輸入車
更新日:2021.06.04 / 掲載日:2021.06.04

メルセデス・ベンツ特集/進化するメルセデス・ベンツ

Sクラスの外観

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年7月号の内容です)
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。

メルセデス・ベンツの勢いが止まらない! 誰もが知るこのブランドの歴史は約130年におよび、これまで自動車業界に数々のイノベーションを起こしてきた。基本的な走行性能はもとより、さまざまな状況を考慮した高い安全性、長時間ドライブでも疲れない優れた快適性など、今日のメルセデス・ベンツを印象づける魅力は多岐におよび、事実そのバックボーンがあるからこそ、多くのユーザーに支持され続けているのだ。この孤高なブランドは、今どこへ向かおうをしているのか。最新情報をベースに探っていきたい。

Sクラスのインテリア

[新しいインテリアが目指すものとは?]新型Sクラスから採用が始まった新しいインテリアは、生体認証を標準装備するなど、新世代のメルセデス・ベンツを象徴している。同時に、乗り手をワクワクさせるところが凄い!

[NEW MODEL CLOSE UP/S-Class]世界のリーダーを魅了し続けるSクラス

Sクラスとホテルのロータリー前のイメージカット

メルセデス・ベンツ S 500 4MATIC long(ISG搭載モデル)AMGライン(9速AT) ●全長×全幅×全高:5320×1930×1505mm ●ホイールベース:3215mm ●車両重量:2200kg ●エンジン:直6DOHCターボ ●排気量:2996cc ●最高出力:435ps/6100rpm ●最大トルク:53.0kgm/1800-5800rpm ●新車価格:1293万円~1724万円(全グレード)

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。


世の中には数多くのラグジュアリーサルーンがあるが、世界のVIPがこぞって選択する車種となると、途端にそのモデルが絞られる。そして、登場から50年近くの間、常に選ばれ続けているのが、Sクラスなのだ。最新モデルの見どころを紹介しよう!

メルセデスブランドの源流はSクラスといえる

 初代Sクラスの誕生は1972年。W116をベースにしたのがそれで、“Sクラス”の呼称が始まった。来年で50周年だから何かお祝い事がありそうだ。誰もが憧れるフラッグシップモデルだけに、ブランドとしても抜かりはないだろう。Sクラスはメルセデスの根幹となるモデルで、それ以前のタイプ220やポントン、縦目のテールフィンなどの流れを汲む。要するにこのブランドの源流はこのクルマなのだ。
 そんなSクラスが7代目に進化した。発表は昨年9月で、日本では今年1月に販売をスタートしている。目玉は後席左右のエアバッグ、ヘッドアップディスプレイと連動するAR(拡張現実)ナビゲーション、後輪を操舵する4WS、格納式ドアハンドルなどなど。ヘッドライトも片側130万画素の解像度を持つデジタルライトを採用し、対向車や歩行者を幻惑することなく最大限の視野を確保してくれる。
 エクステリアはキープコンセプトながら新しさをきっちりアピール。現行CLSから始まった“センシュアルピュリティ(官能的純粋)”をテーマに仕上げた。無駄なキャラクターラインを必要としない面構成がそれだ。チーフデザインオフィサーのゴードン・ワグナーが提案したデザイン言語である。
 インテリアではなんといっても大型のモニターが目に入る。テスラ以来の衝撃だ。テスラ、ボルボに続く縦型は操作に加えてナビの作動時に恩恵がある。進路が縦方向に表示されるのでとにかく見やすいのだ。Sクラスの特徴でもあるリアシートにも座ってみた。シートのコントローラーは取り外し可能のガジェット型モニターで行う。シートヒーターやリクライニングもそうだし、マッサージパターンも豊富に用意される。
 エンジンは2種類あり、ガソリンの3L直6ターボと同排気量ディーゼルの直6ターボとなる。ギアボックスは共に9速ATで駆動方式は4MATICという組み合わせ。ただ、ガソリンエンジンには48Vリチウムイオンバッテリーが搭載される。いわゆるマイルドハイブリッドというやつだ。モーターのサポートで省燃費をディーゼルに近づけようという算段であろう。
 4WSが採用されているのもニュース。高速域では同位相、街中など低速域では逆位相する仕組みだ。よって大きなボディでも軽快さが生まれるし、取り扱いやすさを感じる。試乗では一般道でUターンを試したが、ステアリングを切る角度に対して思っていた以上に小まわりがきく。この辺の優位性は高い。
 というのも、Sクラスには当然スタンダードボディとロングボディがあるからだ。法人需要の多いロングホイールバージョンはリアの居住性を担保しながら運転が楽になる。ショーファードリブンとしてのニーズはさらに高まるだろう。
 そんな新型Sクラスだが、じつはまだまだ書ききれないほどトピックスは多い。フラッグシップモデルだけに最新技術満載なのだ。AMGもマイバッハもある。その意味でもSクラスを知ればメルセデスの近未来がわかるだろう。ステイタスを含めこのクルマはそんなポジションにあることは間違いないのだ。

