新車試乗レポート
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2015.02.27
ダイハツ ムーヴ 試乗レポート
ダイハツ ムーヴ 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2014年12月12日
ダイハツ工業株式会社 お客様相談室
0800-500-0182
文●森野恭行 写真●編集部
■大きくレベルアップした品質と軽の枠を超える走りの上質感
6代目となるムーヴの見どころは、なんと言っても大きく向上した質感。開発者は、内外装は言うに及ばず、走りの質の向上にもとことんこだわったという。それを物語るのは、ダウンサイズを考える普通車のユーザーを本気で取りに行く戦略だ。軽を超えた存在感と充実度を誇るカスタム・ハイパーの新設がそれを象徴している。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
乗ってまず驚くのは、エンジン透過音やロードノイズが抑制され、とても静かになったこと。余裕のトルクを活かしてエンジン回転を抑えられるターボは無論のこと、自然吸気モデルも常用域の静粛性は十分に満足できるレベルにある。サスやボディの入念な改良により、乗り心地のゴツつきやブルブル感も大幅に低減されたから、全体の快適性がレベルアップしたと言っていい。
加えて、フットワークも大きく進化。ストローク感がよく、接地性に優れるサスと、滑らかかつ自然な操舵フィールを実現した電動パワステはとくに光るところだ。スポーティサスに15インチ55タイヤを組み合わせるカスタムRSハイパーだけでなく、14インチ65のエコタイヤを履くXでも確かな高速安定性と正確なハンドリングを実現しているのだから、新型ムーヴの実力は本物だ。
欲を言えば、中立から1cmほどの初期応答のラグと、やや抜けた印象の手ごたえ感を改善してほしいが、その点は開発陣も認識している。きっと、熟成の過程で手が入れられることだろう。
いずれにしても新型ムーヴには、上級車から軽への乗り替えを検討するユーザーの心を惹きつける魅力が数多く詰め込まれている。走りの安心感と快適性・・・クルマの根幹の成長は、「軽もここまで来たか」と感心させられるほどのものだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
広がり感を表現したインパネデザインは、リラックス気分の運転に貢献する。最新モデルだけに、質感も軽のトップレベルだ。とくにカスタム・ハイパーは豪華な仕立てとなる。
ハイトワゴンらしい高度な広さと使い勝手が自慢。ホールド感に優れたフロントシートや、十分な荷室長を確保したラゲッジも大いに注目できる。全体に「格」が上がった印象。
■インテリア/エクステリア写真[2]
ターボで27.4km/L(JC08モード)の燃費値はクラストップ。CVTの改善、静粛性の向上も光る点で、走りがグッと磨かれた。
新設のハイパーは、カスタムのさらに上級の位置づけ。専用のグリルやリヤコンビランプなどを採用。
ホイールアーチ部に立体感をもたせ、全体の塊感を表現している。押し出し感の強いカスタムに対して、ノーマルのムーヴはシンプル&クリーンなイメージだ。明るいボディ色がよく似合う。
ダイハツ ムーヴカスタム RS ハイパーSA(CVT)
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1630mm |
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ホイールベース | 2455mm |
トレッド前/後 | 1305/1295mm |
車両重量 | 850kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 658cc |
最高出力 | 64ps/6400rpm |
最大トルク | 9.4kg m/3200rpm |
JC08モード燃費 | 27.4km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 165/55R15 |
価格
ダイハツ ムーヴ | 113万4000~179万2800円(全グレード) |
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