輸入車
更新日:2024.12.05 / 掲載日:2024.12.05

ヨーロッパの一流ブランドが魅せる完成度 2024年デビューの“良識的”定番3モデルとは

2024年デビューの良識ある定番モデル|2024年輸入車業界を賑わした5つのキーワード[Keyword-1]|

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2025年1号「2024年輸入車業界を賑わした5つのキーワード」記事の内容です)

ここで紹介する新型モデルは、どれもがコロナ騒動の逆風のなか開発されたモデルたち。その苦難を感じさせない完成度の高さに、一流ブランドの実力を感じずにはいられない。

迷ったら定番モデルが失敗しない輸入車選び

 今年リリースされたクルマのなかで、カーガイであれば当然のごとくチェックしているモデルがある。それがいわゆる定番モデル。ここでピックアップするメルセデス・ベンツ EクラスやBMW 5シリーズなどがそれだ。齢五十路以上であればなおさらだろう。この2台に関しては定番中の定番というか、自動車業界のベンチマークと言っても過言ではない。
 その理由は彼らの歴史が物語っている。そもそもたくさんあるラインアップのひとつではなく、メルセデスで言えばEクラスとSクラス、BMWなら3シリーズと5シリーズがブランドの基礎を築いた。戦後これらの始祖となるモデルが生まれ、こういったモデルにバトンタッチし、発展していったのだ。まさに重要な産物。
 とはいえ、そこからの進化というのも忘れてはならない。セダンを中心に広がってきたボディタイプだが、いまやSUVなしでは語られない。そこで今年登場したなかで新世代の定番モデルとしてフィーチャーしたいのがVW Tクロスである。
 このクルマは、言うなればポロのSUV版。ハッチバックの定番ポロの背を高くしたようなモデルだ。なので、サイズはまさに日本にドンピシャ。人気は高く販売も好調だ。いわゆるBセグメントに位置するそれは日常使いの四番バッターといった存在となる。
 ということで、今年新しくなった定番をチェック。これを選ぶのはコンサバな人? いやいや良識ある大人といったほうがしっくりくる。

プロフィール:自動車ジャーナリスト 九島辰也
ファッションや旅にも造詣が深い自動車ジャーナリスト。これまでアメリカ、ドイツ、イギリスと各国のクルマを乗り継いでいる。

[フォルクスワーゲン Tクロス]サイズと価格で市民権を得た実力派

 2020年の日本発売から3年連続で輸入SUV登録台数ナンバーワンになったモデルがこれ。そしてそれが今年10月初のマイナーチェンジを行った。セールスポイントとなるサイズはそのままに安全装備を充実させ内装も質感を高めた。パワーソースは1L直3DOHCのみで、最高出力は116馬力を発揮する。グレードは装備と装飾違いの3種類。TSIアクティブとTSIスタイル、それとTSI Rラインだ。

センターモニターは当然メータークラスターも全面液晶でデジタルコックピットと呼ばれる。シンプルな内装だがインターフェースは最新。
コンパクトサイズながらリアにはドアがあり、3名掛けシートが備わる。大人2名なら余裕。そのシートは60対40の分割可倒式で積載性を十分確保する。

[メルセデス・ベンツ Eクラス]メルセデスの主力モデルは隙なしの優等生ぶり

 今年1月にフルモデルチェンジが発表された新型Eクラス。W212型後期、W213型とヒットしたモデルだけに注目度は高い。定番モデルの象徴としてEクラスからEクラスへ乗り継ぐユーザーは多いからだ。新型のハイライトは電動化。プラグインハイブリッドと内燃機関をメインにしたマイルドハイブリッドでラインアップは構成された。また、ライト類で個性を出すなど新しさもアピールする。

インテリアで目につくのは助手席一体型ディスプレイ “MBUXスーパースクリーン”。全モデルにオプション設定される。シートも高級感満載。
セダンといえどもスタイリングはボンネットが長くリアがシュッとしていて、見るからにスポーティな印象を与える。パワーソースは3種類から選択。
Bピラーより後を作り替えたステーションワゴン。後方へ行くとルーフは下がってくるので、セダン同様スポーティである。パワーソースは2種類。

[BMW 5シリーズ]BEVもラインアップするビジネスエクスプレス

 昨年後半に発表され今年からデリバリーが始まった5シリーズ。自身初となるBEVやマイルドハイブリッド車をラインアップする。5シリーズとしては8世代目で、約7年ぶりのフルモデルチェンジだ。また今年2月にはツーリングを発表。こちらも日本導入初となるBEVや“クリーンディーゼルエンジン+マイルドハイブリッド+四駆システム”といったツーリング初の設定が目白押しとなる。

モニター画面が運転席に向くBMWらしくドライバーオリエンテッドなダッシュボードを有する。またシートやトリムなどは高級感が高い。
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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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