Profile
自動車ジャーナリスト
九島辰也
ファッションや旅にも造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでは、アメリカ、ドイツ、イギリスと各国のクルマを乗り継いでいる。

Sクラスのリアカット

Sクラスのインテリア(運転席から)

大型モニターが中央におさまるダッシュボード。ハイテクもそうだが、クルーザーの内装をヒントにウッドやレザーを豪華に仕上げている。

Sクラスのシート

シートヒーターからマッサージまで備わる高級シート。ロングのコンフォートパッケージでは助手席が前にスライドし、リア用のオットマンも備わる徹底ぶり。

[NEW MODEL CLOSE UP/EQA]市場拡大のキーとなる100%BEVの高完成度

EQAの外観

2021年 メルセデス・EQ EQA250(電気式CVT) ●全長×全幅×全高:4465×1835×1625mm ●ホイールベース:2730mm ●車両重量:1990kg ●総電力量:66.5kWh ●定格出力:80kW ●モーター最高出力:190ps /3600-10300rpm ●モーター最大トルク:37.7kgm/1020rpm ●新車価格:640万円

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

日本市場ではEQCに続く第二弾として上陸したEQA。サイズはもちろん、EQCと比べると価格も抑えられたことにより、今後メルセデス製BEVの拡販させる切り札になる予感!

長年のクルマづくりのノウハウが活きている

EQAのリアカット

 Sクラスを頂点とするオーセンティックなモデル構成と、GLSをリーダーとするSUVが今日のメルセデスを支えているが、近未来柱になるであろうモデル群がすでに待機している。それがEQシリーズ。内燃機関を必要としない100%の電気自動車だ。
 このシリーズは、すでにEQCが販売されているのはご存じのとおり。そして、今回ここで取り上げるEQAが販売を開始。さらにはEQSやEQBがワールドプレミアムされ市場導入の準備に取り掛かっている。つまり、3つ目の柱としてのラインアップの構築が急がれているのだ。これはBEVと呼ばれる100%の電気自動車が主流になるヨーロッパでは大事なことだ。法規制からもメインストリームになるのは確実視されている。ただ、カーボンニュートラルの視点から世界のすべてのマーケットでBEVがメインになるわけではないのを覚えておいてほしい。日本では既存の内燃機関を採用するe-Fuelが中心になるであろうから、BEVはあくまでも選択肢のひとつと考えるのがよさそうだ。
 では新型EQAに話を移そう。このクルマはGLAをベースにつくられたEQシリーズの末っ子に当たる。既存のモデルの派生といってもそもそもGLAのプラットフォームはそれを見越して設計されている。
 パワーソースのレイアウトはモーターをフロントアクスルに、フロア下に2層構造のリチウムイオンバッテリーを敷き詰める。蓄電容量は66・5kWh。航続距離は422km。100kWまでの日本の急速充電にも対応する。また、回生ブレーキを積極的に活用し回生エネルギーをうまく使用している。ステアリング上のパドルシフトは5段階で強度を変えられるそうだ。シフトダウンでエンジンブレーキを使うような走りが楽しめる。その辺のフィーリングは期待して間違いないはずだ。
 というのも、先にリリースされたEQCをテストドライブしたかぎり、メルセデスはEQシリーズを内燃機関のクルマのようなフィーリングに仕上げている。いきなりトルクが立ち上がり、スイッチオンでドーンと加速するのではなく、リニアなアクセルワークに対し気持ちよく加速していくよう躾けているのだ。ガソリン車やディーゼル車から乗り換えても違和感なくスッとドライブできる。そのテイストがEQシリーズというわけだ。もちろん、まだステアリングを握っていないので確実とはいえない。そこは試乗でき次第詳しくレポートしたいと思う。
 ところでEQAのグレードだが、すでに販売を開始したEQA250の他に、2つのグレードがヨーロッパで設定されたというニュースが飛び込んできた。EQA300 4MATICとEQA350 4MATICだ。その名前からもわかるようにリアアクスルにもモーターを積んだAWDである。そして数字は出力の違いでEQA250の190馬力に対し、それぞれ228馬力、292馬力というパワーを叩き出す。
 ということで、近未来グローバルでメルセデスの屋台骨になるであろうEQシリーズからしばらく目が離せない。ラインアップは拡大し、人気者になる日は近い気がする。

