味付けではない。が、それでもこの走りは恐れ入る。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ウッドパネルを前面に押し出し“和”を強調するインパネ。0.5mm厚さにカットされたウッドは表面に質感を出す工夫が施された。メーターは視認性の高い液晶を採用。
2つの本革と1種類のファブリックが用意されるシート地。一部グレードはヒーターのみならずベンチレーション機能付き。
ホイールベースが伸び足もとが広がったリヤシート。また今回は4シーターも設定され、リヤシートの居住性を高めている。
■インテリア/エクステリア写真[2]
乗り心地を重視した17インチのタイヤサイズ。全体のバランスを優先すれば18インチも似合いそう。アルミホイールは2タイプ設定される。
「これV8?」と思うほど軽快な4.6Lユニット。8ATを駆使すれば、大排気量車でも低燃費の走りが実現できる。パワーも静粛性も文句なし!
アメリカの高級車風だったリヤデザインもすっかりトヨタ色が濃くなった。そのためかセダンながらスポーティさも持つ。
クラウンマジェスタGタイプFパッケージ(8AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4995×1810×1475mm |
---|---|
ホイールベース | 2925mm |
トレッド前後 | 1545mm |
車両重量 | 1820kg |
エンジン | V8 DOHC |
総排気量 | 4608cc |
最高出力 | 347ps/6400rpm |
最大トルク | 46.9kg m/4100rpm |
10・15モード燃費 | 9.1km/L |
サスペンション前 | ダブルウイッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 235/50R17 |
全国メーカー希望小売り価格
トヨタ クラウンマジェスタ | 610万~790万円 |
---|
※北海道、沖縄地区は価格が異なる。