新車試乗レポート
更新日:2020.01.07 / 掲載日:2013.09.13
ダイハツ ムーヴ(2010年~) 試乗レポート
徹底的な効率化が実現したリッター27.0kmの“TNP”
徹底的な効率化が実現したリッター27.0kmの“TNP”
「TNP」という印象的なCMどおり、5代目ムーヴのいちばんのウリは低燃費。23.5km/Lが最高だった先代ムーヴに対し、新型は25.0km/Lを実現。またエコアイドルと呼ばれるアイドリングストップ装着車は27.0km/Lと、現在軽自動車トップに輝いているのだ。
ドライビング / ユーティリティ
ここまでの低燃費を実現したのには、エンジンやCVTなどのブラッシュアップは言うまでもなく、全体で35kgもの車両の軽量化と、LEDランプの採用などによる電気系統の負荷軽減が効いている。とはいえ軽の場合、「カタログ燃費がよくても実用燃費が大幅に違ったりするから……」と言われたりしがちだが、今回は実用燃費も先代に比べ3%向上させたのがポイント。燃費のよさを実感できるのだ。
その一方で力強さも忘れてはいない。とくにターボモデルはパワフルなうえに静か。加速時のエンジン回転数の上昇を抑え、アクセルワークに応じた音圧にセッティングしたというのが功を奏しているようすだ。そのうえで、白から青に変化することでエコドライブを教えてくれるメーターや、冷暖房制御など、積極的に省燃費に貢献する機能も満載なのがうれしい。
幅広い層がターゲットのため、ハンドリングは落ち着いたもの。デザインも先代同様ワンモーションフォルムが採用された、奇をてらわないスタイルだが、ルーフトップの位置を前方へ持ってくることで室内の広さはさらに向上。またAピラーが細くなり、視界性能もアップしている。
ポケットエリアもさらに充実がはかられ、とくにラゲッジルームの深底のアンダーボックスには、サッカーボールが丸々1個入ってしまうほど。またラゲッジの前後長の調整、つまり後席のシートスライドがラゲッジ側からもできるようになり、利便性も向上している。かゆいところに手が届く1台なのだ。
インテリア / エクステリア写真
ダッシュボードの位置が低く抑えられたため、先代よりかなり視界がアップ。左右方向へ広々と演出されている。小物入れの容量も増えて便利に。
より燃費をよくするための工夫が盛り込まれたエンジン。アクセルを踏んだ量に比例する、リニアな加速感もポイント。
ターボエンジンはパワフルさから生まれる余裕がポイント。CVTとのマッチングもよく、静粛性も高い。
インパネシフトと合わせ、左右ウォークスルーが可能なベンチシートを採用。日常使いにはとても便利。
アイドリングストップした時間が表示され、どれくらいエコに貢献したかがわかる。かわいらしい葉っぱのアイコンもイイ。
精悍なスタイリングのムーヴカスタム。ターボ搭載のRSは、FFが16インチ、4WDが15インチのアルミホイールを装着する。
主要諸元・価格
ムーヴ Xリミテッド(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1620mm |
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ホイールベース | 2455mm |
トレッド前/後 | 1305/1295mm |
車両重量 | 850kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 658cc |
最高出力 | 64ps/6400rpm |
最大トルク | 9.4kg m/4000rpm |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前 | Vディスク |
ブレーキ後 | ドラム |
タイヤサイズ前後 | 165/55R15 |
全国メーカー希望小売り価格:112万~161万1000円