EQAのインテリア

キャビンのユーティリティはGLAですでに保証済み。リアシートも床は少々高くなるが、しっかり使えるのがうれしい。それにリアシートをたためばカーゴスペースも広大だ。

EQAの安全装備イメージ

EQシリーズ用には最新の安全装備や快適装備が設定される。デジタル表示で充電状況も見られ、すでにお馴染みのMBUXを採用。ナビゲーションなど広い範囲で使える。長距離で注意力低下を知らせてくれるのも◎。

EQAのエンジン

通常エンジンが収まる場所にはモーターやコンバーター、補器類が設置される。エンジンよりも低く積めるのもメリットだろう。EQA250はFWDとなる。

EQAの充電プラグ

自宅のAC200Vが使えるのは当然のこと日本のCHAdeMO方式にも対応するのでSAでの急速充電が可能。90kWタイプであれば約45分で80%充電できる。

[MERCEDES-EQの世界]電気自動車時代のフラッグシップEQSの全貌に迫る

EQSのイメージ

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
メルセデスの電動化ブランド「EQ」。その頂点に位置する新型モデル「EQS」が2021年4月についに世界初公開された。次世代メルセデスを牽引する新型車の全貌に迫る。

あらゆる領域で最高を目指したフラッグシップ

 ついにEQブランドのフラッグシップであるEQSがアンベールされた。メルセデスにとって「S」の名前が特別な意味を持つことは言うまでもなく、EQSがどのような仕上がりなのか興味はつきない。
 特徴はまず、「ワン・ボウ・デザイン」と命名された、弓のようなワンモーションのスタイリングだろう。テールゲートを持つハッチバックで、610~1770Lという広大なラゲッジを備える。
 室内も先進的だ。3つの有機ELディスプレイをまるでひとつのディスプレイのように表現したインフォテインメントシステム、各種センサーによってドライバーや乗員の状態や好みを学習し、快適な状況を作るAIシステムなど、Sクラスを凌駕する内容を盛り込んだ。
 メカニズムはプラットフォームレベルから新設計で、高性能モデルにはツインモーターを用意。700馬力を超える最上位モデルも投入予定。充電についても力が入っており、最大200kWの急速充電システムに対応。これにより、最大で15分以内に300kmの走行に必要な電力を充電可能となっている。
 まさに、電動化時代の最強ラグジュアリーモデルが誕生した。

EQSの外観

EQブランドに共通するヘッドライトとグリルが一体化したスタイルを受け継ぎつつ、進化したデザインを採用。全長は5.2mとSクラスに近い。

EQSの空気抵抗実験風景とエクステリアのデッサンイメージ

ダッシュボードに広がるハイパーディスプレイ

EQSのインテリア

 インテリアのハイライトは、ハイパースクリーンと呼ばれるモニターシステムだ。3つの液晶画面がまるでひとつのモニターのようにデザインされていて、長さは141cmに達する。操作は音声などに加え、AI技術により運転手の嗜好を読み取りシステムが提案を行う。

