新車試乗レポート
更新日:2018.10.06 / 掲載日:2014.10.31
トヨタ プロボックス/サクシード 試乗レポート
トヨタ プロボックス/サクシード 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/平成26年9月1日
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部(2014年9月)
■仕事をするひとの強い味方が走りのレベルアップを遂げた
いま求められる安全性を盛り込むため、プラットフォームのフロント&センター部分を一新したプロボックス/サクシード。その上で、ミッションを4速AT&5速MTからCVTに変更し、インパネまでを全面変更したのだから、改良の規模はフルチェンジに匹敵する。なら、12年ぶりの大改良の成果は、走りにも表れているのだろうか?
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
乗ってすぐに進化を感じたのは、快適度が大きく向上した乗り心地。試乗は積載100kgの状態で行ったが、突き上げ感、あおられ感ともマイルドで、商用バンとしては良質な乗り心地を実現している。加えて、日常の取り回し性(電動パワステを新採用)や操安性のレベル向上も実現したのだから、フロントフレームやサスを変え、全体のシャシーセッティングを見直した効果は大きい。また、横滑り防止装置の全車標準化も見逃せない。
動力性能や静粛性については、大きくものをいうのはCVTの採用。エンジン改良を施した1.5Lの出来もいいが、さらに好印象だったのは新世代の1NR型を搭載する1.3Lモデルだ。1.5L(FF用)が109馬力/13.9kgm、1.3Lが95馬力/12.3kgmと、確実な性能の差があるのだが、1NR型は回転フィールが軽快で、サウンドがスッキリ。しかも、実用域のレスポンスとトルクに優れるため、スペックから想像する以上に気持ちのいい走りを提供してくれるのだ。
操縦性に関しては、正直限界は低めで、アンダーステアが明確。フル積載など過酷な使用も考慮し、安定性&安心感重視のしつけを踏襲する。その上で、タイヤの14インチ化やサス改良により、走りのしっかり感を高めたのが新型の見どころだ。電動パワステのフィールもまずまずで、走りの完成度は「ワゴン」としても通用するレベルにある。
■インテリア/エクステリア写真[1]
一新されたインパネはいい意味で徹底してビジネスライク。1L紙パック飲料やスマホの収納を確保し、ランチや簡単なデスクワーク時に活躍する収納型テーブルまでを備える。写真はGL(1.5L・2WD)。
疲労軽減のため一新された前席。腰から背中にかけてのホールド感に進化を感じる。後席はクッションが薄く、背もたれも立っているが、大人2人が十分座れるスペースを持つ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
2人乗車時の荷室空間は、長さ1810mm、幅1420mm、高さ935mmと広々。床面が低くフラットなため、積載性はとても優秀だ。
新搭載の1NR-FE型1.3Lユニット。CVTとの相性もよく、軽快な走りと高い経済性を実現する。
改良を機に、リヤオーバーハングが短めのプロボックスのものにボディを統合。フロントマスクは一新されたが、リヤはコンビランプのデザインが変更されたのみで、イメージは変わらない。
1.3L GL(CVT)
全長×全幅×全高 | 4245×1690×1525mm |
---|---|
ホイールベース | 2550mm |
トレッド前/後 | 1485/1465mm |
車両重量 | 1090kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1329cc |
最高出力 | 95ps/6000rpm |
最大トルク | 12.3kg m/4000rpm |
JC08モード燃費 | 17.6km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トレーリングリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 155/80R14 |
価格
プロボックス | 131万7600円~179万8691円(全グレード) |
---|---|
サクシード | 143万7382円~179万8691円(全グレード) |