新車値引き情報
更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.02.25
X氏の値引き大作戦 ルーミーから28.8万円引き!
むちゃぶりにセールス氏、絶叫! 他店はぜんぶ断ってください!! 驚愕の高取り実質50万円超!!!
【プロローグ】 奥さんの愛車タントカスタムを購入してから14年が経ちました。走行距離こそ4万8000kmと少ないですが、近ごろ、なんだか変な音が聞こえてきます。
X「この音、やばいよな」
妻「だよね」
X「修理に出すとけっこうカネかかるかも。そろそろ買い替えたほうが利口だな」
妻「やっぱ、そうだよね」
X「買い替えるなら今でしょ! 4月から長女と長男が進学するからこの先大きな買い物は厳しくなるよな」
妻「じゃ、X氏に応募してみてよ。採用なら思い切って買い替えることにしようよ」
X「よっしゃ!」
すぐさま熱い思いを書いて応募したら、見事に採用! 1年半前、自分のヴェルファイアを買ったときに続いて2度目のX氏が決定しました。
本命はルーミー。主に通勤の足として使用するクルマなのですが、奥さんいわく「オプションを盛り盛りにして自分好みに変えたい!」。
事前に電卓を叩いてみたら、総額250万円は楽勝に超えてしまいました。予算は200万円なので高過ぎる!
かといって、買い替えが決まってルンルン気分の奥さんに「オプション、禁止!」とは言えません。ここはひとつ趣味は値引き交渉の自分が頑張るしかありません(笑)。
【11月28日(日)】 電話で予約してからスズキへ。担当についたのは女性セールスさん。
ソリオとスペーシアの両方とも試乗。ステアリングを握ったのはもちろん奥さんです。
試乗後、商談開始。
X「なるべく安く買いたいので、付属品はナビとフロアマット、サイドバイザーの必要最低限に絞ります」
セ「わかりました。値引きはソリオが10万円、スペーシアカスタムが5万円です」
X「ソリオは支払い総額239万円になってますね……完全に予算オーバーです。メンテナンスパック(6万円)が計上されているのでこれを削っても230万円を超えてしまいます。なんとか200万円に近づけてもらえませんか?」
セ「え、200万円ですか」
X「ルーミーも有力候補に挙がっているんですが、僕としてはソリオに頑張ってもらいたいと思っているんです」
セ「トヨタと競合ですか……ちょっと相談させてください」
しばらくして戻ってきた。
セ「スペーシアは上乗せできませんが、ソリオは5万円アップの15万円引きにします」
X「……う~ん……」
セ「決めていただけるなら225万円にはできると思いますが、このあたりが限界です」
逆算すると、値引きは約18万円。これではまったく買う気になりません。
なお、損得勘定をわかりやすくするため当初は「下取り車なし」でいきます。また“オプション盛り盛り”も「商談が煮詰まってから持ち出す」作戦を採ることにします。
次の店へ向かう途中、
X「どっちにするの? 軽? それともコンパクトカー?」
妻「やっぱりコンパクトカー! 乗り心地が全然違うからね」
この時点で、早くも軽自動車は脱落。今後はルーミーとトール、ソリオの3車に絞って交渉することにします。
ダイハツに到着。トールに試乗したあと、商談をスタート。
セ「車両本体の値引きは無理なんですが、只今、キャンペーンをしてましてディーラーオプション8万円分が無料になるんです。でも、お客様の場合、オプションを7万円分しか付けていないので値引きは7万円ってことになります。さらに端数を切って支払い総額は219万円、これでどうですか?」
X「完全に予算オーバーです」
セ「ディーラーオプションが少なく、下取り車もなしってことになるとこれ以上の上乗せはできないんです」
なんだかセールスさんのノリがよくない。深追いはしないで引き上げることにしました。ダイハツは渋いと聞いていましたが、想像以上でした。
ソリオに試乗したあと「ルーミーしか眼中になし!」という感じだった奥さんの気持ちが大きく揺らいでいます。乗り心地と内装の質感は「ソリオのほうがいい!」とのこと。いつもなら初志貫徹なのですが、めずらしく悩んでいます。
ソ ソ ソリオですか、敵は! たったひと言で11万円UP!!
