新車試乗レポート
更新日:2020.04.03 / 掲載日:2014.10.24
スズキ ワゴンR/ワゴンR スティングレー 試乗レポート
スズキ ワゴンR/ワゴンR スティングレー 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/2014年8月25日
スズキ 0120-402-253
文●森野恭行 写真●編集部(2014年8月)
■クラストップの燃費性能を実現したSエネチャージと熟成した走り
軽ハイトワゴンの燃費競争をリードする「リッター32.4km」を叩き出したのが、Sエネチャージを搭載する新型ワゴンRだ。核となるメカは、発電機(回生も行う)と始動用モーター、アシストモーターの3役をこなすISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)だが、その効果のほどは?改良の成果は予想以上だった!
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
「S(スーパー)」がついたエネチャージの進化は、密な情報を表示できるようになったエネルギーフローインジケーターを観察すれば一目瞭然だ。回生効率の向上(30%改善)はもとより、モーターによるアシスト(2.2馬力/4.1kg mと出力は限られたもの)がエンジン負荷を減らして、燃費効率をより高める働きをしていることがわかる。
でも、よりわかりやすい改善点は、エンジン再始動のタイムラグが短縮(0.4→0.3秒)され、同時にノイズと振動が大幅に低減されたこと。加えて、従来型で気になった、アイドリングストップ作動後の意図しない再始動の問題(カックンブレーキを防ぐためにペダル踏力を抜くとエンジンがかかってしまう)も、ブレーキストロークセンサーの採用により解決されたのだから万々歳だ。
そう、Sエネチャージ搭載のFZとスティングレーXの走りは、驚くほど洗練度や快適性を向上させている。で、その驚きの中には、操舵後の戻りの動作が自然になった電動パワステも含まれる。全体にフリクションが低減された印象で、操舵に対する動きは素直かつリニアに進化。それが、運転の安心感や気持ちよさのレベル向上につながっているのだ。新型の注目点は、2.4km/L改善されたモード燃費値やリフレッシュされた外装だけではない。走り味の熟成にぜひ注目してほしい。
■インテリア/エクステリア写真[1]
メーターパネル右にエネルギーフローインジケーターを配置。回生、モーターアシスト、エンジン再始動など、Sエネチャージがさまざまな場面でいい仕事をこなすことがわかる。
ルーミーで使い勝手のいいキャビンもワゴンRの大きな魅力。FZはライトグレー内装を採用し、上質かつ清潔感のあるムードを演出する。後席は左右独立スライド機構も装備する。
■インテリア/エクステリア写真[2]
「32.4km/L」を実現した要のメカはISG。エンジンの後ろ側に配置され、ベルトを介して発電、回生、モーターアシストを行う。
専用のブルー加飾リヤコンビランプが後ろ姿の洗練度を向上。押し出し感を高めたマスクも目を引く。
グリルやフロントバンパーを新造形とし、存在感をさらに高めたスティングレー。Sエネチャージ搭載のXは、ヘッドライトとリヤコンビランプにブルー加飾を加えて、クールな印象を強調する。
スズキ ワゴンR FZ(CVT)
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1660mm |
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ホイールベース | 2425mm |
トレッド前/後 | 1295/1290mm |
車両重量 | 790kg |
エンジン | 直3DOHC+モーター |
総排気量 | 658cc |
エンジン最高出力 | 52ps/6000rpm |
エンジン最大トルク | 6.4kg m/4000rpm |
モーター最高出力 | 2.2ps/1000rpm |
モーター最大トルク | 4.1kg m/100rpm |
JC08モード燃費 | 32.4km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | アイソレーテッドトレーリングリンク |
ブレーキ前/後 | ディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 155/65R14 |
価格
ワゴンR/ワゴンRスティングレー | 107万8920円~171万6120円(全グレード) |
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