新車試乗レポート
更新日:2018.10.27 / 掲載日:2015.03.06
マツダ ロードスター 試乗レポート(2015年03月)
マツダ ロードスター 試乗レポート
事前試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/未定
マツダコールセンター
0120-386-919
文●森野恭行 写真●マツダ
■キーワードは原点回帰 人馬一体に磨きをかけた新型
4代目となるND型ロードスターの方向性はズバリ、原点回帰にある。RX-8との生産ラインの統合という制約もあり、NC型は大きく、重くなったが、ND型は努力の積み重ねにより初代NA型に迫る車重1トンを実現。100kgのダイエットは賞賛に値する。北米仕様は2Lだが、国内版の心臓は噂どおりに1.5L。アクセラ用とは異なる高性能版で、131馬力/15.3kg mの性能を持つ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
「守るために変えていく」がND型の基本理念。デザインやメカは大きく変わったが、マツダロードスターの方向性にまったくブレはない。今も絶賛されるNA型以来の小さく、軽いボディを実現し、最新のスカイアクティブ・テクノロジーを盛り込むことで、FRライトウエイトスポーツとしての魅力をさらに純化させたと考えてもいい。
2Lユニットを積み、17インチタイヤを装着したことで、自然と「速さ」の方向に振れた先代のNC型は、根っからのファンにとってはやや「らしさ」に欠ける仕上がりだっただけに、これはうれしい先祖返りだ。ボンネットを開けてついめでたくなる、専用ヘッドカバーを持つP5-VPSユニットを見ても、作り手のこだわりがひしひしと伝わってくる。エンジンの許容回転数は7500と高めで、新世代6速MTのフィーリングも良好。「使い切れるパワー」が1.5LのND型のカギで、速さではなく、操る快感をとことん追求する。
そして肝となるフットワーク。先代比15mm後方の13mm低い位置に、小型・軽量化を図った心臓を積むのだから、重量配分と重心の理想化が一段と進んだことがわかる。デュアルピニオン採用のラック式電動パワステの採用も注目点で「人馬一体」の走りを新たなステージに昇華させたという。
■インテリア/エクステリア写真[1]
パッケージは人間中心。3代目より20mm低く、やや内側に配置したシートを基本として、ステアリング、ペダル類、シフトレバーを理想の位置に置いた。質感も大幅に向上。
写真は左ハンドルだが、右ハンドル仕様も基本は変わらない。低い着座位置と振動絶縁性を両立させるため、ネットシートを新採用。荷室空間は圧縮されたが、納得できる容量は確保している。
■インテリア/エクステリア写真[2]
アクセラ用とは異なる高回転・高出力型のスカイアクティブG1.5で、プレミアムガソリンを要求する。サウンドの快感度も自慢だ。
プラットフォームもサスも新設計。理想のフットワークを求めた最適チューンが施されている。
全長は歴代モデルで最短。コンパクトなボディに、スポーツカーらしい精悍さや色気を凝縮させている。フロントフェンダーの峰やリヤフェンダーの絞り込みは、うっとりするほど美しい。
マツダ ロードスター(6速MT)※参考スペック
全長×全幅×全高 | 3915×1730×1235mm |
---|---|
ホイールベース | 2315mm |
トレッド前/後 | 1535/1560mm |
車両重量 | 1000kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 131ps/7000rpm |
最大トルク | 15.3kg m/4800rpm |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 195/50R16 |