【12月5日(日)】 自分一人でトヨタA店へ。ルーミーの値引きなしの総額は約226万円。
セ「私が出せる限界は15万円引きです。なので、支払い総額は211万円になります」
X「実は、奥さんが『ルーミーか、ソリオか?』で悩んでます。どちらにするかは値段しだいなので頑張ってください」
セ「相手はやっぱりソリオですか……わかりました! 年内に決めていただけるなら支払い総額を205万円……いや、思い切って200万円にします!」
たったひと言で11万円も下がった! だから値引き交渉はやめられません(笑)。
これで200万円に到達しましたが、奥さんが希望する“オプション盛り盛り”にしなければならないので、この程度で満足はしていられません。
セ「奥様によろしくお伝えください。決めていただけるなら、まだ頑張らせてもらいます」
その足で経営の違うトヨタB店に向かいます。担当セールスさんはとても丁寧で親切。こういう人は期待できます。
セ「Xさん、支払い総額を200万円にしましょう!」
いきなり約28万円引き! やはり期待通りの人でした。
セ「ところで、今日乗って来られたヴェルファイアはどこで買われたんですか?」
X「トヨタC店です」
セ「だったら、C店にも行きますよね?」
X「ルーミーが本命になれば行くと思いますよ。今はソリオと悩んでるんで、どうなるかわかんないですけど……」
セ「ルーミーが本命になったら、うちに後出しさせてもらえないですか? 私は最後まであきらめませんから」(笑)
X「いますぐ限界を出してくれませんか? でないと、奥さんはソリオを選んじゃうかも」
セ「Xさん、奥の手は取っておかせてください」(笑)
我が家に戻って、奥さんに今日の結果報告をしました。
妻「トヨタはかなり安くなりそうね。ソリオは225万円で限界みたいなこと言ってたから、やっぱりルーミーかな。兄弟車のトールもあるけど……」
X「ダイハツは1社しかないので厳しいけど、トヨタは近くに4社あるので同士討ちに持ち込めばまだまだいけるよ」
妻「じゃ、見た目と値段を優先してルーミーの勝ち!」
【12月12日(日)】 夕方、夫婦揃ってトヨタD店へ。
妻「ねえねえ、あのクルマ、カッコいいね」
X「ん? どれのこと?」
妻「あの黒のクルマ!」
セ「あっ、ライズですね。いま人気のSUVです」
妻「あれもいいな♪」
X「マジで言ってんの?」
妻「マジ!」
なんだが雲行きがおかしくなってきました。妻の瞳に♡が浮かんでいます。自分はSUVが好きなので、反対はしませんけど……問題は値段です。
セ「では、ライズも見積り出しますか?」
X「お願いします。ハイブリッドは高すぎて無理なので、ガソリンのZでお願いします」
どちらも10万円引きで、ルーミーの支払い総額は216万円、ライズは225万円。
セ「お時間をいただければ、上司に相談してきます」
X「いくらでも待ちますよ」
こっちも相談です。
X「ライズみたいな形は好きじゃないと思ってたけど?」
妻「カッコいい! モデリスタのエアロ付けたらキマるよね」
X「めちゃ高くなるぞ」
妻「得意の値引き交渉でなんとかしてくれるんでしょ」(笑)
セールスさんが戻る。
セ「お待たせしました。ルーミーは210万円、ライズは205万円にします」
逆算するとルーミーは値引き 16万円、ライズは……おおっ、値引き30万円!
3日目の交渉を終了。
もう限界、赤字の域に入ります。でも、帰すわけにはいきません
【12月19日(日)】 ルーミーか? それともライズか? 一週間、奥さんは悩みに悩みましたが結局、ルーミーに落ち着きました。“見た目”と“使い勝手”を考えての決定だそうです。
いよいよ温存してあったトヨタC店(自分のヴェルファイアを購入した店)を加えてルーミー同士の争いに持ち込む作戦を展開します。トヨタC店の担当さんにはヴェルファイアを購入後、1年の間に二人のお客を紹介しています。どちらもとんでもない値引き額を出してくれているので、今回の大本命です。彼には事前に「奥さんがルーミーを買うかもしれない。そのときはよろしく」と伝えてあります。
なお、今回から下取り車を出すことにします。先日、複数の買い取り専門店に査定してもらったところ、どこも数万円の値段でしたが、1店だけ「すぐに引き渡してくれれば10万円で買い取る」とのこと。“14年落ち”のタントに予想外の高値が付いたのですが、通勤に使っているので納車前(ルーミーの納期は3~4か月)にクルマを引き渡すことはできません。
まずはD店へ。奥さんは用事があるので自分一人です。
X「ライズはやめてルーミーにします。ディーラーオプションを追加して下取りも出すことにしました。新たに見積もりを出し直してください」
提示してきた条件は車両本体と付属品から24万円引き、下取り3万2000円です。
X「これからトヨタを3店まわります。この数字だとたぶん負けてしまいますよ」
セ「上司に掛け合ってきます」
10分後、値引き30万円、下取り7万円を提示。「これが限界」とのことでした。
続いてトヨタA店へ。D店の条件を伝えると、
セ「いくらをご希望ですか?」