EQSの後席

EQSの充電シーンと走行イメージ

EQSでは充電を加味したルート検索機能を搭載。また、充電ケーブルを差し込むだけで充電が開始され、決済が行われる機能も備わるという。

新型EVプラットフォーム「MEA」の説明図

新型EVプラットフォーム「MEA」を採用。グレードにより、モーターはリアモーターのみのモデルとツインモーターによる4WDが用意される。WLTP基準による最大航続可能距離は770km。

[MERCEDES-EQ EQB]上海モーターショーで「EQB」を世界初公開

EQBのイメージ

 日本でも販売を開始したEQAに続き、EQBの存在も明らかになった。EQBは、ベースモデルであるGLBの車体骨格を活用しながら、バッテリーEV化したもので、ガソリンモデルにあった3列目シートの存在も確認できた。こちらの日本導入も期待できそうだ。

EQBのリアカットとインテリア

早ければ年内導入も! 王道を行く新型「C-Class」

新型Cクラスの走行イメージ

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
メルセデスの基幹車種であるCクラスが本国でフルモデルチェンジ。日本導入は未定だが、ここでは現時点で公開されている情報をもとに新型Cクラスがどのような進化を遂げたのかを紹介する。

デザイン、機能ともにまさに「プチSクラス」

新型Cクラスのリア

逆三角形のテールランプなどまさに「ミニSクラス」といった新型Cクラスのエクステリア。ボディラインはあくまでもシンプルに、面構成の美しさで勝負している。

 新型Sクラスが日本に導入されたことで、いよいよ間近に迫ってきたのがCクラスのフルモデルチェンジ。
 本国ではすでに発表済みで、日本にも今年中に上陸すると思われる新型Cクラスについて、現時点で判明している情報をお伝えする。
 まずボディサイズ。本国で発表された数値によると、全長×全幅×全高は4751×1820×1437mmで、現行モデルと比較すると全長が65mm、全幅が10mm拡大したのに対して、全高は9mm低くなっている。一方でホイールベースは2865mmと25mm延長され、後席スペースの拡充にあてられているという。
 パワートレインはすべて直4+48Vマイルドハイブリッドで、ガソリンが1.5Lターボと2Lターボ、ディーゼルが2Lターボ。今後PHEVモデルの追加も予告されている。
 インフォテインメント機能も一新された。操作系は縦長の液晶モニターに集約され、タッチ操作と音声認識がメインとなり、従来のコントローラーは廃止となった。
 Sクラスに従いながらも、独自のスポーティテイストを漂わせる新型Cクラス。導入が今から楽しみだ。

新型Cクラスのインテリア

インテリアもエクステリアと同様にSクラスで採用された最新デザインを取り入れている。縦長のインフォテインメント用液晶ディスプレイはその象徴だ。一方でSクラスよりもスポーティな仕立てとなっており、そこはCクラスならでは。

ワゴン版も同時に登場

 Cクラスとして史上初めてセダン版とワゴン版が同時に登場した。写真をご覧になっておわかりのとおり、スタイリッシュかつ荷室容量にも配慮したデザインで、こちらも人気モデルとなりそうだ。

売れ筋SUVモデルの秘密を探る

文と写真●ユニット・コンパス
GLAからGLSまでSUVモデルのラインアップを完成させたメルセデス。なかでもコンパクトクラスの人気は高く、新車販売の大きな柱となっている。ここでは、最新SUVの魅力をそれぞれ紹介しよう。

それぞれの個性が際立つメルセデスのSUV

 メルセデスの新車ラインアップで人気を博しているSUVモデル。その秘密は、大きさや価格だけでなく、ユーザーニーズをしっかりと掴んだ商品企画にある。
 デザインはどれもSUVらしく、そのうえでGLAは街中での使いやすさを重視し、GLBは3列シートを備え、GLCはオールラウンダーとしての優れたバランスを備える。
 さらにいずれのモデルも音声認識タイプのインフォテインメント「MBUX」を搭載。メルセデスの「いま」を存分に味わえるのも魅力だ。

