新型車比較・ライバル車対決
更新日:2024.10.28 / 掲載日:2024.10.25
新型「スペーシアギア」ってどんな車?群雄割拠のスーパーハイト軽を比較!
ここ最近の軽自動車のトレンドは、スーパーハイトワゴンだ。1700mm以上の全高にスライドドアを備え、広大な室内空間を確保しているのが特徴。子どもなら車内で立てるほどの室内高は、子育て層を中心に支持されている。また、近年はスーパーハイトワゴンをベースとした派生車も人気だが、なかでも注目すべきは先日フルモデルチェンジを受けたばかりのスズキ スペーシアギア。こちらはスペーシアをSUV風に仕立てたモデルで人気を博している。今回は、新型スペーシアギアを紹介しつつ、アウトドア向けのライバルモデルにも触れてみたい。
新型スペーシアギア、どこが進化した?
スズキの軽スーパーハイトワゴンのスペーシアをベースに、個性的な内外装に仕立てたSUV風モデルがスペーシアギア。初代は2018年12月に発売され、アウトドア好きのユーザーから注目を集めた。今回紹介するのは2024年9月にフルモデルチェンジを受けた2代目。新型のキーワードとなるのは「アウトドアライフ」で、日常の行動範囲のなかでもアウトドアを楽しんでほしいという「10マイルアドベンチャー」をコンセプトにしているのが特徴だ。
具体的にはヘッドランプガーニッシュ、メッキブロックのフロントグリルを採用し、ひと目でスペーシアギアとわかるデザインに仕立てられたこと。一見すると先代モデルと見間違うほどのキープコンセプトだが、フロントグリルを中心に力強さが増して、オフローダーのような印象を受ける。タイヤは14インチを装着。また、ボディカラーの多くはルーフカラーとのツートーンになっているものが多く、ポップに仕立てられるのも魅力。ライフスタイルやファッションセンスで選ぶのも楽しそうだ。
インテリアは、シート表皮が歯車やタイヤパターンをイメージしたデザインとなっており、遊び心に溢れているのも注目点だ。また、シートは撥水加工がされているほか、砂や泥汚れに強いラゲッジフロアを採用しているから、汚れた荷物もガンガン積み込んで問題なし。後席にはマルチユースフラップを採用し、フラップの位置や角度を調整することでオットマンとしても使用できたり、積雪地方ではありがたいステアリングヒーターも標準装備され、レジャーにぴったりの仕様となっている。
パワートレインは、従来モデルと同じく全車マイルドハイブリッドが搭載され、自然吸気とターボの2機種で構成されている。燃費性能(WLTCモード)は自然吸気で23.9km/L、ターボは21.9km/Lに向上した。総じていえるのが、2代目スペーシアギアは正当進化。遊び心あふれる軽スーパーハイトワゴンがほしいなら、おすすめ度が高い1台なのは間違いない。新車価格帯は195万2500円~215万7100円。
【ライバル①】ミラクルオープンドアの利便性が高い「ダイハツ タントファンクロス」
スペーシアの最大のライバルであるダイハツ タントにもSUV風のバリエーションが存在する。それが2022年10月に発売されたタントファンクロス。タントがベースなだけあり、最大のセールスポイントでもあるミラクルオープンドアを採用。ピラーレスの大開口ドアは、驚くほど乗降性が高くて便利。小さな子どもはもちろん、お年寄りにもやさしい。小さな子どもであれば傘を差したまま車内に乗り込めるし、大きな荷物も横からスムーズに積み込める。また、スペーシア同様こちらもツートーンカラーが設定され、ボディカラーを選ぶのも楽しい。ターボ車のタイヤはスペーシアギアよりもワンサイズ大きい15インチを装着(自然吸気は14インチ)。
パワートレインは自然吸気とターボ両方が設定され、WLTCモード燃費は前者が21.9km/L、後者が20.6km/Lを実現。マイルドハイブリッドのスペーシアギアと比べるとやや燃費は不利な数値となっている。ただしスマートアシストなどの基本的な先進安全装備はしっかり盛り込まれているし、撥水シートや防水加工シートバック、さらには夜間の積み下ろしで役立つラゲッジルームランプ、USBソケットなどの便利なアイテムも装備されるので、アウトドアにもぴったりだ。新車価格は177万6500円~202万4000円。
【ライバル②】クルマがカフェテラスに? 内装にこだわった「ホンダ N-BOX ジョイ」
いま軽スーパーハイトワゴンで注目されているのが、ホンダ N-BOX ジョイ。2024年9月にN-BOXシリーズに追加されたばかりの新グレードだ。N-BOXとの違いは、なんといっても専用デザインのインテリア。全体的にチェック柄で統一された室内はまるでリビングのようにリラックスできる空間。シートは撥水加工のファブリック素材を採用しており、濡れたものや汚れた荷物も気軽に積み込める。後部座席をだいぶダウンするとテラスのような空間が生まれ、アウトドアシーンでゆったり過ごすのも楽しそう。フロア後端のアンダーボックスは約18Lもの容量が確保されており、ちょっとした荷物の収納にも便利。
こちらもパワートレインは自然吸気とターボが設定されており、WLTCモード燃費は自然吸気が21.3km/L、ターボが20.2km/Lと、燃費性能はこのクラスの標準レベル。先進安全装備のホンダセンシングは、アクセル踏み間違いによる急加速を抑制する機能など、豊富なアイテムが盛り込まれているのも心強い。新車価格帯は184万4700円~226万500円と、ライバル車よりやや高め。
【ライバル③】レジャーでオフロードを走るなら「三菱 デリカミニ」
最後に紹介するのは、2023年5月に発売された三菱デリカミニ。こちらは、兄貴分のデリカD:5を彷彿とさせるタフなルックスで、ライバルと比べて一番SUVに近い佇まいなのが見どころだ。軽スーパーハイトワゴンゆえ、助手席側電動スライドドア(イージークローザー付き)が装備され、広い開口部とゆとりの室内高で使い勝手は抜群。それに加え、グリップコントロールやヒルディセントコントロールを標準装備するなど、悪路に強いのは三菱らしい味付け。さらに4WD車では、大径タイヤと専用開発のショックアブソーバーが装着され、オフロード性能が高いこともデリカミニのアピールポイントとなっている。
パワートレインは、自然吸気とターボを設定。4WD車にはパワートレイン問わず15インチのアルミホイールが標準装備されるのもトピック。WLTCモード燃費は自然吸気が20.9km/L、ターボが19.2km/Lと、クラスの標準レベルとなっている。新車価格帯は183万7000円~210万7600円。
メーカーごとに異なる特色のライバル車。あなたのお好みは?
スズキ スペーシアギアが新しくなり、新世代スーパーハイトワゴンが今まで以上に注目されている昨今。アウトドア向けという付加価値を備えたことで、実用性プラスアルファの魅力を持つモデルが増えている。スペーシアギアのライバル3モデルはいずれもここ最近登場したばかりのニューモデルで、メーカーごとに異なる特徴がある。その中でも今回一新されたスペーシアギアは、マイルドハイブリッドによる低燃費とタフな見た目が魅力。また、ライバル車も個性的なモデルが揃っているので、このジャンルに選択肢が増えたのは嬉しいところ。
ほかにもこんな記事が読まれています
ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。