新車試乗レポート
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2013.12.19
ボルボ V60 試乗レポート

すべてに磨きをかけたスポーティワゴンのお手本
2011年に日本に導入されたV60は、安全で高品位という従来のボルボの価値観に、スタイリッシュさやスポーティな運転感覚という新しい要素を積み重ねることで、ボルボのねらいどおり新しいファン層の獲得に成功した。2014年モデルとしてリファインを受けた新型の特徴は、ずばり継承と洗練だ。
継承とはつまり、従来好評だった部分を受け継いでいるということで、スタイリッシュなライフスタイルワゴンというキャラクターは受け継いでいる。その上で全方位に3年分の進化を遂げたというのが新型V60のざっくりとしたプロフィールとなる。
まず、ボルボが先鞭をつけた安全技術について。ミリ波レーダーとカメラで歩行者を検知する「ヒューマン・セーフティ」に、サイクリスト検知機能が追加されたことがトピック。ボルボは、2020年までに新しいボルボ車がかかわる自動車事故死傷者をゼロにすると目標に掲げているが掲げているが、その実現にまた一歩近づいたと言えるだろう。ドアミラーの死角をフォローするBLISも、従来のカメラ式からレーダー式へと進化。昼夜を問わず、後方から接近するクルマを警告するようになった。

今回試乗したのは、3.0L直6エンジンを搭載するT6 AWD。ラインアップのなかで上級グレードに位置するモデルということで、その走りの進化にも期待が集まる。まず印象的だったのが市街地でのマナー。235/40というファットかつ扁平な18インチタイヤにも関わらず、上質と表現できるほど乗り心地は良好。300馬力を超えるパワーを誇りながら、荒ぶることなく余裕と爽快感のある走り味は、4気筒モデルとの価格差を納得させられる完成度に仕上がっていた。これならば20万円高で設定される329馬力の公認チューニングバージョン「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」にも俄然興味がわいてくるというものだ。
文●GooWORLD 写真●内藤敬仁
問い合せ ボルボ・フリーダイヤル TEL:0120-55-8500
Detail Check
コックピット
コックピット
デジタル表示を「Elegance」、「Eco」、「Performance」の3種類のテーマから選択可能なメーターが新フィーチャー。ステアリングへのパドルシフトの採用もニュースだ。シンプルかつ上質なインテリアは居心地がいい。
インテリア
インテリア
サイドサポートの形状を見直した新形状のスポーツシート(フロント)は、適切なホールド性と乗降しやすさを両立。レザー表皮がしなやかで滑りにくいのも好印象だ。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
スタイリッシュなスタイルを採用しつつも、430Lと十分な荷室空間を確保。リヤシートは4対2対4の分割式で、助手席シートバックも前方に倒れるため、長尺物もしっかり積載できる。
エンジン
エンジン
最高出力304馬力の直列6気筒エンジンを横置きで搭載するT6 AWD。4気筒モデルでも十分な性能ではあるが、乗り比べると力強さやエンジン自体の質感に明らかなアドバンテージを実感。
主要諸元:ボルボ V60 T6 AWD(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4635×1865×1480mm |
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ホイールベース | 2775mm |
トレッド前/後 | 1580/1575mm |
車両重量 | 1800kg |
エンジン | 直6DOHCターボ |
総排気量 | 2953cc |
最高出力 | 304ps/5600rpm |
最大トルク | 44.9kg m/2100‐4200rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前後 | ディスク |
タイヤサイズ前後 | 235/40R18 |
全国メーカー希望小売価格(発表・発売 2013年8月 マイナーチェンジ)
V60 T4(6速AT) | 399万円 |
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V60 T4 SE(6速AT) | 429万円 |
V60 T6 AWD(6速AT) | 559万円 |
Body Color
□クリスタルホワイトパール ■エレクトリックシルバーメタリック ■パワーブルーメタリック ■エンバーブラックメタリック ■ブラックサファイヤメタリック □アイスホワイト |