GLB

GLBの外観

 2020年にGLAと同時に登場したブランニューモデルのGLB。こちらの特徴は、スクエアなシルエットと、それを生かした3列シートのパッケージング。コンパクトSUVで、ピープルムーバーとしても活用できるマルチな才能が人気だ。

GLBのリア、インテリア

GLC

GLCの外観

 SUVにおけるCクラスの立ち位置にあるGLC。つまり、サイズ、性能、使い勝手のすべてがバランスよく、どのようなライフスタイルにもマッチする。2019年のマイナーチェンジで対話型インフォテインメント「MBUX」も搭載した。

GLCのリアとインテリア

GLA

GLAの外観

 第2世代となったGLAは、初代モデルに比べて全幅と全高をアップさせたことで、よりSUVらしいプロポーションに進化。それでいて走りの軽快感は初代以上で、まるでコンパクトカーのように運転しやすい。

GLAのリアとインテリア

[モデル末期で買い時到来!?]C-Class中古車購入ガイド

Cクラスの走行イメージ

メルセデス・ベンツ Cクラス(2014年~)

文●ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、メルセデス・ベンツ
価格と走りのバランスに優れ、多くのユーザーを魅了してきたメルセデスの中核モデルがCクラス。最近は登場から時間が経過し、中古車として買いやすくなっている。今回はボディタイプ別のCクラス中古車について掘り下げ、最新の中古車情報をお届けしたい。

 大きすぎず、小さすぎないジャストサイズのメルセデスがCクラス。伝統的なFRのシャシーを持ち、洗練された走りは現行型も健在だ。日本で発売されたのは2014年で、すでに7年近く経っている。しかし、度重なる改良や充実した安全装備により、今でも古さを感じさせないのが魅力だろう。
 バリエーションも豊富で、セダンの場合はガソリン、ディーゼル、PHEVと幅広く選べる。また、より強力なパワーを求めるユーザーにはAMGが用意されるのも恒例だ。
 中古車市場に目を向けると、物件が充実していて手が出しやすい。現在はどの年式も偏りなく物件が揃うが、特に目立つのは2016年式。この年式なら平均価格はおよそ280万円と手頃である。なお、2018年にはマイナーチェンジが行われたが、これ以降は平均価格が380万円とやや高めとなっている。
 グレード別では、「C200アバンギャルド(AMGライン含む)」が豊富で、平均価格はおよそ280万円。一方、ディーゼル系はそれよりやや高め。PHEVはほとんど流通していない状況である。

グレード別物件比率

グレード別物件比率の円グラフ

エンジン別に見ると、ガソリンエンジンが中古車の大部分を占めている。なかでも多いのが2L直4ターボを搭載した「C 200」系である。

[セダン]メルセデスの哲学が存分に味わえるCクラスのスタンダード

Cクラスの3面イメージ

中古車参考価格帯:150万円~530万円(※14年~21年 AMGを除く)

Cクラスのインテリア

撮影車両は「C 200 アバンギャルド AMGライン」。赤いレザーシートとブラックのインパネという組み合わせで、高級感とスポーティさを両立している。

Cクラスの操作系イメージ

COMANDシステムは手元操作ができ、使いやすい。またステアリングでも各種操作が可能。各部にレザーがあしらわれ、高級感を一層高めている。

Cクラスの荷室

荷室容量は455Lと、クラスのなかで標準的な広さ。また、リアシートを倒すことでさらに使い勝手が高まる。

Cクラスのエンジン

C 200系は2L直4ガソリンターボを搭載。最高出力は184馬力、最大トルクは30.6kgm。後期型は1.5Lターボになる。

[AMG]2モデルから選べるAMGバージョン

  • C 43 4MATIC

    中古車参考価格帯:360万円~670万円(※16年~21年 AMG 43系のみ)