X「支払い総額210万円が最低ラインですね」
セ「相談してきます」
しばらくして、奥から店長さんが出てきました。
店長「210万円は正直、無理です。本部に掛け合ってなんとか212万円にしました」
内訳は値引き36万円、下取り5万円とのこと。
店長「引き続き頑張らせてもらって210万円を切ることができるようになったら連絡します」
この金額を持って大本命のトヨタC店に乗り込みました。
セ「今回もうちで買っていただけるように頑張ります!」
一発回答で支払い総額207万円を提示してきました。
X「さすがですね。A店は212万円を出すのにも店長さんが苦労していました」
セ「Xさんを相手に普通の数字なんて出せませんよ。どこよりも安いはずです。これで決めてください!」
X「実は、ほかのトヨタさんが『どうしても“後出し”させてくれ』って言っているんですよね。このあと、その店へ行く予定なんです」
セ「え~、うちが最後じゃないんですか……けっこう厳しい数字、出しちゃったんですけど……」
X「またまた冗談を。これが限界なわけがないですよね?」
セ「じゃ、Xさん、お願いがあるんですけど……」
X「なんですか?」
セ「次のトヨタのあとって、ご予定、ありますか?」
X「いや、何にもないです」
セ「もし可能であれば奥様と二人でもういちど来店していただけませんか?」
X「大丈夫だと思いますけど」
セ「では、とりあえず、うちは205万円としておきます」
X「あれ? 200万円が飛び出すと思ってたけど……」
セ「200なら、この場で決めていただけますか?」
X「“やった!”って言って、次の店に行きます」(笑)
セ「Xさん、ほんと、お願いします! いくらなら決めてくれますか? ほかの店へ行くの、めんどくさいでしょ?」
X「ちっともめんどくさくはないですよ」
セ「Xさん、むちゃな数字でもいいですよ。この場で即決の数字、おしえてください!」
X「そこまで言うならしょうがないな……190万円!」
セ「え~、むちゃですよぉ」
X「むちゃでいいって言ったじゃないですか」(笑)
セ「……言いましたね……わかりました。相談させてください」
奥に引っ込んで、しばらくしてから戻ってきました。表情は疲れ切っています。
セ「お待たせしました。再度のお願いになるんですが、これ以上は金額のことは言わないでください。どうやってもこれ以上は無理なんで……」
ん?? どういうこと??
セ「Xさん、他店はぜんぶ断ってください! 190万円でやらせていただきます!」
X「……」
言葉が出ません。(絶対にできるわけがない)と思っていた数字が飛び出しゃいました。
セールスさんが不気味な笑顔でこちらを見ています。
X「わかりました。約束なのでほかは断ります。じゃ、奥さんを連れてきますね」
急転直下、トヨタC店での契約がほぼ決定してしまった。
自宅に戻って奥さんに報告。
妻「えっ、190万円! そんなに安くなったなら、もっとオプション、付けれるね♪」
X「え~、まだ付けんの?」
妻「予算は210万円くらいって考えていたんで、これも付けよう、あれも付けよう♪ あとはお願いします」
もう好きにしてください。
トヨタC店を再び訪問。
セ「奥様、お久しぶりです。今回もありがとうございます!」
妻「まだ決まったわけじゃないですよ。どうせ買うならってことでモデリスタのエアロとかを盛り盛りにしたら予算を大きく超えちゃいました。だから買わないって選択肢も残ってますからね」(笑)
セ「できる限り頑張ります!」
追加分を含めたディーラーオプションは56万3868円!
X「どれも奥さんとしては必要らしいんで削れませんよ」
セ「え~と、追加のオプションを含めて支払い総額は217万円になります」
X「こちらの予算は210万円なんですけど……」
セ「もう限界です。これ以上引いたら赤字の域に入ります」
X「わかりました。こちらも妥協して5万円、負担します。215万円でいきましょう!」
セ「ご夫婦お揃いで来ていただいたのですから、このまま帰すわけにはいきませんね。215で上司に掛け合ってきます」
ドキドキしながら待ちます。
セ「Xさん、なんとか店長の決裁取ってきました。これからもよろしくお願いします!」
注文書に記載された最終的な値引き条件は車両本体とメーカーオプション13万7500円/付属品56万3868円から28万7526円引きでしたが、なんと下取り額は34万9430円! 14年落ちのタントカスタムに“超”破格値が付いていました。セールスさんいわく「値引きをこれ以上増やすわけにはいかないので、下取り額で調整しました」。
なお、納期は3か月程度かかりますが、下取り額は納車までキープしてもらえます。
今回も気持ちよくサインすることができました。
購入データ
TOYOTA ルーミー
カスタムG
From愛知県
トータル値引き 28.8万円
値引き採点 5
車両本体とメーカーオプション13万7500円/付属品56万3868円から28万7562円引き。下取り車は買い取り専門店の最高額が10万円だったので高取り分を含めれば50万円引き超!