新車試乗レポート
更新日:2018.11.06 / 掲載日:2012.05.11
BMW 5シリーズ(2011年~) 試乗レポート
BMW 5シリーズ(2011年~) 試乗レポート
試乗
【追加グレード】
発表・納車開始/2011年10月26日
BMWジャパン/0120-55-3578 (2011年10月)
■BMWらしいハンドルの切れ味に4WDならではの行動範囲をプラス
欧州Eセグメントのプレミアムステーションワゴン、BMW5シリーズツーリングに昨秋2モデルが追加。ラインアップが強化された。4WDモデルとして登場したのは535i xDriveツーリングで、BMW独自の電子制御フルタイム4WDを搭載。FRの535iツーリングと同じく、エコカー減税に適合する環境性も備える。550iツーリングは、4.4LV8ツインターボ(407ps・61.2kgm)を搭載するトップモデルだ。
■ドライビング/ユーティリティ
試乗したのは535i xDriveツーリング。4WD化によって50kg増えた車重は2トンに達するが、3L直噴ツインスクロールターボにとって、それはたわいもない差だ。なにしろ驚異的な過給レスポンスによって、4LV8に匹敵する最大トルクをたったの1200rpmから発揮。さらにZF製の8ATがステップATの自然さとCVTなみの滑らかさで、それを理想的に引き出す。
xDriveは前40:後60のトルク配分を基本とし、FRに近い旋回性と4WDならではの駆動力を両立。さらに、走行状況によって前0:後100~100:0まで最適に制御される。前輪に駆動系の振動は皆無。乗り手は4WDを意識することなく、その恩恵に与ることができる。
ただし、FR車に標準のインテグレイテッド・アクティブ・ステアリング(4輪操舵)は非搭載。とはいえ、BMWらしいハンドリングの切れ味はもちろん損なわれていない。ドライビング・パフォーマンス・コントロールを備えれば、アクセルやシャシーの味付けを「スポーツ+」から燃費指向の「ECO PRO」モードまで切り換え可能。4WD車としては、オフロードの急勾配を下る際に頼もしいヒル・ディセント・コントロールを装備する念の入れようだ。
4WDの搭載で行動範囲を広げた535i xDriveツーリングは、アクティブな魅力を高めた万能のプレミアムワゴンと言えるだろう。
■インテリア/エクステリア写真[1]
すべてのスイッチやディスプレイがやや運転席に向けられたインパネは、人間工学に基づくBMWの文法どおり。10.2インチのHDDナビを備えるiDriveを標準装備する。
3L直噴ターボにはエンジン・オート・スタート/ストップ機能も搭載。縦置きの直列6気筒が味わえるのは、今やBMWだけだ。
運転席・助手席ともに8ウェイ電動シートやシートヒーターが標準。高級感あふれるダコタ・レザー・インテリアも標準装備。
■インテリア/エクステリア写真[2]
荷室は通常でも560Lの大容量で、後席には4対2対4分割を採用。ガラスハッチやトノカバーの自動昇降システムも備える。
2WDとの識別点は、xDriveのエンブレムと左ハンドルのみ。ビルトインタイプのスタイリッシュなルーフレールを標準で備える。
18インチのランフラットタイヤとアルミホイールを装備。リヤサスにはセルフレべリング機能付きエアサスが標準となる。
535i xDriveツーリング(8AT) 主要諸元
全長×全幅×全高 | 4915×1860×1490mm |
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ホイールベース | 2970mm |
トレッド前/後 | 1600/1625mm |
車両重量 | 2000kg |
エンジン | 直6DOHCターボ |
総排気量 | 2979cc |
最高出力 | 306ps/5800rpm |
最大トルク | 40.8kgm/1200~5000rpm |
JC08モード燃費 | 11.2km/L |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | インテグラル・アーム |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 245/45R18 |
全国メーカー希望小売り価格
セダン | 610万~1040万円 |
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ツーリング | 640万~1070万円 |
グランツーリスモ | 878万~1132万円 |