    C 43 4MATIC
    63系ほど過激な性能は不要だが、街中で気持ちのよい走りがしたいユーザーに向けた43系のAMG。367馬力の3LV6ターボを搭載する。63系とは異なり、こちらは4WDとなるのも特徴だ。

  • C 63

    中古車参考価格帯:470万円~1040万円(※15年~21年 AMG 63系のみ)

    C 63
    Cクラスの最上位に位置するのが「63」シリーズ。「C 63」と「C 63 S」が用意され、どちらも4LV8ターボを搭載する。前者は476馬力、後者は510馬力を発揮し、後輪を駆動する。

[カブリオレ]肩の力を抜いて走りたいメルセデスのオープンカー

Cクラス カブリオレの走行イメージ

中古車参考価格帯:370万円~570万円(※16年~21年 AMGを除く)

 2016年に登場したCクラスカブリオレは、電動開閉式のソフトトップを備えた4シーター・カブリオレ。肩肘張らず、ゆったりとした気分で乗りたいチョイスである。ただし全体的に物件は乏しく、現在でもやや買いにくい状況。エンジンは1.6Lターボ(改良で1.5Lターボに変更)、2Lターボを搭載。平均価格は438万円と、セダンに比べて少し高めの相場状況となっている(AMGを除く)。

Cクラス カブリオレのインテリア

ベースはCクラスなので、リアシートには大人も乗車可能。フルオープンにすれば開放感が満点だ。

Cクラス カブリオレのスイッチ類

シートポジションも細かく調整可能で、快適なドライビングをさらに高めてくれる。センターコンソールにはルーフの開閉を行うスイッチも配置される。いずれもハイクオリティな質感。

快適&気軽に楽しめるオープンエアドライブ

Cクラス カブリオレのエアキャップやエアスカーフ

 多層構造のソフトトップを採用し、クローズド時の遮音性を高めている。時速50km以下なら走行中でも約20秒で開閉可能。一部仕様ではエアキャップやエアスカーフで快適性もアップ。

[ステーションワゴン]ライフスタイルの幅が広がるステーションワゴンという選択

Cクラス ステーションワゴンの走行イメージ

中古車参考価格帯:180万円~560万円(※14年~21年 AMGを除く)

 伸びやかなデザインが特徴のCクラスステーションワゴンは、セダンに次ぐ物件数を誇る人気モデル。走りはCクラスセダンに近く、遜色ないドライビングが可能。相場はセダンとほぼ同じで、グレードは1.6Lターボを積んだ「C 200」系が中心となる。こちらの平均価格は約310万円。ステーションワゴンでもディーゼルが選べ、平均価格は約410万円となっている。

セダンに準じたインテリアデザイン。後席のゆとりもあり、快適なロングドライブが楽しめる。レザーシートの質感も高く、所有欲を満たしてくれる。

Cクラス ステーションワゴンの荷室

フラットなフロアと広い開口部、ワンタッチで倒せる後席バックレストなど、使い手のことを考えた設計。最大で1480Lもの荷室容量を誇る。

[クーペ]エレガントかつスポーティなCクラスの花形モデル

Cクラス クーペの走行イメージ

中古車参考価格帯:240万円~510万円(※14年~21年 AMGを除く)

 現行型Cクラスのクーペは、先代よりも丸みを帯びたボディと、セダンとは異なるリアデザインが特徴。派生モデルとは思えぬ美しさが見どころである。物件は、セダンやワゴンほど多くはないものの、十分に探せる量が流通する。AMGを除く全体の平均価格は約360万円で、新車時からかなり安くなっている。グレードは、1.6Lターボを搭載した「C 180」系が充実している。

Cクラス クーペのインテリア

よりスポーティな雰囲気のクーペは、走りを楽しみたいユーザーのベストチョイス。メルセデスらしい重厚感とスポーティさを備えたインテリアだ。

Cクラス クーペの横長リアコンビランプ

クーペとカブリオレは横長リアコンビランプを採用し、リアまわりの造形もグラマラスな印象。このデザインはメルセデスのクーペで共通のテイスト。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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