新型車比較・ライバル車対決
更新日:2023.06.20 / 掲載日:2023.06.20

国産SUVのコスパ優等生対決! ハリアー vs CX-60/CX-60 vs CX-8

クルマは初めてというビギナーから、酸いも甘いも噛み分けたベテランにいたるまで、SUVはもはや外すことができないカテゴリー。ここでは国産車の中から注目すべきモデルをピックアップ。ライバル比較によって各車の特徴を明らかにしていく。

●文:川島茂夫

TOYOTA ハリアー vs MAZDA CX-60

リーズナブルに楽しめる知られざるコスパ優等生
 ハリアーはプレミアム感をセールスポイントとしているが、それを比較的安価に提供していることも魅力のひとつ。ガソリン2ℓNAのFF車で約313万円という設定はなかなか破格で、悪路を走る機会はないがハリアーのラグジュアリーな雰囲気を気に入っているユーザーにも無駄の少ない選択が可能。ラグジュアリーな雰囲気に対してコスパが高い。

 CX-60は上級クラス向けに新たに開発されたFRプラットフォームが売り。ロングノーズプロポーションなどFFプラットフォーム車にはない雰囲気を備えているが、内装まわりのプレミアム感の演出は他のマツダ車と同手法。上級仕様車の本革内装は1ランク上のモデルとも互角に戦える。それでいてエントリーグレードは300万円を切る価格に設定するなど、こなれた価格設定も売りとしている。

 内装質感のバランスの良さは若干ハリアーが勝るが、趣味趣向に合わせた幅広い選択肢が選べることは互角。ミドルSUVの懐の深さを理解できるモデルたちだ。

TOYOTA ハリアー

●価格帯:312万8000~620万円
ガソリン車も市街路や高速巡航では余力感のあるドライバビリティを示すが、HEVに比べるとさすがに余力感は薄め。特に高速域の加速だと余裕はあまりない。
ベーシックなSは、シートがプレーンなファブリック地になり、パネルやトリムの加飾レベルも控えめ。上級グレードと比べると物足りなさを感じるかも。

MAZDA CX-60

●価格帯:299万2000~626万4500円
直6ディーゼルターボ車は標準設定という位置付けだが、エンジンフィールの滑らかさもあって、ファントゥドライブの魅力も上々。乗り心地が少し硬めだが、スポーティ視点でも選びたくなる一台だ。
ベーシックなS系グレードは、基本レイアウトこそ上位グレードと共通だが、シートがクロス仕様となり、パネルも樹脂加飾が多用されるなどで、シンプルな雰囲気が強まる。

MAZDA CX-60 vs MAZDA CX-8

3列シートのCX-8も上級モデルにふさわしい実力派
 CX-5をベースにキャビンとホイールベースを延長したモデルがCX-8。FF系プラットフォームでは最上級に位置し、キャビンスペースもマツダSUVの最大級。マツダSUVの中では、唯一3列シート仕様を選ぶことができる。一方、CX-60は上級クラス用FR系プラットフォームのエントリーモデルとして開発されており、サイズ的にはマツダの車種体系ではCX-5とCX-8の間にCX-60が収まる。

 走りの方向性もCX-8が上級モデルらしい味付けで快適性重視、CX-60が走りに軸足を置いたファントゥドライブ志向が強い。設計自体はCX-60が最新になるが、キャビン実用性はCX-8が勝る。スタイリングに加えて、走りの選び分けも重要なポイントだ。

MAZDA CX-60

●価格帯:299万2000~626万4500円 マツダSUVの中ではスポーティ寄りだが、高速長距離も得意。特にディーゼルターボ車は、価格と性能のバランスがピカイチ。CX-60選びにおいて基準になるモデルだ。

MAZDA CX-8

●価格帯:299万4200~505万8900円 ディーゼルターボはCX-5と同型だが、増加した車重分だけ急加速での余裕は低下。ただ、サイズアップと重量増は乗り心地視点ではプラス要因。マツダSUVの中では最も穏やかで落ち着きのあるフットワークだ。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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